東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランド。パークへ足を運んだことがある方は、エントランスで入園チケットを購入したとき、アトラクションの場所を聞いたとき、レストランで注文したとき……笑顔で対応してくれた従業員を思い出せるはずだ。施設内外で活躍しているのは、"準社員"と呼ばれるパート・アルバイトたち。常に2万人もの従業員が在籍しているという。

2018年10月、オリエンタルランドは準社員と出演者を対象にした「OLCキャリア・カレッジ」というキャリア支援の場を開設した。アルバイト・パートを対象にしたキャリア支援とはどのようなものだろうか。研修プログラムの詳しい内容や、参加した受講生の感想などを聞いてみた。

  • OLCキャリア・カレッジは、舞浜駅下車すぐの商業施設「イクスピアリ」内にある。仕事モードから気持ちを切り替え、自分自身をしっかり見つめられるように敢えて職場から少し離れた場所に開設された

OLCキャリア・カレッジで受講できるプログラムとは?

OLCキャリア・カレッジのテーマは、"働きながら自分の未来を描こう"。仕事中は、ゲストのことや一緒に働く仲間のことなど、周囲の人間のことを一番に考えてしまう彼らも、ここでは「自分のこと」を最優先に考える。プログラムを通して社会人として必要な基礎スキルや応用力を学び、さまざまな角度から自己分析を通じて、理想のキャリアプランや将来像を描くことが目的だ。

  • リラックスしてプログラムに臨めるよう、テイクフリーのカフェスペースも。コーヒーや紅茶の他、お菓子等も完備

プログラムは、大きく2つに分かれている。1つ目は「オープンプログラム」と呼ばれる、単発で気軽に参加できるもの。その中でも「キャリアデザイン」は、キャリア・カレッジ入門編として全員に参加をすすめている。

●キャリアデザイン

自分が大切にしているものって何だろう? そんな身近な質問から自分の価値観を確認し、これまでの経験を整理していくプログラム。「ワークバリューカード」というツールを使って、ゲーム感覚で楽しみながらこれからの生き方・働き方を考えていくことのできるワークショップだ。

もう1つの「カレッジプログラム」は中長期にわたって開講されているもの。オリエンタルランドの正社員登用へのチャレンジや、正社員として他企業への就職も視野に入れたキャリアチェンジを目指している人が対象となる。代表的なプログラムが「タクナル」だ。

●タクナル

チームで議論し、チームワークを築きながら課題解決能力・プレゼンテーション能力を身につけていく。「タクナル」とは「●●したくなる」という意味。約半年・全5回の中で毎回テーマを変え、仲間と楽しく取り組み「学びタクナル」「見つけタクナル」という気持ちが高まるプログラム。

その他にも、社会人として必要とされる「考える力」「行動する力」が今自分にどの程度あるかを測る社会人基礎力診断「PROG(プログ)」や、半年間メンターがつき定期的に面談を行う「個別キャリア相談」など、魅力的なプログラムが多数用意されている。

正社員として働いていても、ここまで本格的なキャリア研修を受けたことがないという方も少なくないはずだ。ではなぜ、オリエンタルランドは準社員を対象に手厚いキャリア支援を行っているのだろうか。

OLCキャリア・カレッジは一人ひとりの夢を叶えるサポートの場

オリエンタルランド 人事本部の吉田さんによると、同社で働く準社員の数はおよそ2万人。「企業として2万人もの方をお預かりしている社会的責任があります。1人ひとりが自身のキャリアをしっかり考え、不安なく歩んでいけることを目指したいと考えています」

  • 「OLCキャリア・カレッジで学ぶことでキャリアを見つめ、自分の夢を見つけてほしい」と吉田さん。「今の場所で自分をさらに磨く、オリエンタルランドへの正社員登用を目指す、他社の正社員採用試験に臨む、起業など、それぞれのキャリアを応援したいです」

OLCキャリア・カレッジでは、個々人の"主体性"の確立に特に力を入れているとのこと。「キャリアアップを目指すためには主体性というスキルやマインドが不可欠。ワークショップやプログラムに参加することで、主体的に発言・行動できるスキルが身につきます。さらにそこで出会った仲間とのコミュニケーションの中で、キャリアについて考えるマインドが醸成されます。あくまで私たちはサポートする立場。主体性を身につけたあと、自分のキャリアを決めるのは自分自身です。その決断を、OLCキャリア・カレッジは全力で応援したいと考えています」

OLCキャリア・カレッジを運営するのは、社員が4人、準社員が3人。キャリアカウンセラーの資格を持ったメンバーも多数おり、オリエンタルランドの本気度を伺える。

受講生が語るOLCキャリア・カレッジでの成長

  • お話を伺ったのは、カレッジプログラム一期生であるオリエンタルランド準社員の3人。(左から、Mさん、Iさん、Oさん)

オリエンタルランドの準社員には、さまざまな経歴を持つ人がいる。例えばパーク内のレストランで働くIさんは、大学卒業後に営業職として正社員として就職した後、改めてオリエンタルランドで準社員として働いている1人だ。

「大学生の時にオリエンタルランドで準社員として働いていました。卒業後は別の会社に一度正社員として就職しましたが、自分らしく働けるのはオリエンタルランドしかないと思い戻ってきました。正社員から準社員ということで、年収は下がりましたが、生活に支障のないレベル。大好きな職場で毎日やりがいを感じています。
現在は正社員への内部登用を目指していて、選考中なんです。OLCキャリア・カレッジを受講したことで、それまで苦手意識のあった、自分の考えを整理して伝えるという能力が高まったと感じています(Iさん)」

「小さい頃からの夢だった」と、高校卒業後すぐオリエンタルランドの準社員として働き始めたOさん。「自己分析したり、説明会に行ったりと、大学生がするような就職活動の経験がなかったので申し込んでみました」と、受講の動機を話す。

「人前で発言することが得意ではなかったのですが、グループディスカッションやプレゼンテーションを通して、首尾一貫とした発言ができるようになったと思います。

ここで学んだことを職場に持ち帰って、業務の改善や問題解決のために活かしていきたいですね(Oさん)」

大学時代から14年にわたってオリエンタルランドで働き続けているというMさん。現在は、商品販売部に籍を置き、ストアリーダーとして店舗のオペレーション業務や部署内の教育担当などのデスクワークまでを担当している。

「私も人前で話すのが苦手でしたが、プログラムを通して、自分が話している内容が相手に伝わっているか否かというのが客観的に見えてきました。他の受講者の方からも、どのように話を整理してまとめると伝わるのかということを学ぶことができました。

これまで『新しいものを作る』という経験をしたことがないので、2020年に新たに開設される予定の新規エリアにも携わるのが今後の夢です(Mさん)」

世代や所属する部署を超え、日頃関わることのない準社員同士が出会えることもOLCキャリア・カレッジの魅力の1つ。刺激し合うことで視野が広がり、新しい夢や目標を見つけることができる場所だ、と3人は目を輝かせる。

準社員に向け、キャリアアップにつなげるための学びの機会を提供。将来的にも輝き続けるためのサポートを本気で行っているオリエンタルランド。

パークでの仕事に興味がある人はもちろん、OLCキャリア・カレッジの研修を受けてみたいと思ったら「OLCキャリア・カレッジ」WEBサイトにアクセスして、自分のキャリアデザインについて一度考えてみてはいかがだろうか。

[PR]提供:オリエンタルランド