今年度が始まって約3カ月が経ちました。新社会人になった皆さんは、仕事に関してはまだまだ覚えることがたくさんあると思いますが、新しい生活には慣れてきましたか?

社会人になると、今までの学生生活とは違い、経済的に自立して生活していかなければなりません。そこで大切なのがお金の使い方です。仕事のやり方は会社で先輩たちに教わることができますが、生活について、特にお金の使い方や将来を見据えた資金準備の方法について教わる機会は、これまでもなかったでしょうし、これからもあまりないでしょう。

そこで今回は、新社会人のIさん、Sさん、Yさんの3人にお金の使い方やボーナスの使い道、貯蓄について考えていることを伺ったうえで、ファイナンシャルプランナーの中村宏さんに、上手なお金の貯め方に関するアドバイスをいただきました。

ファイナンシャルプランナーの中村宏さんを囲んで新入社員のみなさんと座談会を行いました

皆さんの初任給の使いかたは?

中村さん:「まずは、初任給を何にどれくらい使ったか、お聞かせください」

初任給をどう使ったのか書く新入社員達

Iさん:「入社前の3月にクレジットカードを結構使ったので、その支払いに全体の20%も使ってしまいました。あと、一人暮らしですべて外食なので食費が結構かかります。飲み会にいくことも多く、交際費も多いですね。今後、何にいくら必要になるかわからなくて、貯蓄のことは全然考えていません」

Iさん、クレジットカードの出費が気になるところだが……(クリックで画像拡大)

Sさん:「私も一人暮らしですが、社員寮に入っているので家賃と食費の割合は低いですね。4月の給料では仕事で必要なものを買い揃える必要がありました。貯蓄は20%くらいですが、意識して貯蓄した訳ではありません。余ったお金がそのままになっている感じです」

Sさんは家賃と食費の割合が低く、貯蓄もできているようだ(クリックで画像拡大)

Yさん:「私は実家暮らしなので家賃も食費もかかりませんが、仕事に必要な服をかなり買いましたね。貯蓄はたまたま残ったからできただけです。特に意識して貯蓄をするつもりはありませんでした」

実家ぐらしのYさんは服に給料の7割も使ってしまっている(クリックで画像拡大)

中村さん:「なるほど。4月の初任給は仕事に必要なものを買ったり、入社前の買い物代金の支払いがあったりと、まだ支出が安定していないようですね。いずれにしても、皆さん、現状はまったく貯蓄のことを考えてはいないのではないでしょうか」

Sさん:「入社したばかりの今から貯蓄をする必要がありますか?」

中村さん:「もちろんです。貯蓄のスタートは早ければ早いほどいいですよ。同じ金額を貯めるにも、10年かけて貯めるのと5年で貯めるのでは、10年かけて貯めるほうが毎月貯蓄に充てる額が少なくてすむので楽に貯められます。貯蓄する習慣を身につけることも大切です」

Iさん:「なるほど」

中村さん:「ところで、みなさんは大学時代に奨学金を借りていましたか?」

Yさん:「はい。今年の10月から返済が始まります」

中村さん:「なるほど、ではなおさら貯蓄が必要ですね。奨学金は、なるべく早く返しておいたほういいでしょう。将来、子どもの教育費準備や住宅ローンの返済をしながら、奨学金も返していくことになると、やりくりが大変になります」

支出を工夫して貯蓄余力を生み出しましょう!

中村さん:「みなさんは家計簿のようなものをつけていますか?」

Iさん、Sさん、Yさん:「いいえ、使うばかりで何もしていません」

中村さん:「そうでしょうね。ぜひ家計簿をつけて、それをあとで見直して自分の支出のクセを把握してください。そうすることで、ムダな支出をなくす習慣が身につき、貯蓄余力が生み出せます」

Yさん:「ムダというと、私は夜にコンビニのATMを使ってお金をおろすことが多くて、そのたびに216円の引出し手数料がかかっています。月に5回くらいお金をおろしますかね」

中村さん:「それならATM手数料のかからない金融機関に口座を作って、給料の一部をそちらに移してはどうですか? ちなみに、ろうきんの口座なら、コンビニATMの引出し手数料は時間外も含め、負担しなくてもいいので便利です。しかも、他の金融機関と違い、クレジットカード発行など特殊な取引条件を満たさなくても良いんです」

Iさん:「それはすごい。ろうきんの口座ならATMの手数料が簡単に節約できますね」

「財形貯蓄」や「積立貯蓄」を使って貯蓄習慣を身につけましょう!

Sさん:「私達って、毎月どれくらい貯蓄したらいいんでしょうか?」

中村さん:「できれば給料の20%を貯蓄して欲しいです。みなさんの初任給の使い方を見ると、20%程度の貯蓄はできそうですね。少し工夫して切り詰めれば、もう少しゆとりができそうなので、それを秋からの奨学金の返済に充ててはどうでしょう」

Sさん:「それくらいならできそうですね」

中村さん:「計画的に貯蓄するには、SさんやYさんのような、給料から支出をしたあとに残ったお金を貯蓄する『給料-支出=貯蓄』ではなく、給料から先に貯蓄額を差し引いて、残ったお金の範囲で支出をする『給料-貯蓄=支出』にしたほうがいいですね」

Iさん:「う~ん。結局使っちゃいそうな気がします……」

中村さん:「そういう人の場合は、勤務先に『財形貯蓄制度』があればぜひ使ってください。自分で決めた金額が、毎月の給料やボーナスから自動的に天引きされて知らず知らずのうちにお金が貯まるので、一度決めればあまり意識せずに貯蓄をすることができます」

Yさん:「なるほど」

中村さん:「もし、勤務先に『財形貯蓄制度』がない場合には、『積立貯蓄』を使うといいですね。たとえば、ろうきんには『エース預金』という積立型の商品があり、あらかじめ自分が決めた金額を普通預金口座から毎月自動的に積み立てられるようになっています。みなさんは積み立てを継続しながら、必要の際には貯まったお金の引出しができる『エース預金』を活用してはいかがでしょう」

Iさん、Sさん、Yさん:「今日はいろいろなことが聞けてよかったです。できることから実践したいと思います。ありがとうございました」

(マイナビニュース広告企画:全国労働金庫協会)

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