山梨県といえば海のない内陸県で、県土の約8割が森林。富士山、八ヶ岳、南アルプスと有名な山々が連なり、盆地であることから果物栽培が盛んです。なかでもぶどうの生産量は日本一で、ワイナリー数も日本一。温泉もあり、都会から気軽に出かけられるリゾート地としても人気です。

この山梨県にライバルの都道府県がいるとすれば、どこなのでしょうか。本記事ではマイナビニュース会員を対象にアンケート調査を行い、結果をランキングにまとめました。ご自身のイメージと照らし合わせてみてください。

  • 山梨県のライバルはどこ

    山梨県のライバルはどこ?

山梨県にライバルの都道府県はあると思う?

「山梨県にライバルの都道府県があると思うか」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。

ある…65.1%
ない…34.9%

山梨県のライバル県ランキング

山梨県のライバルはどの都道府県だと思うのか、上の質問で「ある」と答えた方に聞きました。票の多かった順にランキング形式でご紹介します。

1位 静岡県(50%)
2位 長野県(24.5%)
3位 青森県(4%)
3位 山形県(4%)
5位 群馬県(3.5%)
6位 北海道(2.5%)
6位 茨城県(2.5%)
8位 福島県(1.5%)

ここからは各都道府県の概要と、アンケートに寄せられた「ライバルだと思う理由」についてご紹介します。

1位 静岡県(50%)

  • 静岡県

    静岡県

山梨県のライバル県ランキング、1位は「静岡県」でした。山梨県の南側に隣接する、静岡県。相模湾、駿河湾、遠州灘に面した長い海岸線をもち、漁業が盛んです。日本有数の漁獲量を誇る焼津港や清水港があり、金目鯛や伊勢海老、桜えびなどの産地としても有名。

海のない山梨県との共通点といえば、やっぱり両県にまたがる富士山でしょう。4つある富士山の登山ルートのうち、3つが静岡県側にあります。また、富士山が見られる景勝地には「三保松原」、「大淵笹場」、「朝霧高原」などがあり、遮るもののない大自然のなかで大迫力の姿を楽しめることが魅力。

ライバルだと思う理由

「たまにテレビで対決しているし、どちらの県から見る富士山が美しいのか競っているイメージ」(55歳女性)
「富士山を巡って昔から切磋琢磨してきたと思う。どちらの県に属するのかなどの論争も盛り上がった記憶がある」(57歳男性)
「どちらの県にも富士山ナンバーがあるように、お互いが『富士山は自分の県』という意識が高いと思われるから」(56歳男性)
「武田信玄と今川義元、リニアと新幹線」(52歳男性)

2位 長野県(24.5%)

2位は「長野県」でした。全国で4番目に大きく、山梨県の3倍以上の面積がある長野県。山梨県とは「南アルプス」と呼ばれる赤石山脈を共有しています。海のない内陸県で、冷涼な気候を生かしたキャベツやレタスなどの高原野菜の栽培が盛ん。わさびの一大産地として知られる安曇野もあります。

山梨県と同じように、長野県には温泉も豊富です。野沢温泉や湯田中温泉など、歴史ある名湯がそろいます。観光では国宝に指定されている「松本城」や「善光寺」が定番。善光寺は体に触れるとご利益があるとされる「びんずる尊者像」や、暗闇を歩く「お戒壇巡り」などが人気です。

ライバルだと思う理由

「どちらの県もフルーツ王国だから」(61歳男性)
「近隣の県で、果物栽培が盛んでスキー場がある点などが共通しているから」(34歳男性)
「別荘地として首都圏からのアクセスが便利」(62歳男性)
「東京から同じ高速でつながる県。面積ではかなわないが、山梨県のほうが手前にあり、清里などの避暑地や富士五湖などで負けていないと思う」(62歳男性)

3位 青森県(4%)

3位は「青森県」でした。青森県を含む東北地方は、実は果物栽培が盛んな地域。なかでも青森県は東北のなかで一番果物栽培が盛んで、特にりんごの生産量は日本一。全国の約半数を占めています。そのほか、桃、ぶどう、さくらんぼなども栽培されています。

青森県は全域が豪雪地帯で、県庁所在地の青森市は「世界一雪が積もる都市」と呼ばれるほど。積雪は時間をかけて地下水となり、陸奥湾に注ぎ、ほたてやいかなどの特産品を育んでいます。観光では自然遺産の白神山地のほか、桜の名所「弘前城」などが有名。

ライバルだと思う理由

「果物栽培でライバルになるのでは」(38歳男性)

3位 山形県(4%)

3位には「山形県」も入りました。日本有数の米どころである山形県。日本海に流れ込む最上川の下流域には庄内平野が広がり、「はえぬき」、「ササニシキ」、「つや姫」、「雪若丸」などが栽培されています。内陸の盆地では冷涼な気候を生かし、果物の栽培が盛ん。さくらんぼは全国の約7割が山形県産です。

山形県のグルメといえば、芋煮が挙がるでしょう。里芋、こんにゃく、牛肉などをしょうゆベースのだしで煮る料理で、戸外で行われる芋煮会は山形県の秋の風物詩。山形市の河川敷で行われる恒例の「日本一の芋煮会フェスティバル」には直径6.5mの大鍋が登場し、約3万食の芋煮が観光客にふるまわれます。

ライバルだと思う理由

「どちらもフルーツ大国で、ワインも有名だから」(37歳男性)
「静岡県もライバルだと思うが、富士山より果物の産地としてのライバル心のほうが熱そうだから」(38歳女性)

5位 群馬県(3.5%)

5位は「群馬県」でした。山梨県の近隣県ですが、接してはおらず、北東側に位置する群馬県。山梨県と同様に海のない内陸県で、嬬恋村のキャベツをはじめ、ねぎ、白菜、レタスなどの近郊産地となっています。小麦も栽培されており、幅広うどんの「おっきりこみ」という郷土料理もあります。

北部には尾瀬国立公園が広がり、水芭蕉で有名な尾瀬ヶ原は水鳥の飛来地としてラムサール条約に記載され、保護活動が続けられています。そのほか、群馬県を代表する観光地には「富岡製糸場」も。明治5年から115年にわたって操業し、現在は世界遺産に登録されています。

ライバルだと思う理由

「山が多く、良い温泉がたくさんある点が似ているから」(71歳男性)

6位 北海道(2.5%)

6位は「北海道」でした。美しい夜景が楽しめる函館、東日本最大の歓楽街であるすすきの、パッチワークのように畑が広がる富良野、手つかずの自然が残る知床など、魅力的な観光地が目白押しの北海道。「都道府県魅力度ランキング」では常に1位をキープしており、ライバル県ランキングの常連です。

北海道といえば、新鮮な海の幸が楽しめるのも魅力のひとつ。かに、いくら、うに、ほたてなどが贅沢にのった海鮮丼や、ちゃんちゃん焼き、石狩鍋などのほか、ジンギスカンやスープカレー、旭川ラーメンなどの美味しいグルメも尽きません。

6位 茨城県(2.5%)

6位には「茨城県」も入りました。全国2位の広さがある湖「霞ヶ浦」や、日本三名園のひとつ「偕楽園」、世界最大の青銅製大仏「牛久大仏」などで知られる茨城県。山梨県とは異なって海があり、漁獲量が北海道に次ぐ全国2位と漁業も盛んです。

茨城県内には関東平野が広がっており、農業も盛ん。れんこん、白菜、小松菜、ピーマンなどの生活になじみの深い野菜の収穫量が、それぞれ全国1位。メロンの収穫量は25年連続で日本一を誇ります。納豆や干し芋の生産も盛んです。

ライバルだと思う理由

「海の有り無しの違いはあるが、どちらの県も豊かな農作物があり、東京から近くて観光地も多いから」(70歳女性)

8位 福島県(1.5%)

8位は「福島県」でした。海があり、内陸にも尾瀬国立公園や磐梯朝日国立公園など豊かな自然が広がる福島県。会津若松エリアには戊辰戦争の舞台となった会津若松城や白虎隊終焉の地である飯盛山があり、海沿いのエリアには「環境水族館アクアマリンふくしま」や「スパリゾートハワイアンズ」などの人気施設も。

山梨県と同じように、盆地ならではの寒暖差を利用した果物栽培も盛んです。桃、すもも、梨、柿、さくらんぼなどが主な種類。会津地方を中心に稲作も行われており、「こしひかり」のほか「天のつぶ」、「里山のつぶ」などの福島県オリジナル米もあります。

ライバルだと思う理由

「果物が美味しいイメージがあるので」(40歳男性)

山梨県のライバル県は「富士山」と「果物」がキーワードに

山梨県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位「静岡県」、2位「長野県」、3位「青森県」と「山形県」という結果になりました。ご自身のイメージと比べていかがでしたか。

半数の票を集めた静岡県については、やっぱり富士山が両県にまたがっていることを挙げる声がほとんど。「山梨県と静岡県、どちらから見る富士山が美しいか」、「登山客を多く呼び込めるのはどちらか」などの視点でライバル関係にあると考えられているようです。

長野県は天気番組などで「甲信越地方」と取り上げられるため、山梨県と同じグループとしてみる方がいるようす。3位には青森県と山形県が続きますが、長野県も含めてこの3県は果物栽培が盛んであることから、山梨県のライバルと見なすという声もありました。

「近くにあるから」という理由だけでなく、共通点のある遠方の都道府県がランクインするというのは興味深いのでは。あなたもご自身の出身地や今住んでいる地域にライバルがいるとすればどこなのか、考えてみませんか。

調査時期: 2024年12月24日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計307人(男性: 228人、女性: 79人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート