「7位:ピッツァソリデラ マルゲリータ626円」は、ピザの開発一筋10年の小林さんが店内調理のこだわりなどを紹介し、スタジオで試食。合格4人・不合格3人でギリギリ合格だったが、2人の絶賛コメントしかピックアップされなかった。

「6位:お肉屋さんのコロッケ5個270円」は、近畿地区でヒットを連発して本社に抜てきされた元持さんが登場。合格6人・不合格1人で合格し、これも称賛コメントのみだった。

「5位:ヘルパDELI もち麦とお豆のトマトスープごはん429円」は、再び入社5年目の柳田さんが登場し、“新商品ジャッジ”と紹介。要するに新商品の宣伝ができるコーナーということだろう。さらにイオンの「20~30代の働く女性をターゲットにした商品開発プロジェクト」が紹介されるなど、企業イメージアップの映像が流れた。

参加企業にとっては何とも魅力的な構成・演出ではあるが、このあたりは「PR番組」「ステマ!?」などの批判がネット上に書き込まれる原因の1つではないか。ちなみにジャッジの結果は、合格6人・不合格1人で合格だった。

「4位:リワードキッチン 国産鶏レバーの赤ワイン仕立て100g213円」で、開発歴30年の大ベテラン・坂東さんが登場し、合格4人・不合格3人でギリギリ合格。1人の絶賛コメントに続いて不合格の堀江シェフが、「せっかく新鮮なレバーを使ってしっかり臭みも取るという作業をされているならば、もうちょっと全体的な味付けを控えてレバーらしさを出してもいいのかなと思いますね」「レバー臭さが出ない代わりにレバーらしさも出ない。もうちょっとレバーらしさが出てもいいじゃないかなと思います」とコメントした。

久々に不合格のコメントがピックアップされたが、やはり今回はジャッジが甘いのか、それとも、制作サイドがカットしたのか。これまでとは異なるように見えた。

■ガチンコ感を担保した澤田シェフ

「3位:出汁香る! 自慢のロースカツ重537円」は、お弁当部門売上ナンバーワンの商品で、お弁当担当の平尾さんが登場。「最初リニューアルを担当したときに売上を大きく落としてしまい、必死に工夫してお弁当部門のナンバーワンまで引き上げた」というストーリーが明かされ、平尾さんはジャッジの前から涙を流していた。

ジャッジの結果は合格5人・不合格2人で合格。2人の絶賛コメントのあと、不合格の澤田シェフが「僕、個人的には全然おいしくなかったです。ベトベトして衣が分厚いと食べて思ったし、お肉を感じるより衣しか感じなかったというくらい」とこの日一番の酷評。しかし、すぐに「イオンさんならもっとおいしいカツ丼ができると思って、そういう思いを込めて不合格にさせていただきました。期待しています」と前向きなコメントを続けて締めた。

最も目立つ手前の席に座らせたことも含め、今回は澤田シェフのコメントがジャッジ企画のガチンコ感を担保していた感がある。もしかしたら、「ベースは絶賛だが、時に厳しい言葉を交える」「不合格のときは最後に今後に向けた前向きな言葉で締めくくる」という澤田シェフのコメントスタンスが、今後のスタンダードになっていくのかもしれない。

「2位:トップバリュ グリーンアイフリーフロム お芋が美味しいポテトサラダ321円」は、サラダ部門売上ナンバーワンの商品で、約120種類の8割を担当するサラダのエキスパート・小林さんが登場し、合格4人・不合格3人でギリギリ合格。2人の絶賛コメントのみだった。

「1位:唐揚げ 唐王192円」は、商品部長が「月刊売上65万食。惣菜売上ナンバーワンの看板商品です。12万を超える全従業員のためにも絶対負けられません」と気合たっぷりに語った……と言いたいところだが、棒読みのようであり、セリフを言わされている感が強かった。演出の意図は理解できるだけに、もう少し企業側のコメント尺を減らしてあげたほうがいいのかもしれない。

ジャッジの結果は、合格4人・不合格3人でギリギリ合格。結局、9連勝でジャッジ企画最多タイ記録の9勝1敗を記録し、スタジオの設楽統が「さすがイオン!」という声をあげて終了した。ただ、今後も今回のような視聴者が「甘いのでは?」と思わせるジャッジや編集が続くと飽きられてしまうかもしれない。