移動の多いビジネスパーソンであれば出先で食事を、それも短時間でしなければならない、ということも多いだろう。そういう人には、駅の中にあるお店をおすすめしたい。

といっても、エキナカにある高そうなお店ではない。駅の中にある立ち食いそばや、コーヒースタンド、その他もろもろの、軽飲食店である。なぜ、軽飲食店をすすめるのか紹介していこう。

時間が読める軽飲食店

駅の中の、かんたんな食べ物を出すお店では、すぐに食べ物が出てくる。これが、忙しい、時間が詰まっている場合にはありがたい。

安くても、居酒屋のランチなどでは、どうしても食事が出てくるのに時間がかかり、すぐに食べることができない。

さらには、駅の中のお店では、スピーディーに食べることができるものを出していることが多い。そばやうどんなどはその代表例だが、カレーのチェーン店に力を入れている、京王電鉄のような会社もある。

パンとコーヒーのお店や、おむすびのお店など、シンプルでかつ安い食事を提供してくれるお店が、さまざまな駅に用意されている。

こういったお店に行くと、だいたい10分くらいで食べられる、すぐに食事が出てきてこの時間までには会社に戻れる、ということを計算しやすい。それが、駅の中のお店のメリットなのだ。

人によっては、食べながらどれだけ時間がかかるかを計測したほうがいいかもしれない。それにより、どう食べるかということを考えることもできるだろう。

交通系電子マネーの便利さ

このような軽飲食店では、たいていは交通系電子マネーが使用できる。交通系電子マネーにチャージしておけば、そのお金でスムーズに支払いを済ませることができ、食事に費やす時間を30秒から1分は短縮できる。意外と、小銭の扱いには手間がかかるのだ。

市中の飲食店では、クレジットカードが使えても交通系電子マネーが使えないところはまだまだ多い。その点、駅の中の軽飲食店ならば、ほとんどが交通系電子マネーを使用することができる。鉄道会社系列のお店ならば、その関連のポイントも貯まる。例えばJR東日本関連の立ち食いそば店では、Suicaポイントを貯めることができる。このポイントを、Suicaにチャージすることも可能だ。

お腹が空くとモチベーションが下がる

なぜ、ビジネスパーソンは食事をしなければならないのか。時間がなくても、食事を抜いて我慢するというわけにはいかないのか。

お腹が空くと、そのことが気になり、仕事に集中できなくなる。それにより生産性を落としては、意味がない。

また、お腹が空いていると、仕事へのモチベーションがなくなってくる。空腹の中で仕事をしていると、やる気も出てこない。それでは、仕事にならない。だからこそ、食べることが必要なのだ。

軽飲食店がある駅は?

かといって、軽飲食店がある駅はどこにあるのかという問題がある。JR東日本については主要な駅ならば何かがある。駅そばや、コーヒースタンド「BECK'S COFFEE SHOP」がある駅は多い。ただし、東京駅には安いお店は意外と少ない。新宿駅は、小田急や京王などを含めると、充実している。

東京メトロには少ないながらもある。大手町には「そば処 めとろ庵」があり、永田町には京王系列のカレーショップ「C&C」がある。

京王電鉄の駅は、主要駅ならばカレーショップ「C&C」が駅周辺にある。小田急や東急は、そばに力を入れている。小田急の「箱根そば」は、新宿駅の「箱根そば 本陣」のそばを出すスピードがすばらしい。また小田急は「おだむすび」というおむすびチェーンを少ないながらも展開しており、和風のものが食べたいと思ったときにはおすすめする。

かんたんな食事でもいいから、お腹の中に何かを入れておくと、仕事への活力が違ってくる。お腹が空いて、時間のないときには、駅の中の軽飲食店を利用してほしい。

著者プロフィール: 小林拓矢
1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。大学在学時は鉄道研究会に在籍。鉄道、時事社会その他についてウェブや雑誌・ムックに執筆。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)。ニッポン鉄道旅行研究会『週末鉄道旅行』(宝島社新書)に共著者として参加。

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