「お客様を案内する」というシーンはビジネスでもよくあるが、新人研修などではとくに扱われないことも多いのではないだろうか。しかし、ANAビジネスソリューションの川上美佐子さん曰く、「第一印象は最初の15秒で決まります」とのこと。つまり、案内するときから第一印象のカウントダウンは始まっているのだ。
相手の気持ちに立って臨機応変に
――来客などお客様をご案内するときに気を付けることはありますか?
まずどこかにご案内するときは、行く先を告げてから、お客様の斜め前方を歩きます。エスカレーターや階段を利用する場合は、基本的には「お客様よりも高い位置」に立たないことが基本です。
――たしかに、いざとなるとどこに立って案内してよいのか分からなくなってしまいます。
そうですね。たとえば相手がスカートをお召しになっている場合には、案内する側が高い位置で案内するほうがよい場合もあります。場面に合わせて、相手の立場に立った臨機応変な行動が大切ですね。マナーはあくまでも「お互いが気持ちよく接するため」にありますから。
ゆっくりと丁寧に
1.まずは目を見て挨拶をする。
2.行く先を告げて、ご案内する方向を示す。「こちらへご案内いたします」
3.相手の斜め前方を歩く。相手のペースに合わせて案内する。
取材協力:ANAビジネスソリューション
ANAグループで、主に、教育・研修事業、人材派遣事業、ANAエアラインスクールの運営などを行う。
教育・研修事業では、ANAグループのノウハウを活かした「接遇&マナー」「ヒューマンエラー対策」「訪日外国人おもてなし」「ユニバーサルサービス」などの研修商品を展開。メーカー、医療機関、自治体など、あらゆる業種業態から依頼を受け、企業・個人に向けた研修を行っている。また、「ANAの口ぐせ」「ANAの気づかい」「ANAの教え方」など、ANAグループのノウハウを書籍でも紹介しており、これらシリーズは累計14万部を突破するベストセラーとなっている。