節電の夏の真っただ中だからこそ、劇場で涼しくなってみるのはいかが? 生の舞台観劇では、リアルな愛憎劇や俳優の迫真の演技に鳥肌が立つ、なんてことも。まあ笑いすぎて、ますます熱く&暑くなってしまうこともあるけれど、まあ楽しければそれも良し!?

愛憎劇の名作『嵐が丘』がミュージカルに!

『嵐が丘』

映画や舞台など、世界中で様々なバージョンで上演されているエミリー・ブロンテの『嵐が丘』がミュージカルに! 音楽は「冬のソナタ」の楽曲を担当し、韓国でも絶大な人気を誇る作曲家、倉本裕基が担当する。繊細な楽曲づくりには定評のある倉本は、本作がミュージカル初挑戦。『嵐が丘』の世界観をどう作り上げるのか!? ヒースクリフには、『シカゴ』以来、2作目のミュージカル出演となる河村隆一。キャサリン役は人気声優・平野綾と安倍なつみがWキャストで務める。杜けあき、上條恒彦といったベテラン勢が脇を固める。

甘く、美しい旋律が真骨頂の倉本が「嵐が丘」の世界をどう表現する!?

『嵐が丘』
日程 7月11日(月)~2011年7月24日(日)
会場 赤坂ACTシアター(東京・赤坂)
※大阪公演(7月27日(水)~31日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)あり
原作 エミリー・ブロンテ
脚本 飯島早苗
演出 西川信廣
作曲 倉本裕基
キャスト 河村隆一、平野綾/安倍なつみ(Wキャスト)、山崎育三郎、荘田由紀、岩崎大、杜けあき、上條恒彦ほか
料金 S席11,000円、A席8.500円、B席 6.500円

21世紀の現代に"無責任男"が復活!

『ニッポン無責任新世代』

日本の高度成長期の真っただ中に、痛快なキャラクターで大きな人気を博した抱腹絶倒コメディ映画「無責任シリーズ」。植木等の当たり役である“無責任男”が、21世紀の現代に復活する! 「無責任シリーズ」を題材に脚本を書き下ろすのは後藤ひろひと。植木演じたキャラクター「平均(たいら・ひとし)」の孫、「百均(くだら・ひとし)」が登場。百均は、「ネプチューン」の原田泰造が演じる。こんな時代だからこそ、無責任男の存在が必要なのかも!? さて、平成の無責任男はどんな活躍を見せるのか? 真琴つばさ、佐戸井けん太、中村中とバラエティーに富んだキャストにも期待が高まる。

元祖無責任男、平均の孫を見に行こう!

ニッポン無責任新世代
日程 7月15日(金)~30日(土)
会場 シアタークリエ(東京・日比谷)
作・演出 後藤ひろひと
音楽 中村中
キャスト 原田泰造、中村中、佐戸井けん太、伊藤正之、木村明浩(バッファロー吾郎)、足立理、後藤ひろひと、西ノ園達大、大野ユウジ、黒部進、真琴つばさほか
料金 全席指定8,500円、夫婦60割引10,000円(ペア席・各回10組20席、東宝・劇場のみ取扱い)

阿佐ヶ谷スパイダース、1年半ぶりの新作

『荒野に立つ』

長塚圭史、中山祐一朗、伊達暁の3人からなる阿佐ヶ谷スパイダースの1年半ぶりの新作は、ある女性が失った自らの力="目玉"を取り戻す旅に出るという異色冒険譚だ。探偵と謎の女とともに、時空をこえて旅をする。「阿佐ヶ谷スパイダース」メンバー3人と、中村まこと(「猫のホテル」)以外はすべて初参加というフレッシュなキャスティングも魅力。女性を中心としたストーリーは、阿佐ヶ谷スパイダースではめずらしく、そちらも楽しみなところ。

人気劇作家の、新たな挑戦に挑む!

阿佐ヶ谷スパイダース『荒野に立つ』
日程 2011年7月14日(木)~31日(日)
会場 シアタートラム(東京・三軒茶屋)
※大阪公演(2011年8月2日(火)・3日(水) ABCホール)、福岡公演(2011年8月11日(木)・12日(金) イムズホール)あり
作・演出 長塚圭史
キャスト 安藤聖、川村紗也、黒木華、斉藤めぐみ、佐藤みゆき、伊達暁、中村まこと、中村ゆり、中山祐一朗、長塚圭史、初音映莉子、平栗あつみ、福田転球、水野小論、横田栄司
料金 料金:全席指定5,800円
長谷川あや
大学時代から舞台にはまり、小劇団のストレートプレイから大型ミュージカルまでジャンルを問わず観劇。卒業後は出版社に入社し、編集者として活躍。1996年に退社し、現在はフリーライターとして、演劇専門誌や女性誌、情報誌などで読みものページを中心に執筆している

イラスト:gnk