仕事において多くの人を動かさなくてはならないことがあります。そうした時、一人ひとりのことを気にかけていれば全体を見失うことになる場合も。そんな場面に出くわしたら、この言葉を思い出してください。解決へのヒントが隠されていますから。
本日の孫子
『孫子曰、治衆如治寡、分数是也。闘衆如闘寡、形名是也』
(孫子いわく、衆を治むること、かを治むるがごとくなるは、分数これなり。衆をたたかわしむること、かをたたかわしむるがごとくなるは、形名これなり)
意味
多くの人を管理する時は、さながら小人数を管理するように手際よくやるために、人々をいくつかの集団に分けて編成するのがいい。多くの人を闘わせる時は、さながら小人数を指揮するように整然と動かすようにするために、合図の旗や鳴り物を使えばいいという意味です。
解説です!
多くの将兵を指揮する場合、少ない将兵を指揮しているように整然と動かすためには、部隊を少数ずつに分けて動かせばいい。多くの将兵を戦わせる場合は、少ない将兵を戦わせるように、臨機応変に動かすためには目に見える信号や耳に聞こえる信号を使えば上手くいく。つまり、多くの人員を動かすのならば、少人数の班に分けて、その班単位で指示を出せば上手くいくといいうことを言っています。
こんなシーンで役立ちます!
例えば、部をあげて1つの仕事に取り組むとき。責任者がオーケストラの指揮者のように指揮棒を振り、部下が自然と動いてくれればいいのですが、実際にはそう上手くはいきません。オーケストラもそれぞれの楽器ごとにリーダーがいて、自分たちのパートをまとめているからこそ美しい演奏ができるのです。仕事も同じで、全体をまとめるためには、まず少人数の班を編成し、その班のリーダーを上手く動かすよう努力しましょう。そうすればチームは、きっと自分の思ったように進んでくれるはずです。