腰痛は、もはや国民病と言っても過言ではないかもしれません。腰は仕事で一日中座っていたり、同じ姿勢をとっていたりすることで負担がかかりやすい場所です。ぎっくり腰や椎間板ヘルニアなど、腰痛を放置することで引き起こされるけがや病気もあります。今回は、腰痛の原因とゆがみの改善に効果的なタオルで簡単に作れる「ふくらはぎ枕」をご紹介します。

  • 腰痛の原因は腰じゃない!?

    腰痛の原因は腰じゃない!?

わざと姿勢を悪くしようとしている人はいない

「悪い姿勢をするから体がゆがむ」と考えてる方は意外と多くいらっしゃいます。しかし、私は「悪い姿勢をとらざるをえない日常生活が、体のゆがみの原因である」と考えています。これは、腰痛でも同様です。

「デスクワークで一日中座っている」という状態そのものが、人の体にとってあまり自然な状態ではありません。そのバランスをとるために、ゆがみを引き起こすような姿勢をとる。それが立ってるときの姿勢にも影響を及ぼし、悪い姿勢でも問題なく動作が行えるように首でバランスをとる。その結果ネックストレスが溜まり、全身に影響が出る。その中で影響が出やすいのが腰ということです。もちろん、座っている姿勢で腰回りの血行が悪くなっているため、筋肉が硬くなりやすいといった他の要因もあります。

腰痛の原因は足首のゆがみにある可能性も

人の体には、重力によるストレスがかかっています。足首はその中でも最もそのストレスがかかる部位です。つまり、負担がかかりやすく、問題が起こりやすい箇所だと言えます。

とくに、過去に捻挫などのけがをしている方は、その後のケアが不十分だと、耐久性が低くなっている可能性があります。足首の耐久性が低くなっている人の足首は、通常の負荷でもゆがみが発生しやすくなっています。実際に私が施術させていただいている患者さんも、そういった原因で腰痛に悩まされている方は少なくありません。

もし心当たりがございましたら、ぜひ足首のケアをしてみてください。ケア方法としておすすめなのが、タオルで作った「ふくらはぎ枕」です。

「ふくらはぎタオル枕」でゆがみを整えよう

腰の痛みを感じる人は、ついつい腰をトントンと叩いたり、押したりしてしまいますよね。それも全く効果がないわけではないのですが、その叩いたり押したりで痛みが緩和されても、すぐに元通りになってしまいます。腰をケアしてるのに、なかなか痛みがなくならない、とお悩みの方にこそ試してみてほしいです。

【ふくらはぎタオル枕を作る前の検査】

  • 横になって脚を上げる

    横になって脚を上げる

一度ベッド、布団に横になって、脚を上げてみてください。左右両方とも行って、その重さを覚えておいてくださいね。

【ふくらはぎタオル枕の作り方】

  • タオルを半分に折る

    タオルを半分に折る

2枚とも長辺を半分に折り、さらに半分に折ってください。

  • 2枚のタオルを重ねてベッドの足元に乗せる

    2枚のタオルを重ねてベッドの足元に乗せる

2枚とも折れたら、重ねてベッド、布団の足元に置きましょう。

  • 重ねたタオルの上にふくらはぎを乗せる

    重ねたタオルの上にふくらはぎを乗せる

次に、高さの調整を行います。一度寝転がって、重ねたタオルの上にふくらはぎを乗せてみてください。このとき、かかとはタオルの外に出しましょう。タオルの上に乗っていると、十分な効果が得られません。逆に膝はタオルに乗っていてOKです。

さて、タオルの外に出たかかとは、敷き布団についているでしょうか? それともタオルの厚さによって浮いてしまっているでしょうか?

  • かかとが浮いた状態では効果がない

    かかとが浮いた状態では効果がない

もし写真のようにかかとが浮いているのであれば、タオルを1枚にしましょう。かかとが浮いた状態では効果がありません。逆に、かかとは敷き布団についているけれど、ふくらはぎがタオル枕から浮いている状態ならば、タオルを3枚に増やしてください。

  • ふくらはぎとかかとがついた状態に

    ふくらはぎとかかとがついた状態に

ふくらはぎとかかとがしっかりついている状態になったら、ふくらはぎタオル枕を作る前の検査と同じように、脚を上げてみましょう。脚が上げやすくなっていませんか? もしあまり効果を感じないようであれば、位置や高さが合っていない可能性があるので再度調整してみましょう。脚が上げやすいと感じる位置、高さのふくらはぎタオル枕を作ってください。

  • タオル枕の位置と高さが合うと脚が上げやすくなる

    タオル枕の位置と高さが合うと脚が上げやすくなる

・ふくらはぎがしっかりとタオルに乗っている
・かかとが敷き布団についている
・できたら必ず脚を上げて調整

この3つのポイントを押さえてくださいね。