3月12日に九州新幹線が全線開業しました。これで、久留米や熊本が新幹線停車駅になったわけですが、今回は38年遡った1973(昭和48)年当時の久留米駅の写真です。

門司港・博多 - 西鹿児島を結んだ581・583系特急「有明」西鹿児島行。鹿児島本線 久留米駅にて。1973(昭和48)年撮影

久留米到着後、折り返し博多方面に向かう普通列車。小荷物の積み下ろし風景が懐かしい。鹿児島本線久留米駅にて。1973(昭和48)年撮影

キハ28・58系急行「由布」と、折り返し普通門司港行。鹿児島本線久留米駅にて。1973(昭和48)年撮影

ちなみに、上の写真の列車を、急行「由布」と推測した訳は、「昭和48年3月20日現在」の久留米駅列車着発時刻表を保存していたからです。

保存してあった久留米駅列車着発時刻表

久留米駅列車着発時刻表には、鹿児島本線の他、鳥栖駅発の長崎本線下りと久大線下りの時刻が一緒に掲載されている

この時刻表をもとに、列車を推測してみました。記憶の糸をたどると、夕方に撮影したことは思い出せました。そこで、1番線の鹿児島本線又は久大線の下りキハ28・58系「急行」と、2番線の「門司港行」が重なる時刻を探したところ……

ありました! 1番線は、16:13発となる博多始発の急行「由布2号」別府行。2番線は、16:16発となる始発の普通門司港行(門司港発特別快速の折り返し)と推測できました。

久大線急行「由布2号」は16:13発。普通列車には客車の表記も

優等列車が多い鹿児島本線下り時刻表の一部

鹿児島本線下りの時刻表に、とても懐かしい列車名を見つけました。それは、東京 - 西鹿児島を丸1日かけて結んだ急行「桜島」です。ちなみに、東京10:00発、西鹿児島着翌11:00頃という信じられないような列車でした。そして、急行「ぎんなん」という列車も発見! これは知りませんでした。しかし、40年近く前の時刻表が今役に立つとは、思ってもいませんでした。

松尾かずと
1962年東京都生まれ
1985年大学卒業後、映像関連の仕事に就き現在に至る。東急目蒲線(現: 目黒線)沿線で生まれ育つ。当時走っていた緑色の旧型電車に興味を持ったのが、鉄道趣味の始まり。その後、旧型つながりで、旧型国電や旧型電機を追う撮り鉄に。特に、73形が大好きで南武線や鶴見線の撮影に足繁く通った。