変わり種のラーメンを食べるのも好きなのですが、たまには昔ながらの老舗のラーメンも味わいたいもの。そんな時におすすめなのが、新宿にある「らぁめんほりうち」や「らぁめん満来」。“新宿”、“ラーメン”で検索すれば、必ず上位に表示されます。それもそのはず、どちらのお店も昭和から続く名店なのです。今回は、永久不滅の普遍的な味を思う存分堪能しました。

■新宿駅西口から徒歩3分「らぁめんほりうち」

新宿駅西口から歩いてすぐのところに「らぁめんほりうち」があります。3分足らずで到着するので道は迷わない。ただ「らぁめんほりうち」か、それとも「らぁめん満来」に行くかは迷います。どちらのお店も昭和から続く名店で、なんと両店の距離は約50メートルほど。とにかく店同士が近いのです。店だけでなく、メニューもほぼ同じです。え、パクり? それとも兄弟でお店やっているの? と戸惑いそうですが……

実は「らぁめんほりうち」の店主、堀内氏はもともと「らぁめん満来」で働いていたそう。その後「らぁめん満来」の初代店主が引退し二代目に引き継ぐ際に、初代店主の勧めで「らぁめん満来」の並びの50メートル先を開業させたとのこと。「らぁめん満来」の味を踏襲しているからこそ、両店のメニューは似ているのですね!

正直、筆者は“らぁめんほりうち派”でもなければ“らぁめん満来派”でもありません。巷では、派閥があるみたいです。並んでいない方にしようと思いきや、両店とも混み合っているもののウェイティングなし。これでは決められないので、値段で比較しました。「らぁめんほりうち」の“チャーざる”は1,350円、「らぁめん満来」の“チャーざる”は1,600円。そういえば、えぐい値上げってどこかで聞いたような気が……というわけで、今回の軍配は「らぁめんほりうち」に!

■“チャーざる”って何?! 食べる配分に注意!

1席だけ空いている店内。全席カウンターで隣の人との間隔はわりと狭め。回転率はやそう。常連さんも多そう。

とりあえず券売機で、一番人気のメニュー“チャーざる”のボタンを押します。“チャーざる”とは何か。何を隠そう“チャーシューざるらぁめん”の略です(笑)

“チャーざる”の券を店員さんに渡し、着席。店員さんも店主に“チャーざる”と伝えていました。着席して辺りをキョロキョロ。出入口は二か所。

水は寿司屋のような感じで、カウンターの上に何か所か設置してあります。なんか珍しいかも。卓上には、酢・胡椒。昔ながらという感じ。

そうこうするうちに“チャーざる”が着丼。チャーシューの量の多さは、見るだけで伝わってきます。麺の量は250グラムらしい。あーはやく啜りたい!

  • チャーシューざるらぁめん(1,350円)

まずは、麺を持ち上げてみます。やや平打ち麺で中太麺。なんかもう絶対美味しいに決まってる。そんな麺を、つけ汁につけます。

なんとチャーシュが多すぎて、麺をつけるスペースが狭い(笑)それでも、無我夢中で麺を啜ります。あ~、幸せです。

まず、麺がとてつもなく美味しい。ツルツルでのど越しが最高です。どうやら、その日の気温や湿度によって、茹で時間を変えて麺の状態にこだわっているらしい。

そして、なんといってもつけ汁! 昭和から受け継がれる普遍の味ってこういうことなんですね。鶏ガラ豚骨スープとシャープなカエシでひと口目のパンチ力は抜群です。大勝軒のような甘みは無く、若干酸味があるスッキリ醤油。通りがかったら、ふらっと立ち寄りたくような忘れられない味。令和にも昭和の味が健在していて良かった!

そんなことを考えながらも箸が止まりません。この美味しさだと250グラムといえど、余裕で平らげてしまいますね。

チャーシュは肉厚。肉肉しいチャーシュー好きにはおすすめ。何枚入っているかは不明ですが(笑)

あれ、いつも通り食べ進めているとチャーシューとのバランスが悪くなりそう。軌道修正しなければ……

麺に対して食べるチャーシューを多くするも、なんと結局麺がなくなってしまいました。序盤の配分を間違えてしまったようです。

最後はチャーシューだけを味わうことになりましたが、それはそれであり。たくさんのチャーシューを食べながら、「らぁめんほりうち」の「チャーざる」にはこのチャーシューが一番合うだろうなと想像を膨らませていました。レアチャーシューも違うし、炙りチャーシューも違う。鶏チャーシューもなんか違う。昔ながらのラーメンには、昔ながらのチャーシューがしっくりくるんですね!

今回は「らぁめんほりうち」の“チャーざる”を食べたので、「らぁめん満来」の“チャーざる”も食べて、値段だけでないポイントで食べ比べたいな。

最近は、変わり種のラーメンにハマっていたので、昔ながらのラーメン店も良いなぁとしみじみ思った筆者でした。