麺と湯気の向こうに、世の中が見える……。連載第10回は、3月27日から始まった「熱烈中華食堂 日高屋」のリニューアル。看板メニューの「餃子」や「生姜焼き」のリニューアルに加え、200円台のおつまみも拡充した。全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター井手隊長が、その変化を実食レポする。

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これは危険......「日高屋」でハイボールが止まらなくなるリニューアルが来た

首都圏を中心に圧倒的な店舗数を誇るラーメンチェーン「熱烈中華食堂 日高屋」。その「日高屋」が3月27日から実施したリニューアルは、単なるメニュー改定にとどまらず、「より気軽に飲める町中華」への進化を感じさせる内容だった。実際に「熱烈中華食堂 日高屋 巣鴨地蔵通店」を訪れ、その変化を体験してみた。

  • 「熱烈中華食堂 日高屋 巣鴨地蔵通店」。灯が並び、"飲める町中華"らしい雰囲気を醸し出す

    「熱烈中華食堂 日高屋 巣鴨地蔵通店」。灯が並び、"飲める町中華"らしい雰囲気を醸し出す

餃子、メンチカツ、生姜焼きなど、ちょい飲み需要に応える新おつまみが充実

何と言っても注目すべきは、不動の人気No.1メニューである「餃子」(6個:300円)のリニューアルだ。まずは皮が変わった。これまでのモチモチとした厚みのある皮から新バージョンは一転、軽やかで歯切れの良い皮へと刷新されている。ひと口噛んだ瞬間の軽快さが印象的で、今までより「おつまみ」としての餃子へと方向転換した印象だ。

従来よりも生にんにくの使用を抑え、その代わりにフライドガーリックを採用。これにより、食べた瞬間の香ばしさと旨味はしっかり感じられる一方で、食後のニオイ残りは確実に軽減されている。ジューシーさを前面に出すというよりは、後味の軽さを重視した設計で、結果として何個でもいける餃子に仕上がっている。

  • リニューアルした「餃子」(6個:300円)。軽やかな皮で"おつまみ仕様"に進化

    リニューアルした「餃子」(6個:300円)。軽やかな皮で"おつまみ仕様"に進化

油の重さが控えめな分、アルコールとの相性が抜群で、テンポよく食べ進められる。ラーメンと一緒に頼んでも胃にもたれにくく、「とりあえず餃子」のハードルがさらに下がった印象だ。

今回のリニューアルで強化されたのは餃子だけではない。いわゆる「ちょい飲み需要」を意識したおつまみメニューも大幅に拡充されている。その中でも特筆すべきは「サク旨! ごぼう揚げ」。価格は驚きの200円。太めにカットされたごぼうを軽やかな衣で揚げた一品で、サクサクとした食感とごぼうの風味がしっかり楽しめる。シンプルながら完成度が高く、これ単品でもう一杯飲めてしまう力がある。

  • 「サク旨! ごぼう揚げ」(200円)

    「サク旨! ごぼう揚げ」(200円)

続いて「お肉屋さんのひとくちメンチカツ」(240円)。その名の通り、老舗肉屋のメンチカツをイメージした味わいで、ひと口サイズにすることで食べやすさを重視している。こちらも重たさは抑えられており、軽やかに仕上げられている点が印象的だ。これもまた飲ませる設計がしっかりと感じられる一品だろう。

  • 「お肉屋さんのひとくちメンチカツ」(240円)

    「お肉屋さんのひとくちメンチカツ」(240円)

さらに「ニラキムチ冷奴」(270円)や「レモンタルタルチキン」(370円)といった新顔もラインアップに加わり、味のバリエーションは確実に広がっている。

そして見逃せないのが、定番メニューである「生姜焼き」(単品:620円)のリニューアルだ。これまでの生姜焼きはややパンチの効いた味付けだったが、今回は生姜の刺激や辛さをやや抑えつつ、タレの絡みを強化。結果として、ご飯にもお酒にも合うバランス型の一皿へと進化している。主食としても、おつまみとしても成立する絶妙なラインを狙った調整で、日高屋の二刀流路線を象徴する仕上がりだ。

  • 「生姜焼き」(単品:620円)

    「生姜焼き」(単品:620円)

4月下旬まで! 20円お得な「Wハイボール祭」開催中!

さらにオススメしたいのが、期間限定の「Wハイボール祭」。4月下旬までの予定で開催されており、「陸ハイボール」は通常340円から320円に、「ドラゴンハイボール」は330円から310円へと値下げされている。

  • 4月下旬まで開催予定の「Wハイボール祭」。

    4月下旬まで開催予定の「Wハイボール祭」。

この価格帯でしっかりしたハイボールが飲めるのはやはり強い。餃子や軽めのおつまみとの相乗効果で、ついつい杯が進んでしまう危険な企画だ。

  • 「陸ハイボール」(320円)。餃子や軽めのおつまみとの相性抜群で、酒が進む......

    「陸ハイボール」(320円)。餃子や軽めのおつまみとの相性抜群で、酒が進む......

なお、今回密かに楽しみにしていた「天津飯」は残念ながら売り切れ。復活メニューということで注目度の高さがうかがえる。見かけたらぜひ試してみたい一品である。

総じて今回のリニューアルは、「安くて早い中華食堂」という強みを残しつつ、「軽く飲める場所」としての魅力を大きく底上げした内容だった。

ラーメンを食べる場所としてだけでなく、仕事帰りにふらっと立ち寄り、軽く一杯やって帰る。そんな使い方がより自然にハマる店へ。今回のリニューアルによって、「日高屋」は「町中華以上、居酒屋未満」という絶妙なポジションを、より明確に手に入れたように感じた。