先日、古い飲み友達である漫画家の清野とおるさん、ルノアール兄弟の左近さんと3人で飲む機会がありました。
僕を含む3人とも、安くて美味しいと評判の店を目指して飲みに行くタイプではありません。むしろ、なにが起こるかわからない、未知の体験にこそ無上の喜びを感じる酒飲み。そこで、誰も一度も降りたことがないという理由のみで、なんとなくJR横須賀線の「保土ヶ谷」駅に集合してみたんです。
その夜は、まるで仕組まれていたかのような刺激的な出会いの連続で、それはそれはディープな時間を過ごすことができ、大満足だったんですが、詳細についてはいつか機会があれば。
ここでは1軒目に入ったお店で出会った、目からうろこのお手軽絶品メニューを紹介させてください。
駅の東口を出てすぐの古いアーケード商店街のなかに、その店はありました。
外観からしてつっこみどころが満載。つまり我々の大好物。店名を「立ち飲み処 33kitchen」というらしいんですが、それよりも気になるのは、遠目にも目立つ「立ち飲み弁当」という看板ですよね。どうやら日中にお弁当の販売もされているらしく、いや、そうだとしても、百歩譲ってそこは「弁当立ち飲み」じゃないですか? 立ち飲み弁当という言葉、世界中を探してもここでしか使われていないと思います。
まぁひとまず、「ホッピーセット(白)」(税込550円)をもらって飲みはじめましょう。
お通しのチャンプルー的小鉢がきちんと美味しくて、いきなりお酒がすすみます。
まさかのワンコお好み焼き
するとここがやっぱり楽しい店。看板の店名の横に「デブが作る美味い飯」って書いてあるのに、この日お店を仕切っていたのがめちゃくちゃスレンダーなお姉さんだったりしたんですが、もうそのくらいのことには驚きません。
が、いきなり激推しされたメニューが「ワンコお好み焼き」だったのには「なんで!?」とつっこまざるを得なかったな。
なぜか雨の日限定で、500円でお好み焼き食べ放題。実際、カウンターにいたふたりの常連さんは、次々焼けるお好み焼きをフードファイトのように食べています。他のメニューを頼ませる気、ないの?
残念ながら我々は、これからするハシゴ酒を楽しみにしている身。ここでお腹いっぱいになってしまっても……と遠慮し、おすすめだという「鶏もも唐揚げ4ヶ」(600円)、「おいなりぎょうざ」(400円)などを注文。
4個と言っておきながら5個やってきた唐揚げが、衣ざっくざくの味濃いめでこれまた酒飲み仕様。
さらに、続いてやってきたおいなりぎょうざなるメニューに、その手があったか! と感動してしまったんです。
端的に説明すれば、あぶらあげを皮に見たてた変わり種餃子。一度包み焼きしたあとにカットし、断面も焼いてあるようで、全体的な香ばしさがまずたまりません。また、一般的な餃子の皮と違って、あぶらあげにじゅわっと肉汁の旨味が染みていて、これが新感覚の美味しさ。
さらに食べていて気がついたのが、美味しいだけじゃないこのレシピの利点。餃子の皮って、家で気合を入れて餃子を作ろうと思った日以外には買わないじゃないですか。あんまり「いつも冷蔵庫に餃子の皮が余ってるのよね〜」というシチュエーションはない。
ところが用途がいろいろなあぶらあげであれば、常備してある方も多いんじゃないでしょうか。つまりですよ。あとはひき肉とてきとうな野菜があれば、思い立ったときに1、2個から作ることができるのが、おいなりぎょうざのいいところ。お酒のつまみにはもちろんのこと、ごはんのおかずや、お弁当の一品にもかなり使えるメニューだと思います!
家飲み用ヒント
難しいことはなにもありません。あぶらあげを半分にカットして開き、そこにおいなりさんのように、餃子の餡を詰めて焼きましょう。大葉、チーズ、青唐辛子を入れてみるなどのアレンジも楽しそう。




