過労自殺しかけた経験を描いた書籍「『死ぬくらいなら会社辞めれば』ができない理由」の著者である汐街コナさんが、会社から身を守るための処世術などを紹介する漫画連載「会社につぶされないために」。今回のテーマは「言う人による」です。

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お説教の受けとめ方は相手によって変わる

この件については、説教されるようなことをした記憶はないのですが、「土曜も出勤だなんて聞いてない」だの「とっていない休憩分を残業代から引かれるのはおかしい」だの言っていたのが悪かったのでしょうか。

新人が管理職2人から呼び出されて2対1でお説教というのは、今思えばけっこうなことだと思うのですが、当時の私はまったく意に介しませんでした。

というのは、漫画からもわかるでしょうが、そのおふたりを失礼ながら、まったく尊敬していなかったのが大きいと思います。まあ、それが態度ににじみ出ていたのかもしれませんね……。もちろん、それにはそれなりの理由がありますが、また次の機会に描こうと思います。

しかし、ふと「もし、私に仕事を教えてくれていた尊敬する先輩から、同じようなことを言われたら……」と想像してみたところ、大変落ち込み、ショックを受けるだろうと思いました。もちろん、その先輩はとても優しく謙虚な人でもあったので、私に上から目線でお説教をするようなことは一度もありませんでしたが。

理不尽に叱られて落ち込む人やショックを受ける人は多いと思いますが、その相手が尊敬に値しない人ならば、落ち込む必要はないと思います。もちろん、尊敬する人からのアドバイスや苦言は、ありがたく受け止めて少しずつでも消化するのが良いと思います。

ただ、相手が誰であれ、お説教の内容自体はできれば頭にとどめておくと良いと思います。そのときは理解できなくても、将来に役立つときがあるかもしれません。必ずしも内容自体が役に立たなくても、自分が上司になったときの反面教師でもいいですし、上司の立場とか、モノの考え方とか、そういった面の参考などにもなります。

私はほとんど忘れてしまいましたが……。