過労自殺しかけた経験を描いた書籍『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』の著者である汐街コナさんが、会社から身を守るための処世術などを紹介する漫画連載「会社につぶされないために」。今回のテーマは「自己肯定感(8)」です。

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私は音痴なので、人前で歌うのが苦手です。なので人とカラオケに行くときはマイクを常に人に譲り、人が歌うに合わせて口ずさむ方が好きでした。そうすると、「遠慮している」と思った人が気を遣ってマイクを回してくれようとするのですが、私は「本当は歌いたいけど我慢している」わけではなく、本心から「マイクを譲りたい」と思っているだけなので、それでよかったのでした。人に譲りたいと思っているのが本心で、何の不満もないなら、それで良いと思います。

でも、「言いたいことが言えなかった」と後悔しているなら、そこには「言いたかった」自分がいるということです。

前回、「譲りたいと思った自分」を無視しないでと言ったのと同様に「譲りたくなかった自分」の存在も、やはり無視をしないで、認めることが大事だと思います。