新入社員を立派に育てるため、日々頑張るOJTトレーナー。新入社員にどう思われているか、本音を知りたい方も多いのではないでしょうか? 今回、OJTトレーナーが付いた経験のある社会人2~5年目のマイナビニュース会員に、「OJTトレーナーに対して感じていたこと」についてのアンケートを実施。「OJTトレーナーにしてもらって嬉しかったこと」「もっとしてほしかったこと」など、リアルな声をご紹介します。
求められるのは「厳しく優しく」
Q:OJTトレーナーの指導の中で良い意味で印象に残っていることを教えてください。
「優しく厳しく教えてくれた」(4年目・宮城県・女性)
「仕事とは何かを教えてもらった」(3年目・兵庫県・男性)
「電話が内線と外線で音が違うことを、電話して一緒に確かめてくれた」(4年目・大阪府・女性)
緊張しがちな新入社員は、優しく教えてもらえることが嬉しいようです。一方で、叱るべきところはちゃんと叱り、仕事とはどういうものかをちゃんと教えてくれるのも重要なポイント。また、一緒に具体的な例を見せて教えてくれる親切さも、新入社員の印象に深く残るようです。
ほかにも、「自分に合った教え方をしてもらえる」「何でも聞きやすい雰囲気だったこと」「わかりやすい」などの意見がありました。
「計画性がない」「話が長い」はNG
Q:OJTトレーナーの指導の中で悪い意味で印象に残っていることを教えてください。
「計画性がなかった」(4年目・兵庫県・男性)
「話が長かった」(5年目・神奈川県・女性)
「忙しそうにしていると話しかけられない」(2年目・栃木県・女性)
事前に教えておくべきことを毎回後で補足される、話が長すぎて他の人に聞いた方が早い……ということが積み重なると、「この人に教わろう」という気持ちが徐々になくなってしまいます。
また、頼みの綱のOJTトレーナーが忙しいオーラを出してしまうと、新入社員は途方に暮れてしまいますよね。自分の仕事をきちんとコントロールし、いつでも声をかけやすい雰囲気を保つことも、OJTトレーナーの仕事の1つです。そのほか、「説明が足りなかった」「真面目すぎる」「融通がきかなかった」などの意見もありました。
認められると嬉しい
Q:OJTトレーナーにかけてもらって嬉しかった言葉があれば教えてください。
「がんばったね」(2年目・東京都・女性)
「無理するな」(2年目・東京都・女性)
「ようやく社会人らしくなった」(3年目・兵庫県・男性)
日々の頑張りを一番身近なOJTトレーナーに褒められるのは、新入社員にとって、とても嬉しいことのようです。逆に、「頑張りすぎて無理しているな……」という新入社員には、ねぎらいの言葉をかけてあげましょう。
先輩に「社会人」として認められるのは、新入社員の自信にも繋がります。ほかには、「自分のペースで」「一緒に頑張りましょう」「覚えが早い」などの意見がありました。
傷つくのは、突き放す言葉
Q:OJTトレーナーに言われた言葉で傷ついた言葉があれば教えてください。
「こんなのもできないのか」(4年目・茨城県・女性)
「向いてないんじゃない」(5年目・東京都・女性)
「舌打ち」(3年目・千葉県・男性)
最初は誰でも「できない」ところからスタートするもの。先輩社員にとっては簡単なことでも、新入社員にとっては難しく感じています。そこをサポートするためのOJTトレーナーから見放されるようなことを言われたら、新入社員は傷ついてしまいます。また、たった数カ月でその仕事への向き不向きを判断されるのも、釈然としないものです。いくら忙しくても、社会人の先輩として恥ずかしくない対応を心がけたいですね。
そのほか、「まだまだ学生気分が抜けていない」「時間ないから後にして」「考えて行動しなさい」などの意見がありました。
「もっと時間を割いてほしかった……」
Q:OJTトレーナーにもっとしてほしかったことを教えてください。
「もう少しやさしく接してもらいたかった」(3年目・兵庫県・男性)
「もっと時間を割いてほしかった」(4年目・茨城県・女性)
「仕事以外のコミュニケーション」(3年目・千葉県・男性)
毎日接するOJTトレーナーが厳しすぎると、それだけで会社に行くのが辛くなるのかもしれません。また、分からないことだらけの入社当初は、質問も多くなりがちです。自分の業務はなるべく前倒しにしておくなど、できるだけ時間を割いてあげましょう。
なお、1回くらいは飲みに誘ってみる、社内サークルのイベントに参加するなど、「親睦を深めるためだけの機会」を持ってあげると、お互い仕事もやりやすくなるかもしれません。ほかには、「理論立てて教えてほしかった」「もっと話したかった」「よりみっちりと学べる環境がほしかった」などの意見がありました。
まとめ
OJTトレーナーの指導で良かった点としては、「優しく教えてくれたこと」がかなり多く挙げられました。また、「丁寧」「親切」「褒めてくれた」など、親身な指導が高評価であることがうかがえます。
逆に、悪かった点としては「指導が適切でない」ことが多く挙げられていました。「説明が足りない」「言われた通りにやったら別の先輩に指摘された」「指摘してくれず、独り立ち後に苦労した」といった声もあり、指導内容にもしっかりと気を配っていくことが必要です。
たった1年のOJT業務とはいえ、新入社員にとっては今後の会社人生の基礎を作る大事な1年です。時に優しく、時に厳しく、親身になって指導してあげましょう。1年間とことん新入社員と向き合うことで、終わる頃には自分も大きく成長しているはずです。