■印象深い相方のトークは

――10年続けてきた中で、特に面白かった、印象深いという相方さんのトークはありますか。

若林:3つありますね。まずは、春日のお母さんが犬の骨を小銭入れに入れて、沖縄まで行って話しかけたという。すごいお母さんですよね(笑)。口に直接つけて話しかけていたそうなんです。声を直接届かせたい、風船を膨らませる発想だと思うですよ。気持ちの風船というのかな、この場合(笑)。2つ目は、「むつみ荘」から春日が顔を出して寝てたという話。顔出しながら寝てるという情景がすごく頭に浮かぶというか(笑)。あとは、ゆで卵を作っている途中で寝たら、お湯が全部蒸発して「カンカン チンチン カンチンカンチンチン」っていう卵の音がした話(笑)。その3つですかね。

――春日さんはいかがですか。

春日:うーん、、、ありますけどね!(笑)。

若林:あるなら、なさそうな間で言うなよ(笑)。なさそうだけどな。

春日:1番を選ぶのは難しいですよね。毎回毎回、秀逸なトークですから。毎週毎週ね、最高記録を更新していくというね。

若林:恥ずかしいコンビだな、おい! 記事になるんだから、そういうこと言うの止めた方がいいぞ。「自分の話に集中していてないです」でいいんだよ、お前のキャラだったら(笑)。

春日:その中でも選べと言ったら、若林さんがホームパーティに呼ばれて、ロベキャン(ロバート・キャンベル)さんがいたやつですね。それ以来、ロベキャンさんのイメージが変わりました(笑)。

――放送では、ロバート・キャンベルさんが手土産にチョコレートケーキを持ってきたものの、あまり食べる人がいなかったと話されてましたよね(笑)。

若林:生放送の後にメールが来たんだから(笑)。「隅に置けない人」って。インテリジェンスが漂っていたよ。

■必ず小声で言われる「リトルトゥースなんです」

  • オードリー

――ところで、街中で「ラジオを聴いてます」「リトルトゥース(リスナーの呼称)です」と言われる機会もあるかと思います。お2人にとって、リトルトゥースはどのような存在ですか。

若林:「あ、リトルトゥースなんです」って、みんな必ず小声なんですよ。「俺もフリーメイソンなんですよ」みたいな、怪しい匂いも若干する、ゾクゾク感がありますね(笑)。

春日:やはりテレビ、『ヒルナンデス』『スクール革命』を見てますとか。そして『ソレダメ!』とか…

若林:「いるか!」とは言えないけどね。

春日:『ひらがな推し』見てますとか。

若林:それはいるよ、最近。

春日:それらよりも「サンキューな!」って肩を組みたい感じはありますよね。「『ポケんち』(『ポケモンの家あつまる?』)見てます」って言われても、「ウーッス」って(笑)。

若林:やめた方がいいぞ、お前! ただでさえ、お前のレギュラーは首の皮一枚なんだから。「見てます」って言われたら、どの番組でも肩を組みたいですけどね。

春日:TVショーもうれしくないわけではもちろんないですよ。ただ、ラジオは「小学校同じなんですよ」って言ってくる野郎と似たような親近感というか。ありがたいという気持ちもあるし、「聴くんじゃねーよ」っていうこっぱずかしさもあるし、ちょっと複雑ですよね。ベストは「ラジオを聴いてます」と小声で言ってくる野郎がかわいいなと思いますけどね。「リトルトゥースです!」って大声で言ってくる野郎は「ウーッス」って(笑)。

若林:感じ悪りいな。

春日:ラジオはちょっとそうじゃないんですよ。聴いている方もこそっと「すみません、聴いてて」って言う感じが欲しいんですよね(笑)。「リトルトゥース」と言うのも恥ずかしいみたいな。テレビのスタッフさんでも、聴いてる人は可愛がりたくなりますよね。

――それこそ『ひらがな推し』にはリトルトゥースの方がいらっしゃいますよね(笑)。かなり本編でも、リトルトゥースが喜ぶネタが登場します。

若林:そういえばそうなんですけど、「聴いてます」という話はしてこないですね。でもそう考えると、スタッフさんの中にも聴いてる方がいるのはすごいことですよね。

■『オードリーのオールナイトニッポン』の今後

  • オードリー

――それでは最後に、番組が今後さらに続くにあたって「こうなっていたい」というイメージはございますか。

若林:まあ、どっちかが結婚しないとね。話題も「何年同じ話してるんだ」っていうことがどんどん多くなって。おじさんだから(笑)。どっちかが結婚すれば、新鮮味は出ますけど、こればっかりは分からないので。後は、俺が言うのもなんですけど、身内に死人が出たりすると、話すことも変わってきますね。

――放送では、若林さんのお父様が"お隠れになった"話をよくされてますよね(笑)。春日さんは、今後「こうなっていたい」というイメージはございますか。

春日:変えていきたいというよりも、変わっていくでしょうしね。変わっていくことをお伝えしたいですよね。

――確かにこれまでの放送でも、部族ロケやフィンスイミング、ボディビルなど、様々なお仕事について話されてきましたね。

春日:そういうのをレディオで話せるというのがありがたいですよね。レイディオで話すということがメインなんじゃないかと思う仕事が入ってきたりしますからね。

若林:「ラジオ」ね。

春日:そういうのを1個ずつ報告していきたいですよね。後から振り返ったら「このタイミングで海外ロケ始まったんだな」とか、この番組は「歴史書」みたいなものです。これからも積み重ねていくだけですよね。

■オードリーのオールナイトニッポン 10周年全国ツアー in 日本武道館 ライブ・ビューイング 2019年3月2日(土)16:30開演
会場:全国各地の映画館(※開場時間は映画館によって異なる)
料金:3,000円(全席指定/税込)
チケットぴあでプレリザーブ(抽選)受付中!

■オードリー
ツッコミ・若林正恭、ボケ・春日俊彰によるコンビ。2000年にナイスミドルを結成し、後にオードリーに改名。2008年「M-1グランプリ」2位。コンビとして『スクール革命!』(日本テレビ系)、『ひらがな推し』『超かわいい映像連発!どうぶつピース!!』(テレビ東京)などに出演中。