みなさん!こんにちはmami+です。

私は現在「LEBECCA boutique(レベッカ ブティック)」という古着屋さんで働いているのですが、同店ではvintage商品はもちろん、そこから着想を得たオリジナルアイテムなども多数販売しています。そんな自店では、スタッフ1人ひとりの意見やアイデアが重視されており、オリジナルアイテムの企画を担当するチャンスがあるんです。

前編では、商品の企画からサンプル製作、商品の完成までをお話しました。今回は、アイテムが完成してから実際に販売するまでについてお話していこうと思います!

【1】サンプルが届いてから商品が発売されるまで

商品製作では、サンプル品が完成した後「商品の量産」と「商品撮影」が行われます。

「量産」工程では、商品の発売にあわせて、メーカーさんに指定した個数分の製作をしていただきます。「撮影」では、オンラインショップや商品カタログ、店頭展示に使用するメインビジュアルを用意します。

私が企画した商品「懐かしの街とワンピース」では、上記2つの工程を平行して行うことになったのですが、それが理由となってアクシデントが発生してしまったんです……!

【2】撮影に最終版のサンプルが間に合わない

前編でもお話しましたが、アイテムを製作する流れは下記の通りとなっています。

デザイン決め → 生地・素材選び → ファーストサンプルの確認 → 最終修正 → 最終サンプルの確認 → 量産・撮影 → 販売開始

そしてなかでもアイテムの「生地・素材選び」はとても難しく、3センチ四方の小さなサンプルから完成形を想像して行います。そのため仕上がりの「全体的な質感」や、素材がつながる部分の「色の調和」などの把握が困難で、いざサンプルが届いた際にイメージとは異なり、デザインを修正することも多々あります。

そして今回のアイテムでも、「最終修正」で生地を変更することになりました。

  • こちらは胸元の色味が生地の色味と合わず浮いてしまっている状態。胸元の色味とゴブラン生地の色味が馴染まなくてイメージと違いました

    こちらは胸元の色味が生地の色味と合わず浮いてしまっている状態。胸元の色味とゴブラン生地の色味が馴染まなくてイメージと違いました

本来であれば問題のない流れですが、今回は予定していた撮影日に最終サンプルが届かないというアクシデントが。こだわりぬいたアイテムにしたいという想いから、製作期間が長引いたことが原因です。

そこで、生地を変更する前のファーストサンプルにて撮影し、画像加工で最終版に近づけることになりました。

【3】画像加工を駆使した商品撮影

そして撮影したデータがこちら。なんとデザインチームが色味を修正してくださったお陰で最終版と全く変わらない色味になりました!

  • ↑撮影で仕上がったデータ

  • ↑修正してもらったデータ

サンプルでは黄色味の強い首元部分のカラーが、最終版ではより白に近いカラーとなっています。

こうして販売の準備を整え、みなさまの元にお届けすることができました。今回の商品企画を通して、自分がなにか企画をする際には、本当に多くの方が関わり、そして力になってくれているんだということを実感しました。

【4】人にものを届ける仕事

なにかを作るときにはイレギュラーが発生したり問題が起きたりと、予想通りにはいかないことも多々……。形は違えど、やりたいことがうまくいかない経験をしたことがあるという人はきっと多いはずです。

ですが、もしこれから自分自身のこだわりや想いを形にしたいと思っている人がいるのであれば、自分のこだわりを曲げることなく、同じ熱意をもってくれるような人と、素敵なチームを作ることをおすすめしたいと思っています。

自身の作品や商品が人の手に渡るということは本当に奇跡に近いことです。しかし最近では、気軽に始められるSNSなどでの情報発信を通し、そのきっかけを生むことができます。みなさんもぜひ一度、自身の情報発信から始めてみてはいかがでしょうか?