初めての育児に必死になるあまり、ふと周りを見るとママ友グループができていた、という経験はありませんか? 私も地域で開催されている育児教室に行ったとき、気付いたらいくつかグループができていました。
人見知りな私ですが、子どものためにも、自分が寂しさを感じないためにも、ママ友を作らなきゃと悩んだことがあります。今回は、私が無理なく実践してきたママ友付き合いのポイントをご紹介します。
ママ友が必要かどうか悩んだ時期
私が「ママ友を作らなきゃ」と悩んだのは、長女が幼稚園に入る前です。長女が0歳の頃から育児教室などに通っていましたが、なかなかママ友ができませんでした。
育児教室では、みんなで輪になって、赤ちゃんをゴロンとさせながら談笑していましたが、私は抱っこして顔を見ていないと泣く長女に一生懸命で、他のママさんとほとんど話せなかったからでしょう。育児教室の帰り道に、他のママさん達がグループで行動しているのを見ると、寂しい気持ちや羨ましい気持ちを感じたこともありました。
もっと積極的に声を掛けたほうがいいのか、などとしばらく悩んでいたある日、公園で遊んでいたときに、気持ちを切り替えるきっかけがありました。
公園に遊びに来ていたママさんに声を掛けてもらったのですが、友達や一人で遊ぶのが苦手な長女に「ママ、ママ」と呼ばれて、落ち着きませんでした。お話ししているママさんのお子さんは、一人でも遊べるタイプで、このとき、子どものタイプもそれぞれ違いがあるということに改めて気が付きました。
それまでママ友が欲しいと必死でしたが、長女の性格を考えると、今はママ友作りよりも、長女と向き合うことが必要なのかもしれないと思ったのです。
意識してママ友を作るのではなく、自然に任せた時期
そのうち、だんだんとママ友作りに必死な気持ちはなくなり、自然に任せようという気持ちに。一方、その中でも親しくできるママ友ができたら嬉しいという気持ちはありました。そこで、私が意識したポイントは以下の3つです。
1. 子どもが主役のイベントに積極的に参加
子どもと触れ合えるベビーマッサージやリトミック、親子で参加できる工作イベントなど、子どもが楽しむことがメインだけど、他のママさんとお話しできるようなイベントに積極的に参加しました。たまに他のママさんとお話しできることはリフレッシュになりますし、しかも子どもが楽しめるイベントなので、ちゃんと育児しながら他のママさんと交流もできているという安心感もありました。
2. 笑顔と挨拶を欠かさないようにした
ママ友作りを意識していたときは、会話を続けることなどに気を取られていて、緊張と必死さで顔が強張っていた気がします。しかし、自然に任せようと思ってからは、無理に会話を続ける努力はいらないから、挨拶だけはしっかりしようと笑顔での挨拶を心がけました。すると、話しかけてくれるママさんも増え、参加するイベントが重なったら、お話しできるようになりました。
3. 我が家のペースを大切に
(1)や(2)を意識していたら、いつも一緒にいるわけではないけれど、ママ友と呼べそうなお付き合いも増えてきました。すると、遊びやランチのお誘いをいただけることも出てきました。ママ友作りを意識していたときなら、誘われたら無理してでも全部参加しようと思っていたかもしれません。しかしこの頃は、体力のない長女に合わせて参加し、我が家のペースを崩すことなくお付き合いしていました。
あるママさんとの会話で、「参加しないと誘ってもらえなくなるのが怖いから、断ることは考えられない」と言われたことがあります。ですが、誘ってもらえなくなることはありませんでした。お誘いを受けるときも遠慮するときも、相手で選ぶのではなく、自分たちの状況で判断するという一貫性のある対応と、お会いしたときは必ず笑顔で自分から挨拶をしていたのがよかったのではないかと思います。
このように自然に任せていたら、幼稚園や小学校の参観などで雑談できるママさんがいつの間にかできていて、ストレスなくお付き合いができました。
子どもを通して知り合ったけれど、今では私の友達
長女が中学生になった今は、子ども同士で連絡を取るようになり、ママ友作りを意識する機会もなくなりました。結局、いつも一緒にいるようなママ友はいませんでしたが、今でも連絡を取っているママさんはいます。その方々は、ママ友という子どもを通じた関係ではなく、私自身の友達だと思っています。
ママ友とどのような付き合い方がベストかというと、人それぞれだと思います。私は最初、ママ友ができないことを悩んでいましたが、気持ちを切り替えて自然に任せたことで、ストレスを感じることなく笑顔で過ごせるようになりました。私のような気持ちの持ち方もあるということが、今、ママ友作りに悩んでいる方のご参考になると幸いです。
筆者プロフィール: 半沢まりこ
オフィスシンシア代表
貯金ゼロ・パート収入のみで離婚し、お金の知識の重要性を痛感する。ファイナンシャルプランナーの勉強をした結果、生活の質を変えずに離婚前よりも貯金できるようになる。現在は、離婚前後の女性のお金と心の専門家として、講座や個別相談をはじめ、シングルマザー向けのコーチングでも活動中。自身のホームページ
AFP/GCS認定コーチ/マイライフエフピー認定ライター
イラスト=オオノマサフミ