飲んでいるときに友人から、「アイディアが出てきたときに、それを現実にするためにどのようなフローで行動しているのですか?」と聞かれました。
ビジネスを形にするとか、起業するって難しそうと思われがちですが、やってることは、みなさんの普段の生活や仕事とそんなに変わらないと思います。
まずなんでもいいからやってみる
アイディアを現実化するために、通常取るフローというのは3つぐらいに分けられるかと思います。
1:会社を作る
2:企画書を作る
3:サービスを作る
この順番をイメージする方も多いかと思います。
少しベンチャー起業みたいな記事を読んでる方だと、こんなフローを想像するかもしれません。
1:企画書を作る(投資を得るため)
2:サービスを作る(プロトタイプを作るため)
3:会社を作る(マネタイズするため)
自分はどうかと考えてみると、思いついたアイディアを実現化するときに、一番とっかかりやすいものからスタートして、全部同時進行で進めてしまっています。
やる前に調べてわかることは全体の20%ぐらいだと思うんです。実際にやり始めるとわかることが、その何倍も増えてくる。だから、なんでもいいから取り掛かってみるということが大切です。
例えば、今だと会社の設立は1日でできてしまうくらいノウハウが溜まっているので、会社をすぐに立ち上げてしまいます。そうすると「こんなサービスの会社を作りました」と人に言うことができます。みなさん、「だとしたらこうしないとダメだ」とか「こうしたらいいんじゃないか」とアドバイスをくださります。
アイディアの段階より数段深いアドバイスをいただけます。
会社を作っていなかったとしても、企画書を作ってしまって、いろんな方に話をしていれば、その企画書の内容はどんどん深まっていきます。
サービスを作ってしまって友達に受けてもらうのもいいでしょう。フィードバックをもらえば、さらにサービスは深まります。
エストニア留学
今、中高生向けエストニア留学プログラムを作っています。これも、実は最初からエストニア留学プログラムを作ろうと思ってエストニアに行ったわけではありません。
元々は、1年前の元日の日経新聞を読んでいたら、「エストニア電子住民」というとても小さな記事があったので、いつものごとく「これ面白そう! やってみよう!」と申請をしたのが始まりでした。
電子住民になったので、じゃあエストニアに法人を立ち上げてみようと立ち上げました。
このときはまだエストニアに行く予定はまったくなかったのですが、弊社に入社してほしいと話をしていた友人が、「夢はヨーロッパに住むこと」と言っていたので、「エストニアに会社作ったよ! 一緒に行こう!!」という話で盛り上がり、一緒に行くことになりました(結局その友人は入社してくれそうです)。
そのうえで、エストニアに行ってみると、本当に素晴らしい国で、これはぜひ学生さんにも来てほしいと思い、向こうで留学プログラムを作れるようにいろいろな人にお会いさせていただきました。
最初から計画をしていてできあがったものではありません。Facebookだって最初は今の形になるとは創業者ですら思っていなかったでしょうし、まずやってみて、形を柔軟に変えていくことが重要です。
最初の投資、最初の起業
思えば大学受験をしたのも、「友達に誘われて塾に行ってみたら、女の子に一目惚れして入塾し、受験」でした。次の日に入塾しました。
投資も、漫画雑誌の「ジャンプ」に連載されていた投資漫画を高校生のときに読んで始めました。数週間で口座を開きました。
初めて起業したのも、大学1年のときの春の授業で「アントレプレナーシップ」というのを受けたからでした。1カ月ぐらいで会社の登記が完了しました。
「やってみたい! 面白そう!」というエネルギーが持続するのには限界があると思います。人生一回きりなので、やりたいと思ったら、まずなんでもいいので形にすることを始めてみましょう。
執筆者プロフィール: 小茂鳥 雅史(こもとり まさふみ)
株式会社スパルタ英会話 代表取締役
慶應義塾大学院卒業後、外資系証券会社モルガン・スタンレーMUFG証券に入社。退職後、NPO法人JAVO(ボランティア証明書発行機関)を発足。2年後、《語学で「夢はかなう」の実現》を理念とし、3カ月短期集中型の英会話教室を創業。わずか3年で4本のテレビ出演、 年商を3億円企業へ。会社規模を拡大させ、世界をひとつのビックファミリー にという想いのもと、語学、IT、金融、人材などの6つの会社を束ねる株式会社We&を設立し、代表取締役に就任。
■株式会社スパルタ英会話