ここ数年、再び注目を集めている怪談やホラー。怪談イベントが各地で行われ、2025年に公開されたホラー映画『近畿地方のある場所について』は、興行収入15億円を突破する人気ぶりだ。SNSでも、誰かの“ちょっと怖い”が「わかる……」「これ私もある」と共感を呼んで話題になることが多く、怪談はむしろ自分の気持ちをそっと代弁してくれるフォーマットとして浸透しつつある。
連載『本当にあった…読者の実話怪談・奇談』は、マイナビニュース会員や読者から寄せられた「実際に体験した怪談・奇談」をもとに4コマ漫画化。背筋が寒くなる瞬間、誰にも信じてもらえないような不思議な出来事を“物語”として再現する(一部変更の可能性あり)。今回お届けするのは、「病院で出会った老人」の体験談。
読者の“ぞっとする”体験談「病院で出会った老人」
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骨折で入院していた男性は、待合室でよく見かける老人と親しくなっていった。
「最近は誰も見舞いに来ん」と笑うようにぼやく姿は、どこか寂しげで、どこか温かかった。
ある日、老人はふいに言った。
「今度、遊びに来んしゃい。ワシは“地下の個室”におるけん」
しかし翌日から、その老人の姿は病院のどこにも見当たらなくなった。不思議に思った男性が“地下”へ向かったところ、そこには病室など存在せず……あるのは霊安室だけだった。
「何者だったんだ、あの人……」
男性は、老人と再び会うことなく退院していった。
医療の場であると同時に、さまざまな人生の出会いと別れが交錯する空間でもある病院。
その構造は一般の人にはわかりにくく、“地下”と聞くと霊安室や保管室など、普段は知り得ない領域を連想しやすい。
男性が聞き間違えたのか、もしくは老人が言い間違えたのか、それとも……。
怪談は単なる“怖い話”にとどまらず、日常の不安や人間関係の機微を映し出す鏡でもある。近年はSNSで誰もが身近な「小さな怪談」を共有できるようになり、怖さよりも“共感”が広がる場面が増えた。今後も、私たちの生活の中に潜むささやかな違和感や心の揺れを、怪談というフィルターを通して見つめ直す機会が増えていくのかもしれない。
調査時期: 2025年7月25日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 300人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
