憧れのマイホーム。それは多くの人が数十年にわたる住宅ローンを組んで手に入れる、人生で最も大きい買い物だ。しかし、何が起こるか分からない世の中。リストラ、ケガ、離婚などさまざまな事情が重なり住宅ローンの返済が困難になってしまう人も少なからずいる。
この連載では、「任意売却」でローン返済困窮を救済する、全国住宅ローン救済・任意売却支援協会に寄せられたさまざまな相談事例を紹介する。
転職で収入減、住宅ローンの返済が辛い
――埼玉県、40代男性(妻、子ども3人)の話
数年前に転職をしたというKさん。収入が上がるのを見込んでの転職ではあったが、実際のところ月によって収入の波が激しく、ボーナス払いなどを考えると住宅ローンの返済がとても辛いとのことだった。
借入先に組み換えができるか相談もしてみたが断られてしまい、今後の子どもたちの教育費なども考えると売却するしかないと思い、協会へ相談にきた。
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収入アップを見込んで転職したが、思うように収入が伸びず住宅ローンを滞納しがちに……
協会担当者とも話し合い、「子どものことを最優先に」との考えがあったため、「任意売却」をするべく手続きを進めていった。住宅ローンの支払いのほかにも、キャッシングの借り入れもあり、任意売却後の返済も難しいとのことから、売却後に自己破産する提案も行われた。
任意売却にあたっては、引っ越しを早めにしたこともあり、購入希望者に空き家の状態で案内できるなどスムーズに売却が進み、無事に購入希望者を見つけることができた。
任意売却後の生活
なるべく子どもの環境が変わらないことを望んでいたが、引っ越しに伴い転校せざるを得なくなってしまった。とても残念がっていたが、引っ越し先が前の家から近くだったため、友達とは引き続き遊びやすい状況だそう。
現在は賃貸住宅で新しい生活を送っており、自己破産の問題については協会の弁護士と相談し、協力しながら進めている。
相談者の声
「子どもたちは育ち盛りで、だんだん生活が厳しくキャッシングばかりに頼っていました。銀行に断られ、目の前が真っ暗でした。住宅ローンの支払いはどんどん辛くなる中、妻も自分も不安ばかりだったので、力になってくださった協会の方々にとても感謝しております」
※相談者のプライバシー保護のため、一部加工しています。
※画像と本文は関係ありません
一般社団法人 全国住宅ローン救済・任意売却支援協会
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ローン破たんで競売によるマイホームの強制的な売却を防ぐために、住宅ローン返済条件変更や売却せざるを得ない場合でも、より有利な「任意売却」でローン返済困窮を救済、またその仕組みの認知、普及に取り組んでいる。
「住宅ローン返済に困っている」、「返済を滞納してしまった」、「今後の住宅ローン返済が難しい」など、住宅ローンで困っていることがあれば、全国対応の相談窓口(フリーダイヤル：0120-963-281)、もしくは協会WEBサイトから気軽に相談することができる。
