「家事も育児も家計も全部ワリカン! 」バツイチ同士の事実再婚を選んだマンガ家・水谷さるころが、共働き家庭で家事・育児・仕事を円満にまわすためのさまざまな独自ルールを紹介します。第158回のテーマは「たまには甘えと休憩を」です。

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息子が、月曜日が嫌いになってしまいました。

保育園の頃は、「保育園に行きたくない」と月曜日に言うことはあっても、そこまでじゃなかったんですよね。少しずつ「月曜日は嫌だなあ」と言うようになって、どんどん嫌がるようになり、「学校に行きたくない」と言うようになってしまいました。

確かに月曜日は週末に持って帰った荷物を持って行かないといけないし、2日間自由に過ごした後なので、行くのが嫌になるのはわかります。私も嫌だったときがあったなあ~と思いました。

でもあんまり「学校が嫌」みたいなことを言われると、親としては心配になりますよね。「行きなさい! 」と無理強いをさせて、何か問題を見過ごしたらどうしよう……という心配もあります。かといって、何でもかんでも子どもの言うことを聞いて「じゃあ休む? 」というわけにもいきません。

「どうして月曜日が嫌なのか」という話は丁寧に聞くようにしています。学校自体は基本的に楽しいらしいのですが、やはりそれなりに時間を守ったり、やらなきゃいけないことが多かったりして、疲れるようです。確かに、周りに合わせるのって疲れますよね。

学童クラブについては授業よりも楽しいようで、別に「早く家に帰りたい」というわけではないようです。友達と遊んだり自由な時間は楽しいけど、授業はそんなに楽しくない……だから月曜日が気が重い。ということのようです。とはいえ、親としては2日間子どもの世話をしてやっと子育てから解放される月曜の午前中だったりするのですが……。

とりあえず、あの手この手で励まして学校に行かせるのですが、疲れます。途中まで徒歩で見送る、というのはわりと励ましの一環としてやることが多いです。うわばきなど、月曜日限定の荷物を持ってほしいと言われることもありますが、励ましのつもりで持ってあげたりします。

子どもにとっても、うわばきなんて別に重たいわけじゃないんですよね。ただ、荷物をたくさん持って1人で学校に行くのが気が重いだけ。だからちょっとだけ手伝ってあげる。

などと、だましだまし月曜日を乗り切ってきましたが、完全に「行きたくない! 」となってしまった日がありました。「ちょっと送ってあげる」とかでは乗り切れないな……ということで、「保育園デー」を作ることにしました。

荷物を全部親が用意して、自転車で送る。「お母さん甘すぎる! 」とパートナーに言われましたが、なにせまだ保育園児から小学生になってたったの3カ月ちょっとなんですよね。弱音くらい吐いてもしょうがないよな……と思うし、なにより私は、自分が「優しく励ましてほしい」タイプなので……! ついつい自分が子どもだったらやってほしいことをやってしまいます。

一応、念押しとして「保育園デーは超特別な日」「月に一回しか使えない」という約束にしました。成長していけば、親に送ってもらうのが恥ずかしいと思うようにもなるかもしれない。年齢に合わせた「甘え」と「励まし」が必要ではないかと考えています。

あと、やはり土日両方に予定を入れてしまうと、月曜日がむしろ「疲れている」ということもあります。インドア派の息子は、あまり土日に予定をぎゅーぎゅー入れると、月曜日にへこたれてしまいます。本人が「行きたい! やりたい! 」と言ったイベントだと、「じゃあいいか」と予定を2日続けて入れてしまったりするのですが、月曜日が大変になってしまうので、なるべく予定は1日しか入れないように気をつけています。とはいえ、予定が入ってしまうこともあるので、週末の疲れ具合も踏まえながら子どもを「怒らず・脅さず」、ちゃんと納得した上で学校に行ってもらいたい。

いろいろ励まして月曜日の朝を乗り切れば、「楽しかった」と帰ってきて、火曜日からは普通に学校に行ってくれます。なので、現在の我が家はとにかく「月曜日の朝」を乗り切るのが大事なのです。

先日は「保育園デー」を使ってしまったので、「どうやったら頑張れる? 」と聞いたところ、「学童クラブに5時半までいたい」と言われました。5時までなら1人帰りなのですが、5時以降は保護者のお迎えが必要になります。そして、5時過ぎまでいるとおやつが出るのでした。どうもおやつが食べたかったようです。

以前はおやつに興味がなかった偏食気味の息子なのですが、最近興味が出てきたらしく、お友達が食べてるのを見て、食べてみたい……だからちょっと遅くまでいたい。とのこと。我が家的には1人で帰ってきてくれるほうが嬉しいのですが、少しだけ仕事時間も伸びるので、了承しました。

ちょっとした「特別」なことがあれば、月曜日も頑張れる様子。親としては、まだまだ手がかかる年齢なので、ホッとする月曜日でもあるのですが。そのうち手がかからなくなったら、月曜日朝のハードルも下がると思いつつ、頑張って「魔の月曜日」を乗り切って行きたいと思います。と言いつつ、夏休み明けの登校日が今から怖いです……!

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著者プロフィール:水谷さるころ

女子美術短期大学卒業。イラストレーター・マンガ家・グラフィックデザイナー。
1999年「コミック・キュー」にてマンガ家デビュー。2008年に旅チャンネルの番組『行くぞ! 30日間世界一周』に出演、のちにその道中の顛末が『30日間世界一周! (イースト・プレス)』としてマンガ化(全3巻)される。2006年初婚・2009年離婚・2012年再婚(事実婚)。アラサーの10年を描いた『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)を出版。その後2014年に出産し、現在は一児の母。産前産後の夫婦関係を描いた『目指せ! ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』(新潮社)、『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』(幻冬舎)が近著にある。趣味の空手は弐段の腕前。