つらいつらい「花粉症」。全国の多くの地域で悩む人が増えるシーズンに突入したようです。毎年悩まされている人も最近デビューした人も、今一度基本をおさらいしておきましょう。医師の甲斐沼孟氏に聞きました。

  • 「花粉症」の基本をおさらい


——花粉症が治る(症状が少なくなる)ことはありますか?

花粉症は治療せずに、そのうち治ると考える方もいるかもしれませんが、残念ながら、過去20年の調査研究によれば、治療をせずに根治するとは考えにくいといわれています。

花粉症がある人のなかには、中高年になって花粉症が軽くなり、自然に治る人が散見されますが、基本的には、特に若い年齢層では花粉症が自然に治ることはほとんどありません。

花粉が飛んでいる時期に症状を放置すると、花粉症の症状が悪化して治療しても症状を抑えるのが難しくなってしまうので、早めに治療を開始することが大切です。

——そのほか花粉症について知るべきこと、読者へのメッセージがあればお願いします。

花粉症は、主に春先や秋のシーズンに悩まされる方の多いアレルギー性疾患であり、花粉が体内に入ると免疫系が異物として認識し、過剰な反応を起こします。

花粉症の症状には、鼻づまり・くしゃみ・鼻水・目のかゆみ・充血などがあり、花粉症がひどい場合には、咳・全身の倦怠感・頭痛・熱感・食欲不振などの症状が現れて、人によっては仕事や私生活に重大な影響を及ぼすことも考えられます。

大人でも子どもでも発症する恐れがある病気ですので、日常的に免疫力を向上できるようにセルフケア対策を実践するとともに、特に花粉の飛散量の多い時期は、外出時のマスク着用や室内への花粉の侵入を防ぐ工夫をする必要があります。

今回の情報が参考になれば幸いです。

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