ファンレターやファンイベント、SNSなど、様々なファンの言葉に触れる機会が多い中、どんな言葉が嬉しいのか、俳優・タレントに聞いていく連載『心に残るファンからの言葉』。今回は、蜷川実花監督の映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』で太宰治を支える編集者・佐倉を演じた、成田凌に話を聞いた。

  • 成田凌

    成田凌 撮影:泉山美代子

ファンの方からどういう手紙が届くか? という質問には、「けっこう、『こういう役が見たい』という内容が多い」と答えてくれた成田。さらに「『この入浴剤で、疲れをとってください』と送ってくれる方もいて、優しいな、と思います。そうやって、考えてくれている気持ちがすごく嬉しいんです。僕の未来を一緒に見据えてくれる感じがあって、嬉しいですね」と柔らかな表情で語った。

「好きというのは時間じゃないし、『好き』と言ってくださるだけで嬉しい」という成田だが、「意見みたいなものも少しあると、こちらも気が引き締まります。嬉しいです。勉強になるし」と、演技評にも興味がある様子。またファンの方からの”役についての希望”にはどんなものが? と聞くと、「『正義の味方のような役が見たい』というのはありました。ちょっとね、ダメ男が続いてるって噂があるので」とニヤリとした。

■映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』

天才作家、太宰治(小栗旬)。身重の妻・美知子(宮沢りえ)とふたりの子どもがいながら恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返すー。その破天荒な生き方で文壇から疎まれているが、ベストセラーを連発して時のスターとなっていた。

太宰は、作家志望の静子(沢尻エリカ)の文才に惚れこんで激しく愛し合い、同時に未亡人の富栄(二階堂ふみ)にも救いを求めていく。ふたりの愛人に子どもがほしいと言われるイカれた日々の中で、それでも夫の才能を信じる美知子に叱咤され、遂に自分にしか書けない「人間に失格した男」の物語に取りかかるのだが……。

■成田凌
1993年11月22日生まれ。埼玉県出身。“MEN'S NON-NO専属モデル。主な出演作に、『キセキ‐あの日のソビト‐』(17年)、『劇場版コード・ブルー‐ドクターヘリ緊急救命‐』『スマホを落としただけなのに』(18年)、『チワワちゃん』『愛がなんだ』『さよならくちびる』(19年)など。待機作に『カツベン!』(12月13日公開)、『窮鼠はチーズの夢を見る』『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(20年公開)など。 ヘアメイク:宮本愛(yosine.)、スタイリスト:伊藤省吾(sitor)