前回、五感で涼しさを感じるアイテムのひとつとしてお伝えした金魚ですが、金魚といえば金魚すくい。縁日が立ったときにしかできない、どこかなつかしい風流な遊びだけれど、金魚すくいはすくえないもの、と思っているのは私だけでしょうか? 同感! という方も、この記事を読めば大丈夫。金魚のオレンジ一色に染まったビニールきんちゃくを携えて、縁日を練り歩けます。


住宅街の路地にぽつりと現れる怪しげな看板

今回お邪魔したのは、東京は本郷にある創業350年の老舗金魚卸、「金魚坂」。常時30~40種類の金魚を飼育・販売しているほか、金魚の釣堀や金魚グッズの販売、喫茶店も併設している都会の隠れ処であり、金魚のプチテーマパークのようなところです。当日は、取材用のたらいに金魚を放していただき、金魚すくいのコツを伝授していただきました。



金魚坂
営業時間:火曜~土曜 11:30~22:30(L.O. 21:30) 日曜 12:00~20:00(L.O. 19:00)
定休日:月曜,祝日 所在地:〒113-0033 東京都文京区本郷5-3-15

金魚すくい 4つのコツ

■その1 ポイは裏面を使う
持ち手付きの丸い枠に紙を張ったおなじみのの道具「ポイ」。枠の厚み分の深さがある表面よりも、裏面の方が水はけがよく破れにくい。

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■その2 最初に全体を水に浸す
紙を一部分だけ濡らすと、その部分が破れやすくなるので、全体をまんべんなく濡らすのがポイント。

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■その3 後ろから追わずにじっと待つ
金魚は後ろから追われると勢いよく逃げる。狙いを定めた1匹を追ってしまい、水の抵抗で紙が破れるというのが負けパターン。水面とほぼ平行にポイを沈めて待ち、たまたま上を通りかかった金魚に気付かれないようそっとポイを引き上げて、水面へと追い込むのが勝ちパターンだ。

× 尾びれ側から追うと勢いよく逃げ、水の抵抗でポイが破れる

■その4 水を逃がしながら引き上げる
水と空気の境界線を越えれば一丁あがり。最後は、金魚にその境界線が近づいていることを悟られないように、そして、ポイに水の抵抗がかからないように、斜めにポイを引き上げる。

○ 水面とほぼ平行にポイを沈めて待ち、たまたま上を通りかかった金魚を、横もしくは頭側から引き上げる

教わった4つのコツを守るように慎重にコトを進めただけで、これまで、「1匹もすくえずお情けで1匹もらう」というパターンばかりだった私が、なんと34匹もすくえてしまいました!すくえばすくうほど、金魚との間合いがつかめてきてますます上達し、加速度的に熱中してしまいます。皆さんも4つのコツを守って、ぜひともお子さんや彼女にいいところを見せてください。闇練習したい方は、8月31日まで毎日、1回200円で金魚すくいができる金魚坂へどうぞ。

こんなにビリビリになってもすくえます。写真は最後の一匹

とうとう、面が完全になくなりゲームオーバー

数え切れない金魚たち。別のおわんに2~3匹ずつ移しながら数えたところ、34匹もすくっていました

なお、ポイの枠でひっかけて宙に浮いた金魚をおわんでキャッチする、おわんを水につけて追い込む、などはご法度なのだとか。金魚すくいはスポーツでも狩猟でもなくあくまでも夏の風物詩。粋に楽しむ気持ちをお忘れなく。

金魚坂フォトコレクション