JR九州は新型コロナウイルス感染症の影響による利用状況の変化に合わせ、2021年3月13日にダイヤの見直しを実施する。特急「有明」が運転取りやめとなるほか、在来線特急列車において運転本数の見直し等が予定されている。
特急「有明」は国鉄時代からJR発足後にかけて、鹿児島本線の代表的な特急列車として活躍した時期もあったが、その後は特急「つばめ」の登場、さらに九州新幹線開業によって規模が縮小され、現在は平日朝に大牟田発博多行の上り1本のみ運転される列車となっていた。来年3月のダイヤ見直しに合わせて「有明」を廃止し、代わって鳥栖行の快速を新たに設定。鳥栖駅で博多行の特急「かもめ」に乗換え可能だという。
他の在来線特急列車も見直しとなり、長崎方面の特急「かもめ」は下り1本の運転を取りやめ、3本(下り1本・上り2本)を臨時列車に変更する。門司港・小倉~博多間の特急「きらめき」は、早朝と夕方以降の5本(下り2本・上り3本)を運転取りやめとし、小倉駅22時31分発・博多駅23時25分着の列車を増発する。直方~博多間の特急「かいおう」は早朝・夜間の2本(上下各1本)を運転取りやめとし、発車時刻を調整する。
大分方面の特急「ソニック」は日中時間帯に運転される速達タイプの列車12本(上下各6本)を臨時列車に変更し、多くの利用が見込まれる日に設定する。特急「にちりん」「ひゅうが」については、日中時間帯の「にちりん」4本を臨時列車とし、4本の運転を取りやめるとともに、同時間帯に延岡~宮崎空港間を運行する「ひゅうが」を6本設定し、夕方以降の2本の運転を取りやめるとのこと。これにより、日中時間帯に大分~延岡間で運行される「にちりん」は2時間に1本となる。
特急「きりしま」は宮崎~鹿児島中央間の2本(上下各1本)、宮崎~都城・西都城間の2本(上下各1本)、計4本の運転を取りやめ、発車時刻を調整する。
鹿児島・宮崎エリアでは、指宿枕崎線のD&S列車「指宿のたまて箱」が臨時列車に。日南線のD&S列車「海幸山幸」は利用の見込まれる日に増発し、宮崎~南郷間で2往復を運転する。なお、日南線では快速「日南マリーン号」の停車駅統一(現行の下り列車が停車する折生迫駅、内海駅、小内海駅は通過)、上り列車の始発駅変更(現行の南郷発から志布志発に変更)も予定されている。