連載コラム『年収350万円で200万円貯めた! 元会社員の節約術』は、若くしてお金を貯めるにはどうすればよいかについて、執筆者の美月小夜(みづきさよ)氏が自身の実体験に基づき、"究極の節約術"を伝授します。


妊娠出産までにしておきたいことは、住宅ローンの完済と旅行、そして美味しいものを食べる事。こんな調子なので、なかなか貯蓄が進みません。もちろん、優先順位は住宅ローンの完済です。それは忘れてはいません。しかし、生活費に対してはシビアな夫ですが、一緒に外食や海外旅行へ行ってくれる存在で、時々は彼が払ってくれることもあり、根っからのケチな人ではありません。

とは言え、住宅ローン、公共料金、生活費の全ては私が払ってたので、時々はご馳走してくれるのは当然といえば当然かも知れません。何だかこうして書いてみると、我が亭主殿は経済DVをしている夫のようにも読めてしまいますが、彼の名誉のためにも申し上げますが、それほどひどい人ではありません。そして、惚れた弱みにつけ込まれているのかといえば、それもまた違い、一言で言えば夫を信頼しているからだと思います。

その理由としては、生活費のほとんどを私が負担して、夫の稼ぎはまるっと自分のものですから使い放題です。でも、使っている素振りも見せないので、きっとしっかりと貯めていてくれるのだろうと思っていました。生活費が2倍になるわけでもなく、公共料金と生活費だけ1.5倍ほど増えましたが、私自身の負担がそれほど大きくなったというわけでもありません。

しかし、生活費は私が負担するわけですから、節約に励むべく、シャワーヘッドを節水率の高いものにこっそりと付け替えたり、洗濯はお風呂の残り湯を使い、乾燥機能なんてもってのほか、そしてテレビは必要な時以外はつけません。

更に、エアコンは夫が使っている部屋以外は使わず、夏はゴーヤで緑のカーテンを作って日陰&収穫をしてゴーヤチャンプルや、ゴーヤサラダなど1品作る。といった工夫で、できるだけ夫には負担をかけないよう配慮をしながら節約に励んでいます。これは独身時代と変わることはありませんが、夫に洗濯をお願いすると、100%の確率で乾燥機を使うので、私からお願いすることは無くなり、私が不在の時に自分の洗濯物を自分で洗う時のみ使っています。ちなみに、夫はよほどのことが無い限り、家事は一切しません。

もちろん、基本は自炊。近所の激安スーパーと八百屋をはしごしてお買い物をします。休日前の夕方に八百屋へ行くと、傷みやすいものは投げ売りが始まり、イチゴ1パック100円になっていて、まとめて買うと更に安くなるため、5パックまとめて買ってイチゴジャムを作って保存します。季節的に紅玉という品種のりんごが安くなっていれば、まとめて買ってりんごジャムを作っておけば、あとは冷凍パイシートに包んでオーブンで焼いて、熱々の内にバニラアイス+メープルシロップをかけると、カフェスイーツが完成します。

その八百屋ではきのこも安売りになりやすいので、まとめて買ってジップ式の袋に小房に分けたものを入れて冷凍して、きのこミックスを作って、パスタやグラタン、中華風の炒め物などに使います。そしておすすめは、エノキダケとめんつゆで煮込むだけのなめたけです。市販品よりも安くできて、しかも美味しい。ご飯にかけたり、ツナと混ぜたり、冷や奴の上にかけるなど、いろいろと使えて便利。たくさん作って小分けをして冷凍しておけば、いつでも食べられます。熟したトマトはまるごと冷凍しておいて、使う時に水にさらして皮をむいて刻んだものをカレーやスープに使います。

仕事も多少の波はあっても、ある程度安定していましたので、このように日々節約生活を心がけていれば、お金に困ることはほとんど無くなりました。子どもがいない状況で、時間の融通も利くとなると、やりたくなるのが「旅行」です。そのほとんどが週末を利用して行ける範囲のアジア圏ですが、ハイシーズンにさえ行かなければ、10万円程度で楽しめてしまいます。そんなこともあり、3カ月に1回くらは夫婦で海外旅行へ行っていました。子どもが産まれたら、そんなに簡単にはいけないから…と心の片隅で言い訳をしながら、残り少ないDINKS生活を謳歌していました。