地鶏が好きです。ちょっと歯応えがあって、味わいが深くて、食べると身体中に力が満ちてくるような気がします。

中でも高知の「土佐ジロー」はとても希少で、食用として育てている生産者はたった1軒しかないそうです。だからこれまでは、わざわざ高知に行って食べていたんですが、「つい最近、缶詰になったんですよ」と缶詰博士からサプライズなお知らせが! いったいどんなお味なのでしょう?

  • はたやま夢楽/土佐ジローのアヒージョ90g(左が肉:864円、右が肝:756円 共に税込み)(写真:マイナビニュース)

    はたやま夢楽/土佐ジローのアヒージョ90g(左が肉:864円、右が肝:756円 共に税込み)

月産千羽の希少地鶏

グルメ漫画や雑誌でたびたび紹介されてきた高知の地鶏「土佐ジロー」。クセがなくて清浄な味なのにうま味が濃く、しかももも肉よりむね肉、むね肉よりささみのほうがうま味成分が多いという、非常に個性的な鶏肉であります。

月に千羽程度しか生産できない幻の地鶏なのだけど、このほどついに缶詰になって登場した。しかもアヒージョ缶であります!

  • 左が肉、右が肝

    左が肉、右が肝

ガーリックの匂いが食欲をそそる

さあみなさん、本日もご唱和をお願いします。開缶!

開けた途端に立ち昇る匂いは間違いなくアヒージョ。つまりガーリックがしっかり利いた食欲をそそる匂いであります。その匂いは肉のほうが強くて、肝のほうはレバーの匂いが加わっている。合間に見える赤いのは唐辛子で、緑がかっているのは柚子皮だ。

  • 肉を箸上げ

    肉を箸上げ

添加物不使用

肉のほうからいただいてみると……。Oh、歯応えがムッチムチ。でも固いわけではなくて、弾力が心地良いです。適度な辛さがあって、塩気はわりと少ない。がっつり系の味なのにちょっと健康的なイメージだ。

肉以外の原料は菜種油、オリーブ油、玉ねぎとガーリック、食塩、香辛料に柚子皮と、すべて天然の食べ物のみ。食品添加物が一切使われていないのがすごいです。

  • 砂肝を箸上げ

    砂肝を箸上げ

3種類の肝が味わえる

肝のほうを見てみると、砂肝、レバー、ハツの3種類が入っていた。肝好きにはたまらない心遣いじゃないですか。

砂肝のむっちり感がたまらなくウマい。レバーはしっかり加熱されているけどぼそぼそしてない。これはオイル漬けになっている利点であります。ハツの弾力がまた素晴らしく、噛んでいると中から旨い汁がじわじわ湧き出してくる。いずれも臭みはなくて、柚子皮がほんのりと爽やかさを演出しております。

この2種のアヒージョ缶は、土佐ジローの生産者が同じ高知県内の缶詰メーカーに製造を委託している。すなわち原料も加工も高知県内という、"丸ごと高知"的なご当地缶詰なのだ。今のところ土佐ジロー生産者である「はたやま夢楽」の直販サイトで買えますぞ!

缶詰情報
はたやま夢楽/土佐ジローのアヒージョ2種(90g) 価格:肉が864円、肝が756円(共に税込み)
同社直販のネットショップで購入可

黒川勇人/缶詰博士

昭和41年福島県生まれ。公益社団法人・日本缶詰協会認定の「缶詰博士」。世界50カ国以上・数千缶を食している世界一の缶詰通。ひとりでも多くの人に缶詰の魅力を伝えたいと精力的に取材・執筆を行っている。テレビやラジオなどメディア出演多数。著書に「旬缶クッキング」(ビーナイス/春風亭昇太氏共著)、「缶詰博士が選ぶ!『レジェンド缶詰』究極の逸品36」(講談社+α新書)、「安い!早い!だけどとてつもなく旨い!缶たん料理100」(講談社)など多数。
公式ブログ「缶詰blog」Facebookファンページも公開中。