巣ごもり生活が続くと食事も単調になりがち。たまにはぜいたくして、おいしい物を食べたいものです。

「そのご要望には缶詰が応えましょう。牛たんのデミソース煮込みなんてどうですか?」

絶妙のタイミングでカットインしてきた缶詰博士。その右手には高級そうな箱入り缶詰が。「料理店なら千円オーバーの料理がこの中に収まってます」。

いやいや、それ本当ですか博士?

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  • 木の屋石巻水産/牛たんデミグラスソース煮込み 170g 690円

    木の屋石巻水産/牛たんデミグラスソース煮込み 170g 690円

本気で取り組んだ"肉"の缶詰

宮城の缶詰メーカー、木の屋石巻水産といえば「金華さば缶」で有名であります。冷凍原料を一切使わず、水揚げされたその日のうちに缶詰にしてしまうフレッシュパック製法で、そのファンは全国に存在する。

その"魚缶がウマい"木の屋が、この数年本気で取り組んでいるのが肉の缶詰。この「牛たんデミグラスソース煮込み」も、開発に5年を要したという渾身の作なのだ。

  • まずは湯せんで温める

    まずは湯せんで温める

湯せんの利点

牛たんデミグラスソース煮込みということは、シチューのようなものである。熱々でいただくべき料理なので、まずは缶ごと湯せんで温める(今回はイラストでご説明)。

小鍋に湯を沸かして、沸騰したら火を止める。そこに開缶前の缶詰を浸けておくだけ。今回のようなソースまで味わいたい缶詰なら、5分間浸けておけば十分温まる。

他に、中身を鍋にうつして火に掛ける方法もあるんだけど、それよりも缶ごと湯せんするほうが利点が多い。例えば、中身を盛りつける際。缶の内側にソースがこびりついているわけだが、缶が温まっていればきれいに取れる。おいしいソースがムダにならないし、缶を洗うときも楽チンであります。

  • 湯せん後の様子

    湯せん後の様子

つや!

さあ、湯せんで熱々に温まったところで、開缶!

どうですかこのつや。デミソースの表面も、牛たんの上面も、透明の脂できらきら輝いております。

そして牛たんがデカっ。量も多そうだ。

  • 盛りつける間もなし

    盛りつける間もなし

うっかり完食

かくのごとし。って、いつもなら野菜と合わせたり白ごはんと合わせたりして盛りつけるのだけど、その前にひと口食べたら、箸が止まらなくなった。

牛たんがとろけるように柔らかい。でも単純に柔らかいのではなく、繊維状にほろりほろりと崩れていく感覚があり、その合間に甘い牛脂が入っているのだ。

この食感を出すために、木の屋は5年の歳月を要したのであります。

その牛たんのカットが、極めて(もう一回書きますが、極めて)分厚い。かみ応えが素晴らしいです。

デミソースはこってり濃厚、かつケチャップの心地良い酸味もあり、最後の一滴まで飽きずにいただける。なので、本来であれば茹でたじゃがいもや人参、バゲットを用意し、それらをデミソースに浸けながら食べるのがベストだ……。

なんて思いながらも用意することはなく、一気に完食。

缶詰情報
木の屋石巻水産/牛たんデミグラスソース煮込み 170g 690円
同社の直販サイトなどで購入可