この数年で漁獲量が激減しているさんま。今年は店頭価格が1尾千円を超えることもあるほどで、もう手軽に買えない魚になってしまいました。

「でも缶詰なら定価で入手可能です!」と胸を張るのは缶詰博士。何でも昨年(2019年)製造されたさんまの缶詰がまだ市場に出回っていて、「ちょうど缶内熟成も進んでむしろこれからが食べ頃」だそうです。もし見かけたら買っておくのも手ですね。

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  • 木の屋石巻水産/木の屋さんま醤油味付 170g 370円(税込み)(写真:マイナビニュース)

    木の屋石巻水産/木の屋さんま醤油味付 170g 370円(税込み)

いろんな意味でほろ苦い

「さんま、さんま さんま苦いか塩つぱいか。」
大正時代の詩人・佐藤春夫が書いた「秋刀魚の歌」であります。ほろ苦いさんまを、ほろ苦い男女の生き様と掛け合わせた名歌であります。

令和時代もさんまはやっぱり苦かった。漁獲量の激減で値段がぐんぐん上がり、今やすっかり高級魚。気軽に買えず苦い思いをしている。

でも、さんま缶なら価格が決まっているから安心だ。毎年製造数が減ってきてはいるが、昨年の製造分がまだネットや店頭で買えるのだ。

  • 木の屋さんま内観

    木の屋さんま内観

冷凍もんは使いません

苦い思いは振り切って、今日も元気に参りましょう。開缶!
木の屋石巻水産のさんま缶は冷凍原料を一切使わない。だからこのように皮目がぱりっとしていて、身もぱんぱんに張っている。

味付けは水煮、みそ甘辛煮、醤油味付の3種類があり、今日は醤油味付をチョイスした。

  • 木の屋さんま箸上げ

    木の屋さんま箸上げ

皮目に刮目せよ

この黒銀に輝く皮目の、何と美しいことよ! さばの皮目の虎模様もきれいだが、さんまは黒、青銀、銀と直線でくっきり分かれているのがいい。

この色は白地に映えそうだ。ということは白ごはんに乗せれば間違いないんだけど、でもでも今はごはんより軽いものが食べたい。さてどうする?

  • さんまとろろそば

    さんまとろろそば

コンビニそばを活用

かくのごとし。そばにとろろをかけて、海苔を散らして、さんまを乗っけて薬味を天盛り。最後に缶汁をかければさんまとろろそばの缶成であります。

実はこれ、コンビニで買ってきたとろろそばなのだ。安くて量も多くて、とろろに薬味まで付いてるからけっこう好き。そこにさんま缶1/2を追加すれば、何となくそば屋さんで食べてるような気分になる。

さんまの味が沁み出た缶汁がとろろと合わさって、誠にウマい。木の屋さんの味付けはほっこりした甘さが特徴で、それはさんま本来の風味を最大限に活かすためのレシピなのだ。 この2019年製さんま缶も、いずれは在庫がなくなるだろう。そうなれば今年製造のものに切り替わるわけだが、
(はたして今年は製造できるのだろうか?) 再びこみ上げてくるほろ苦さよ。まあ、今のうちに大事に味わっておきましょ!

缶詰情報
木の屋石巻水産/木の屋さんま醤油味付 170g 370円(税込み)
同社オンラインストアなどで購入可(なくなり次第販売終了)