ふだんの友人との会話と仕事で使う言葉が異なるように、ビジネス英会話も、日常の英会話とは少々異なります。でも、あまり心配しなくて大丈夫。このシリーズでは、知っておくときっと役立つ“ビジネス英語のキホン”をご紹介します。

第1回目は「うちとけやすい自己紹介」。日本の商談では、名刺交換や席順などの「基本的な型」がありますが、英語圏での商談ではどうでしょう。初対面の取引先とのあいさつでのポイントは?

握手とアイコンタクトが、第一印象を決める

日本では、自己紹介をするときに名刺を交換します。しかし、アメリカやその他の西欧諸国では、名刺は“取引をする意思があるときにだけ渡す”傾向があるので、通常は会話の最後に交換します。また、片手で渡したり、もらったときにちゃんと見ないでポケットなどに入れてしまう人もいますので、日本より“少しカジュアルに名刺交換される”ということも覚えておくといいですね。

初対面の相手との取引に興味がある場合は、受け身にならず、積極的に自分から名刺を渡しましょう。相手がその場を立ち去る前に、場合によっては自分の会社の資料を送ることを申し出るのもよいでしょう。別れ際には、感じよく、相手の目を見ながら、相手を名前で呼ぶことを忘れないようにしましょう。

また、「握手」は第一印象を決める大切なポイントです。固く、自信に溢れた握手はポジティブなメッセージを与えます。同時に、アイコンタクトを取るのを忘れないでくださいね。

■初対面のあいさつ

Nice to meet you. I’m ______.(はじめまして。私は______です。)
It’s a pleasure to meet you. / The pleasure is all mine.(お会いできて嬉しいです。/[返答]こちらこそお会いできて嬉しいです。)
I’m excited to be here. / It’s great to be here.(ここに来られてワクワクしています。/ こちらに来られて嬉しいです。)
I’m looking forward to doing business with you.(今後ともよろしくお願いします。(御社と取引ができることを楽しみにしています。))

■所属の部署や役職を紹介する

I’m a sales representative.(私は営業担当です。)
I’m in the accounting department / section.(私は経理部/課に所属しています。)
I do research and development.(研究開発を行っています。)
I’m in charge of updating the company website.(私は会社のホームページの更新を担当しています。)
I’m responsible for overseas sales.(私は海外営業を担当しています。)

欧米的なビジネスの場面では、会議中に黙っていると「興味がない」と判断されてしまうことがほとんどで、自分の意見を述べたり積極的に会議に参加したりする態度は「長所」とみなされます。発言を求められたときは、なおさら黙っている事は避けるようにしましょう。他人の意見や提案についてコメントすることで、まずは「理解している」し「興味を持っている」ことを伝えます。このように会議に積極的に参加する姿勢を見せる事は、とても大切です。

さらに、「笑顔」「相づちを打ちながらのアクティブリスニング」「興味を示す」「質問を返す」ことも、好印象を残すためのポイントです。

【ワンポイント】座る席順に、決まりはあるの?

会議室のレイアウトにもよりますが、プレゼンテーションを行う人はプレゼンテーション用のスライドを投影するスクリーン側に位置し、その向かい側に重要人物が座る形が一般的。その重要人物から順に、次に重要人物が座る……という形をとります。欧米の映画・ドラマの会議シーンや、日本のCMなどでも、そのような配置を目にされたことがあるのではないでしょうか。

次回は、ビジネス会議で雰囲気を和ませる、「アイスブレイクのコツ」をご紹介します。