今回紹介するのは"The journal Oncogene"という医療関連誌に掲載された記事で、その内容を一言で言い表すなら : "The discovery of a "rogue gene""。「"rogue gene"と呼ばれる遺伝子の発見」となるのですが、"rogue(ローグと発音)"という単語を英和辞書で引いてみると、「わんぱく小僧、不良、悪党、ペテン師、不良品種、放浪者、宿無し」と、なかり乱暴な内容の訳が目に飛び込んできます。

つまり "rogue gene"を訳すとするなら「わんぱく小僧遺伝子」とか「悪党遺伝子」、「ペテン遺伝子」、「不良遺伝子」などとなり、どれをとっても余り良い(役立つ)遺伝子とはとうてい思えないのですが……。

ところが意外や意外、この「乱暴もの遺伝子」の発見こそが、将来多くのガン患者の命を救うことになる、とてつもない可能性を秘めているんだとか。それも乳ガン、脳腫瘍(脳のガン)、大腸ガン、皮膚ガンなど多種に渡るガンに有効な上、末期症状の患者さえ救う事が出来ると言うから驚きです。

"rogue gene"とは"The newly identified "rogue gene" is an enzymic bonding agent present inside cancer cells that attacks and breaks down a naturally occurring protein in the body that normally functions to prevent cancer cells from spreading."とあるように「がん細胞内に存在する結合剤酵素で、同細胞内の増殖や転移を防ぐ働きをするタンパク質を攻撃破壊してしまう悪者」なんだとか。

よって、この"rogue gene"さえ制御出来れば、がん細胞内の「良いタンパク質」の量を増やすことができ、その結果体内のガン細胞を"dormant(休眠状態、活動休止状態)"に保つことが出来るんだそうです。

さらにこの記事では : "The researchers report that within the next decade, their findings could lead the development of new drugs capable of halting late-stage metastasis during which cancer cells spread throughout the body."と記されているように、今回の遺伝子の発見により、研究者たちはなんと今後10年もかからずして、ガン細胞の増殖や、転移を押さえる薬は作り出せるだろうと意気込んでいます。

彼らの次のステップは明白。"The next step in the research process "is to identify a potent drug that will get inside cancer cells and destroy the activity of the rogue gene."とあるように「ガン細胞内に入り込み"rogue gene"を破壊する事の出来る薬を作り上げること」、ただそれだけ。

今では2人に1人はかかるだろうと言われるまでになっている「ガン」ですが、このニュースは、そんな中また一つ大きな希望をもたらしてくれるものであることには違いありません。一日も早い薬の完成を待ちたいものです。

でもその間我々が出来ることは如何に自身を健康に保つか。同記事では適度の運動と、質のよい飲食に心がけるようにと呼びかけています。

今回のURLは、Scientists Find That Blocking "Rogue Gene" May Prevent Spread of

英語ワンポイント :

英語で「一言で言うと…」は"If I were to say it in one word...."

と「一言で言うと」ではなく「一文字で言うと」といった言い方をします。

つまり余談ですが、今回冒頭にある"The discovery of a "rogue gene""は本当なら"If I were to say it in one word....."ではなく、"If I were to say it in six words....."が正しいのかも知れません(笑)。

また"say(言う)"のところは"describe(表す、表現する)"に置き換えて"If I were to describe it in one word...."と言ってもオッケーです。

ではまた次回。