俳優の宮澤エマが、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーションに初挑戦した。担当したのは、11月1日・8日の2週にわたって放送される「今夜もママに会いたくて~新宿 おせっかいスナック物語~」。東京・新宿荒木町でスナックを営む“みこママ”ことふみ子さん(61)と、彼女を慕う人々の人生を追った作品だ。

客の悩みに寄り添い、迷う人の背中を押してきたみこママだが、彼女も大学4年生の息子の将来や、老いていく両親の介護といった問題を抱えている。そんな日常に密着した映像を見た宮澤は「テレビじゃないと見られない景色を見せてもらいました」と心を動かされた――。

  • 『ザ・ノンフィクション』のナレーションに初挑戦した宮澤エマ

    『ザ・ノンフィクション』のナレーションに初挑戦した宮澤エマ

90歳の父が突然入院、介護が必要な母を一人にできず…

東京・新宿区荒木町で、女性客を中心に人気を集める、みこママ。客の恋や人生の相談に乗り、帰り際にはハグで見送る。その店を手伝っているのが、3人目の元夫・真さん(52)だ。

昼は運送会社で働き、仕事が早く終われば、店の洗い物や掃除を引き受ける。離婚から4年がたった今も「愛してるから」とママへの思いを隠さない真さん。店の手伝いを巡って言い合いになり、“出禁”を言い渡されても、ほとぼりが冷めれば再び店へやってくる。

そんなある日、ママが高熱で寝込んでしまう。店を開けたいのに体が動かない。そこへ駆け付けたのは、出禁中の真さんだった。慣れない接客も引き受け、ママに代わってカウンターに立つことになった。

大学4年生の息子の就活も進まず、心配事が尽きないママ。さらに、90歳の父が突然入院してしまう。認知症を患い、介護が必要な母を一人にしておけず、店も離れられない。「自分は両親がもういないから…」と話す真さんが、今度はママの家族のために動き出す。

そんな支えを受けながら、ママは両親との時間を大切にするため、ある決断をする。いつか失われてしまうかもしれない記憶。それでも、今、一緒に過ごす時間を少しでも心に残したい。ママが両親のために選んだこととは…。

  • みこママと家族 (C)フジテレビ

    みこママと家族 (C)フジテレビ

「どんな関係性も水をやり続けないと」みこママへの敬意

宮澤が今回の作品で強く心を動かされたのが、みこママと家族の物語だった。店では誰に対しても明るく接し、悩みを聞いて背中を押すみこママ。しかし、家族の問題となると、思うようにはいかない。

大学4年生の息子は「やりたいことがない」と就職活動に踏み出せずにいる。そんな息子の姿にも共感を寄せ、「みんながみんな、やりたいことを見つけられるわけじゃない。真面目だからこそ悩んでいるんだろうな」と受け止める。

こうするべきだということは頭では分かっていても、気持ちが追いつかない。そんな葛藤を抱える姿を見て、「いや、分かるよ、分かるよって思いました」と共感した。

みこママの90歳の父は認知症も診断され、母は要介護認定を受けている。いつも周囲を元気づけているみこママ自身が、息子の将来や両親の老いに向き合い、心配事を抱えていた。

それでも、誰に対しても全力で接するみこママの姿に、「どんな関係性も水をやり続けないと死んでいってしまうから、どの人に対しても120%でいられるのは、本当にすごいと思います」と感嘆。自身は人と長く一緒にいると疲れてしまい、一人の時間が必要なタイプだと明かしながら、みこママは人と接することでエネルギーを得られる人なのではないかと想像した。

また、みこママと離婚した元夫の関係にも注目。かつては衝突することもあった2人だが、離婚後は適度な距離を保ち、互いに支え合う姿に、「新しいパートナーの形で、それはそれでいいなと思いました」と印象を述べた。

  • みこママ(右)と3人目の元夫・真さん (C)フジテレビ

    みこママ(右)と3人目の元夫・真さん (C)フジテレビ