9月末でフジテレビを退社した『ザ・ノンフィクション』前チーフプロデューサーの西村陽次郎氏が、27日に放送されたBAY FM『シン・ラジオ -ヒューマニスタは、かく語りき-』(毎週月~金曜16:00~)にゲスト出演。リスナーから寄せられたドキュメンタリー制作に関する質問に回答した。

  • 西村陽次郎氏

    西村陽次郎氏

「自分の人生を変えたい」と婚活ドキュメンタリーに登場

映像を軸としたコンテンツ制作を手がける新会社「Studio Day by Day」を立ち上げた西村氏。番組では、一般人に長期間密着するドキュメンタリーの制作について、リスナーから「ギャラなどは支払われないのでしょうか」という質問が寄せられた。

これに西村氏は、「基本的にはギャラはないんです」と回答。「同じテレビマンでも“いや、ギャラ払ってるでしょ”、“(放送の)事前にきっと見せてますよ”と言う人もいるんですけど、(そういうことは)ないです」と説明する。

「『ザ・ノンフィクション』に出て、この人にメリット何もないじゃん。だから絶対お金もらってるのよ」という見方をされることもあるそうだが、「出てくれる方にはそれぞれ理由があるんです」と解説。

例えば、人気の「婚活」シリーズでは、番組を見て結婚相談所に入会し、自分の人生を変えたいという思いから取材に応じる人もいる。西村氏は「“あなたのことを描きたいんです。この物語をぜひ世の中に出したいんです”というディレクターの思いに応じてくれるんです」と、制作者と取材対象者の信頼関係を語った。

SNSで出演者と視聴者が直接つながる時代の難しさ

一方、番組に出演した一般人をめぐっては、放送後の周囲の反応がトラブルにつながることも。本人が思っている自分の姿と、番組を見た視聴者が受け取る人物像が一致しない場合があり、時にそこから取材対象者との間に問題が生じることもあるという。

さらに、SNSの普及によって、テレビ局が抱えるリスクの性質も大きく変化。「昔は放送して何か問題があったらテレビ局にクレームが来ましたが、今は誹謗中傷する人とされる人がSNSで放送中につながってしまったり、やり合ったりするんです」と現状を明かす。

そうした状況の中で毎週放送を続けることについて、西村氏は「本当に大変な時代だなと思います」と捉えた。