
10月24日(土)、Conton Candyの自主企画「Conton Candy pre. ”CHAOS!!!” Vol.4」が、渋谷CLUB QUATTROで開催された。これまで彼女たちが大切に続けてきた「CHAOS!!!」に、ついに3人が憧れる先輩・KANA-BOONの出演が実現した。
両バンドの対バンが実現したこの日は、彼女たちにとって、まさしく「夢が叶う日」だった。公演2日前にXに投稿された「Conton Candy史上1番の大きな挑戦」、前日に投稿された「喜びも悲しみも悔しさも ぜんぶこの日につながってる」という言葉が、この日に懸ける想いの深さをありありと物語っていたように思う。また、紬衣(Vo・Gt)は自身のnoteで「CHAOS!!! Vol.4にかける想い」という記事を公開。そこでは、遡ること13年前、小学5年生のときに母親と2人で訪れた「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013」のWING TENTでKANA-BOONを観たことが、バンドを始める原体験になったと明かしている。そんな3人の並々ならぬ気合いが込められた当日の模様を振り返る。
4回目となる今回、初めてオープニングアクトの枠が設けられ、乙女座症候群がその大役を担った。「Rookies」のカバーを交えながら、限られた持ち時間をフルに使って堂々たるライブパフォーマンスを展開した4人。ゆな(Vo・Gt)の「また、自分たちの実力でここに戻ってきます。」という決意の言葉も相まって、短い時間ながら深く胸を打つステージだった。続いて登場したKANA-BOONは、以前Conton Candyがカバーした初期曲「さくらのうた」からライブをスタート。谷口鮪は「あの子たちの世代であろう曲、持ってきました。」という前置きとともに「結晶星」を披露した後、出番前に紬衣へ「あったかく包むライブ」か「バチバチボコボコにするライブ」のどちらがいいか尋ねたところ、「バチバチボコボコでお願いします。」という答えが返ってきたと振り返った。また、Conton Candyを「仲間」と捉えているからこそ、本気でこの日の対バンに臨むと宣言した。
紬衣はステージに登場すると、先攻のKANA-BOONによる「バチバチボコボコにするライブ」を受けて、「いつだって、主人公が覚醒するのはボコボコにされてからです!」と告げた。そして、満員のフロアに向けて「みんなでつくろう!」と呼びかけ、1曲目の「ライブハウス!」へとつないだ。紬衣の歌は、熱くエモーショナルに高まりながらも、感覚がシャープに研ぎ澄まされたかのような覚醒感を帯びている。そして、彼女の歌に呼応するように、楓華(Ba・Cho)と彩楓(Dr・Cho)のプレイも際限なく熱を帯びていく。その後も、ステージとフロアが垣根を越えて「ライブハウス!」の熱狂を分かち合うような、激しい演奏が続いていく。
Photo by YugaStyle
最初のMCでは、彩楓が高校受験当日の朝にKANA-BOONの「結晶星」を聴いていたことを振り返り、その高校に進学して紬衣、楓華とバンドを結成したことがConton Candyの始まりだったと感慨深そうに語った。彩楓が「感情が追いついてないです。」とつぶやくと、続けて紬衣も胸の内の想いを赤裸々に明かし始める。KANA-BOONのステージを、バンドの世界に足を踏み入れたばかりの「あの頃の気持ち」を思い出しながら、下手で体育座りをして観ていたという紬衣は、「私をバンドの世界に連れてきてくれてありがとうございます。」とKANA-BOONに感謝を伝えた。続けて、バンドマンという職業について「普通じゃない職業を選んだ自分に、心からこの曲を送りたいと思います。」と語り、「普通」を披露した。曲中、紬衣が「バンド始めて、みんなと出会えてよかった!」と万感の想いを叫ぶと、フロアから凄まじい歓声が上がる。さらに、「こんな特別な日には、きっと歌ったほうがいいんじゃないかと思って。」と前置きし、長らくセットリストに入れるのを控えていたという「もっと」を披露。曲を書いた当時の気持ちにピリオドが打たれたことが、その理由だったという。この日ならではの特別な名演を経て、その後も3人はKANA-BOONのファンを力強く巻き込みながら、次々と渾身の楽曲を届けていく。
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紬衣は当初、この日のMCではKANA-BOONにまつわる思い出をたくさん話すつもりだったという。しかし、先ほど谷口から「仲間」と言ってもらえたことを振り返り、「思い出に浸るんじゃなくて、前に進むために、しっかり悔いなく音を鳴らす。」と堂々と宣言した。そして、「みんなもそうであったらいいな。」とフロアに呼びかけ、「ロングスカートは靡いて」から後半戦へと突入していく。「OTAGAISAMA」では、紬衣が〈ずっとずっと一緒にいようね〉という歌詞に続けて「KANA-BOON! ずっとずっと一緒にいてください!」とあふれんばかりの想いを叫び、その勢いのまま「高校の頃から大事にしている曲」である「102号室」へとつなぐ。続けて、重厚にうごめく楓華のベースに導かれるように、ショートチューン「傷」へ。そして、先ほど「さくらのうた」をサプライズで披露してくれたKANA-BOONへの返礼として、急きょセットリストに追加したショートチューン「爪」を披露。クライマックスへ向けた勢いをさらに加速させた。
本編ラストは、先ほど乙女座症候群もカバーした「Rookies」。冒頭にKANA-BOONの「眠れぬ森の君のため」の歌詞〈僕がCDを出したら~〉を織り交ぜた、特別なアレンジでの披露だった。彼女たちの人生を重ね合わせたかのような渾身の演奏を受けて、会場全体の高揚感はさらに増していく。その中で3人は、最後の最後まで全力で駆け抜けた。アンコールでは、「スノウドロップ」「好きなものは手のひらの中」の2曲を披露。彼女たちにとって特別な一日は、果てしない熱気の中で大団円を迎えた。過去を懐かしむためではなく、ここから未来へと進んでいく──。全編を通して、そんな熱い覚悟に貫かれたステージだった。そして何より、最後にステージを去る3人が浮かべた、充実感に満ちた晴れやかな笑顔が、この日の成功を雄弁に物語っていた。
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セットリスト
1. ライブハウス!
2. baby blue eyes
3. エンジェルスモーク
4. リップシンク
5. 普通
6. もっと
7. 花びらと生活音
8. ファジーネーブル
9. ロングスカートは靡いて
10. OTAGAISAMA
11. 102号室
12. 傷
13. 爪
14. Rookies
EN1. スノウドロップ
EN2. 好きなものは手のひらの中




