来年から一緒に暮らそう。そう約束していた恋人に、誕生日にはプロポーズするつもりだった。しかし、将来の生活に向けた準備を具体的に進められないまま、29歳男性は大切な彼女から別れを告げられてしまう。「もっと早く行動していれば」――。
後悔を抱える男性に対し、福山雅治が伝えたのは、本人の予想とは少し違う言葉だった。24日に放送されたTOKYO FMのラジオ番組『福山雅治 福のラジオ』(毎週土曜14:00~14:55)で、男性リスナーから寄せられた恋愛相談が紹介された。
結婚を考えていた彼女から突然の別れ
この日の放送では、これまで10代のリスナーを中心に紹介してきた恋愛相談の対象を広げ、「大人の恋愛相談」を実施。宮崎県に住む29歳男性から届いたメールが紹介された。
男性には、2年あまり交際していた大好きな彼女がいた。二人は翌年から一緒に住む約束を交わし、そこに向けたスケジュールも立てていたという。
「僕自身、彼女との結婚も考えていましたし、彼女の誕生日にはプロポーズしようと思っていました」
男性にとって、彼女との将来は確かなものだった。しかし、今年に入ってから、二人の間には少しずつすれ違いが生まれていた。彼女の中で、将来への不安が大きくなっていたのだ。
一緒に暮らす約束はしていても、住む場所や具体的な生活について、話を進められていなかった。男性は仕事や地域活動を理由に、大切な話し合いを後回しにしてしまっていたという。
「2年ちょっと付き合っているのに、一緒に生活していくための安心材料が何もないと感じていたんだと思います」
男性自身、将来を考えていなかったわけではなかった。しかし、彼女を安心させるための行動が足りなかったと振り返る。そして先日、彼女から別れを告げられた。
「もっと早く行動していれば」後悔する毎日
別れた今も、男性は彼女のことが大好きだという。できることなら、もう一度一緒にいたいという気持ちも残っていた。ただ、自分のことでこれ以上彼女を傷つけたくないという思いもあり、彼女の気持ちを尊重したいと考えていた。
「もっと早く行動していれば、もっと彼女の不安に向き合えていれば、今も一緒にいられたのかなと後悔する毎日です」
そして、福山にこう問いかけた。
「自分の行動が原因で大切な人を失ってしまった時、その後悔とどうやって向き合えばいいのでしょうか?」
相談を聞いた福山は、10代のリスナーから寄せられていた恋愛相談との違いに言及。今回の男性は復縁の方法を尋ねているのではなく、自分の後悔との向き合い方を知りたがっていると受け止めた。
しかし、福山は男性の言葉を聞きながら、あることが気になっていた。それは、別れの原因をほとんどすべて自分の責任として受け止めていることだった。
福山雅治「そんなことないって」自分を責める男性に異論
福山は、男性が自分のことを「100で悪かった」と思っているように見えると指摘した。そのうえで、「そうでもないよ」「そんなことないって」と語りかけた。
男性は、彼女を安心させるための準備や決断を自分がしなければならなかったと考えている。しかし、福山は、二人で築く将来について、男性一人がすべてを決める必要はないのではないかと問いかけた。
「全部決めなきゃいけない、そう思ってる感じ。この文面からすると」
福山は、男性が一家の大黒柱として家庭を支えなければならないという、従来の男性像にとらわれている可能性にも言及。自身にもそうした考え方があったことを認めながら、「別にそのどっちが決めてもいいじゃないですか」と語った。
たとえば、住む場所を彼女が提案してもいい。結婚についても、どちらか一方がすべてを主導しなければならないわけではない。もちろん、これは彼女の側に責任があったと決めつけるものではない。福山が伝えたかったのは、結婚という二人の将来を、一人だけの責任として背負い込まなくてもいいということだった。
「僕も29ぐらいの頃はこんな感じ、すごく分かる」
福山自身も若い頃には、相手を守ってあげられなかった、もっと気持ちを理解するべきだったと、自分を責めることがあったという。しかし、年齢を重ねた今は、当時とは違う見方ができるようになった。
「そんな思う必要ないよ。対等でいいんですよ」
福山はそう伝え、「自分に優しくしてあげてもいいと思う」と男性を励ました。
「向き合っていなかったのはお互いなのよ」
さらに福山は、二人の間で将来について具体的に話し合えていなかったことにも言及した。彼女が何を不安に感じていたのか、男性自身は何を心配していたのか。それを二人で共有できていなかったことが、今回のすれ違いにつながったのではないかという。
「彼女の不安に向き合っていたよ。向き合っていなかったのはお互いなのよ」
続けて、「その不安を具体的に、これが不安、あれが不安っていう、ディスカッションを具体的にしなかったお互いの問題なんだって、これは」と説明。「どっちかが悪いってわけじゃないんだ」と強調した。
また、結婚について「お互いが進めていくもの」と表現し、「こんなに自分だけが背負う必要はないなと思いましたよ」と、改めて男性に伝えた。福山は、将来への不安を抱えるのは彼女だけではなく、男性も同じだったはずだと指摘する。
「その不安や心配事と一緒に分かち合うのが、共に生きていくっていうことなんじゃないのか」
そして、二人の関係について「コンビネーションが合わなかっただけですよ」と語り、「大丈夫だ。今はそう思ってるけど、20年ぐらいすると、いや、そうだよねって思ってくれるかもしんない」と呼びかけた。
番組ではその後、福山が自身の恋愛観にも重なる楽曲として、カバー曲「SORRY BABY」を紹介。曲の後にも、「僕もさっき、でもほとんど僕も彼のような心境の曲が多いですね」と振り返り、かつての自分にも相手を思って自責の念を抱くところがあったと明かした。
プロポーズを考えていたほど大切な相手との別れ。男性が抱える後悔は簡単には消えないかもしれない。それでも福山は、失った恋を一人で背負い続けるのではなく、二人の関係として振り返ってもいいのではないかと伝えていた。
【編集部MEMO】
『福山雅治 福のラジオ』は、福山雅治がパーソナリティを務め、TOKYO FMをキーステーションにJFN全国38局ネットで放送されているラジオ番組。リスナーからの身近な出来事や福山への質問に加え、恋愛相談も紹介している。
