久しぶりに実家へ帰省すると、懐かしい故郷の変化に、思わずがっかりした経験はありませんか?
漫画家・青木ぼんろさんの「田舎あるある」では、楽しみにしていた懐かしの味を求めて向かった先で、思いがけない光景を目にすることになったエピソードを紹介しています。
「うわ...悲しい...」田舎に帰省してがっかりしたのはなぜ? ✅答えはこちら
自分の記憶の中では変わらない故郷も、離れて暮らしている間に少しずつ変化しているものです。では、実際に帰省した人たちは、どのようなことにがっかりしたのでしょうか。
田舎に帰省して「がっかりした経験がある人」は44.9%
マイナビニュースが301人を対象にアンケートを実施したところ、135人(44.9%)が「帰省した時にがっかりしたことがある」と回答しました。寄せられたエピソードを紹介します。
「あの店がない……」馴染みの店が閉店していた
まず寄せられたのは、昔から親しんでいたお店がなくなっていたという回答です。帰省したら立ち寄ろうと思っていた場所が、知らないうちに閉店していたという人もいました。
・「行きつけのお店が閉店していた、商店街がシャッター街になっていて悲しくなった」(43歳・男性)
・「帰省先で目的の食事がしたかったのに、店が無くなっていた」(47歳・男性)
・「よく行っていたお店がなくなって、違うお店になっていた」(48歳・女性)
・「よく飲みに行ってた居酒屋の1つが、知らない店に変わっていた」(28歳・男性)
・「近所の書店が閉店した」(32歳・男性)
なかでも「帰省先で目的の食事がしたかったのに店が無くなっていた」という回答は、漫画の主人公と重なるエピソードです。
また、馴染みの居酒屋が知らない店に変わっていたという人も。かつて通っていた場所が別のお店になっていると、懐かしさを感じる間もなく、時間の経過を実感するのかもしれません。
お店にはそれぞれの事情があり、いつまでも営業を続けられるとは限りません。それでも、帰省する側にとっては「次に帰ったときも、きっとある」と思っていた場所。そんな当たり前が失われたときの寂しさが、回答から伝わってきます。
昔は賑わっていたのに……商店街がシャッター街に
一軒のお店だけでなく、街全体の変化にがっかりしたという声もありました。特に、昔は賑わっていた場所が閑散としていたことに、寂しさを感じた人がいるようです。
・「実家周りのスーパーやコンビニが軒並み閉店しており、閑散とした風景になっていた」(42歳・男性)
・「昔賑わった商店街がシャッターでほとんど閉まっていて閑古鳥が鳴いている」(49歳・男性)
・「ただでさえ何もないのに、次々にお店が閉店していた」(37歳・女性)
・「空き家が増えて、街がさびれている」(48歳・男性)
・「昔は賑わっていた観光地が寂れていた」(43歳・男性)
「昔賑わった商店街がシャッターでほとんど閉まっていて」という回答からは、かつての街並みと現在の様子との違いが伝わってきます。
また、スーパーやコンビニが相次いで閉店していたという人もいました。思い出の場所がなくなる寂しさだけでなく、そこで暮らす人たちの買い物環境にも変化が生じていることがうかがえます。
一方、地域で暮らし続けている人にとっては、こうした変化は少しずつ進んできたものかもしれません。久しぶりに帰省したからこそ、街の変化を一度に感じ、驚きが大きくなることもありそうです。
故郷なのに知らない街? 再開発で思い出の風景が消えた
街が寂れてしまったことにがっかりする人がいる一方、反対に、開発が進んだことで昔の風景が失われたという回答も寄せられました。
・「駅前開発が進みすぎて思い出の景観が失われてしまった」(35歳・男性)
・「昔は広場だったところに、新しく建物が建っていたとき」(33歳・男性)
・「昔畑だったところが、家だらけになっていたこと」(44歳・男性)
・「昔遊んだ場所がショッピングモールになっていた」(49歳・女性)
・「再開発で全く知らないところに来たような感じしかしなくなった」(41歳・女性)
特に印象的なのは、「再開発で全く知らないところに来たような感じしかしなくなった」という回答です。
久しぶりに帰った故郷のはずなのに、まるで知らない街に来たように感じる。そんな複雑な心境が表れています。
また、子どもの頃に遊んだ場所がショッピングモールになっていたという人もいました。新しい商業施設ができることは、地域にとって便利になる変化かもしれません。しかし、そこに思い出がある人にとっては、寂しさを伴うこともあるのでしょう。
興味深いのは、街が衰退したことにがっかりする人もいれば、発展したことでがっかりする人もいるという点です。
故郷には便利になってほしい一方で、懐かしい景色は変わらないでほしい。そんな相反する気持ちを抱く人もいるのかもしれません。
子どもに見せたかった景色が……思い出の場所が消えた
地元の自然や、子どもの頃に遊んだ場所がなくなっていたことを残念に思う人もいました。
・「毎夏ヤマメの手づかみ体験に行って、塩焼きとヤマメの炊き込みご飯を楽しみにしていたけれど、水質の関係でなくなった」(48歳・女性)
・「景色が良くて気に入っていた場所が、ソーラーパネルだらけになっていた」(49歳・女性)
・「荒れ地が多くなり、昔の雰囲気がなくなっていた」(49歳・男性)
・「自然がなくなっていた」(48歳・男性)
・「よく遊んだ場所が無くなってしまっていた」(41歳・男性)
なかでも、ヤマメの手づかみ体験がなくなってしまったという回答は、具体的な思い出と残念な気持ちが伝わってくるエピソードです。
毎年楽しみにしていた体験を、今度は自分の子どもたちにもさせたい。しかし、水質の関係でその機会が失われてしまったといいます。
自分が楽しんだ場所を次の世代にも見せたいと思っていても、環境の変化によって、それがかなわなくなることもあるのでしょう。
また、気に入っていた景色がソーラーパネルに変わっていたという回答もありました。土地の活用方法にはさまざまな事情がありますが、昔の風景に愛着を持つ人にとっては、思いがけない変化だったようです。
変わっていたのは街だけじゃない……家族や友人の変化
帰省時に感じる変化は、お店や街並みだけではありません。家族や昔の友人など、人間関係に関する回答も寄せられました。
・「親がかなり老けていたから」(36歳・男性)
・「地元の友達が引っ越ししていたことがある」(49歳・男性)
・「友人たちが田舎を出って行ってしまってた」(48歳・女性)
・「知り合いの都合がつかなくて会えなかった時」(49歳・男性)
「親がかなり老けていたから」という回答は、短いながらも時間の経過を感じさせるものです。
離れて暮らしていると、日々の小さな変化には気づきにくいもの。久しぶりに顔を合わせたとき、以前との違いを強く感じることもあるのかもしれません。
また、地元の友人が引っ越していたり、予定が合わず会えなかったりしたという人もいました。
帰省する側は、昔の友人と再会できることを楽しみにしていても、相手にも現在の生活があります。かつては気軽に会えていた関係でも、時間が経つにつれて変わっていくことがあるのでしょう。
「実家でゆっくり」のはずが……親戚が集まって休めない
故郷の変化とは少し異なりますが、帰省先で思い描いていた過ごし方ができず、がっかりしたという回答もありました。
・「ゆっくりできるかと思ったら、親戚が集まりだし結局ゆっくりできないことがたまにあります」(48歳・男性)
・「客人が来ていて、ゆっくりくつろげなかった」(49歳・女性)
・「親戚や友人が来る。面倒くさい」(49歳・女性)
・「自由な時間が少なくて休めない」(43歳・男性)
・「子供が多くてせわしない」(39歳・男性)
「ゆっくりできるかと思ったら、親戚が集まりだし結局ゆっくりできない」という回答からは、帰省前の期待と実際の過ごし方との違いが伝わってきます。
実家に帰ったら何もせず休みたいと思っていても、親戚や友人が集まれば、そうはいかないこともあるでしょう。
もちろん、久しぶりに会える家族や親戚との交流を楽しみにしている人もいるはずです。一方で、休暇中は一人でゆっくり過ごしたいという人にとっては、思いがけない負担になることもあるのかもしれません。
誰かが悪いわけではなくても、帰省に何を期待しているかによって、同じ出来事の受け止め方が変わることがうかがえます。
「自分のものが捨てられていた」実家で感じた思わぬ“がっかり経験”
さらに、実家に残していた自分の持ち物がなくなっていたという回答もありました。
・「自分のものが捨てられていた」(21歳・男性)
・「自分ものが整理されててなくなってた」(45歳・男性)
・「勝手に捨てられていたことがある」(45歳・男性)
昔使っていたものが実家に残っていると思っていたのに、帰省してみるとなくなっていた。そんな経験をした人もいるようです。
本人にとっては思い出の品であっても、現在その家で暮らす人にとっては、収納場所を確保するために整理が必要なものかもしれません。
帰省して気づく、故郷の「変わったもの」と「変わらないでほしいもの」
今回のアンケートでは、馴染みの店の閉店や商店街の衰退、再開発による街並みの変化など、帰省先で感じたさまざまながっかりエピソードが寄せられました。
特に印象的だったのは、街が寂れてしまったことを残念に思う人がいる一方、再開発によって昔の景色が失われたことを寂しく感じる人もいたことです。
また、街並みだけでなく、家族の老いや友人との関係の変化、実家での過ごし方に対する期待の違いなども見られました。
漫画で描かれたように、いつまでも変わらないと思っていた場所が、知らないうちになくなっていることもあります。しかし、地域で暮らし続ける人たちにとっては、日々の生活の中で少しずつ起きてきた変化なのかもしれません。
同じ再開発でも便利になったと感じる人がいれば、思い出の景色が失われたと感じる人もいるでしょう。また、親戚との集まりも、楽しみにする人と、ゆっくり休みたい人とでは受け止め方が異なります。
今回紹介したのは、あくまで個々の回答者が経験した出来事や感想であり、特定の地域や世代、属性全体に当てはまるものではありません。
久しぶりに帰る故郷だからこそ気づく、小さな「当たり前」のズレ。懐かしい場所や人との再会を通じて、時間の流れや、それぞれの立場による価値観の違いを実感することもあるのかもしれません。
【調査概要】
調査時期:2026年9月30日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数;男女合計300人
調査方法:インターネットログイン式アンケート


