俳優の松本若菜が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、18日・25日の2週にわたり放送される「夢と修業と初恋と2」。作業中は私語厳禁で、スマホも禁止される厳しい共同生活の中、宮大工を目指す若者たちの修業の日々を追ったシリーズの第2弾だ。
「彼らが将来、私がたまたま行った神社仏閣を直してくれているのかもしれないと思うと、またそれも一つロマンですよね」と、若者たちの未来に思いを馳せた松本。さらに、来年のキャリア20周年を前に発足した自身のファンクラブへの思いも語った。
大好きな彼女から告げられた別れ、仕事中に車の事故も
神社仏閣の修復を学ぶ「宮大工養成塾」。3年間の住み込み修業ではスマホの持ち込みは禁止、作業中も食事中も私語は許されない。夏の岡山・西大寺では、塾生たちが風鈴祭りの櫓(やぐら)を木組だけで立ち上げる。今春入塾した1年生も、現場で仕事を任され始めていた。
率先して動くのは、自ら頭を丸刈りにした古谷さん(18)。高校で木工を学び、実習も自炊もそつなくこなす。そんな同期と自分を比べ、自信をなくしていたのが宮脇さん(18)だ。子どもの頃から大工に憧れてきたが、カンナ削りが思うようにいかない。朝礼に出られず一人でうずくまることもあった。
ところが、ある夜、古谷さんのある行動が問題となる。いつか地元の神社や寺を直したいと願う古谷さん。技術だけでは一人前にはなれない。失った周囲の信頼を、再び取り戻すことはできるのか…
一方、仕事に追われ、恋人への連絡もおろそかになっていた新米講師の片山さん(21)。大好きな彼女から、突然、別れを告げられる。さらに、仕事中に車の事故も起こしてしまう。「気力が湧かない」と漏らす彼は、「宮大工を一生の仕事にする」と宣言した入塾当時の覚悟を貫いていけるのか…。
ちょっとしたコツで、顔つきも全然変わっていた
「神社仏閣が大好きなんですよ」と口にしていた塾長の金田優さん(40)は、若い担い手を育てながら「修復したい」という強い思いを持っている。
積み重ねられていく塾生たちの作業を目にし、松本は「彼らが将来、私がたまたま行った神社仏閣を直してくれているのかもしれないと思うと、またそれも一つロマンですよね」と思いを馳せる。
1200年以上の歴史を誇る岡山の西大寺では、宮大工の養成塾があったからこそ復活できた祭りがあった。住職の念願だった「風鈴祭り」のために立派な櫓を8基も組み上げた塾生たち。その中には、同期の1年生、古谷さんと宮脇さん(の姿も。
料理が得意で何事も器用にこなして見える古谷さんは、「タオルをさっと通すだけ」だからと、1か月前に剃ったという丸刈り姿で挑んでいた。地域住民にも元気に挨拶をする古谷さんの周りには、自然と人が集まる。そんな古谷さんを見て、宮脇さんはどうしても自分と比べてしまう。
その様子に、松本は「なんでもこなしちゃう人と、頑張って少しずつ成果を出していく人がいると思うんです。まさに今回の2人も、同期だということで比べてしまうんですよね」と寄り添った。
自ら壁を作ってしまう宮脇さんを「恥をかくのが嫌なんですよね」と見抜く金田さんだが、その助言で宮脇さんに変化が。松本は「“こうしてみれば”と手の動きや、力の入れ方を、ひと言アドバイスされただけで変わるんです。ちょっとしたコツで、宮脇さんも自信が出てきて顔つきも全然変わっていたので、今後もどうなっていくんだろうと思いました」と期待を述べた。
「つながれる場所、会える機会が欲しい」
塾生たちが前に進んでくように、来年のキャリア20周年を控え、今年9月にオフィシャルファンクラブ「ワカナノコード」の発足という新たな活動に踏み出した松本。
「この20年でいろんなことがあったし、いろいろな人が応援してくださるようにもなりました。古参の方はもちろん、どこかで私のことを知ってくださって、ドラマだけでなく、普段見せたことのない姿を見たいと思ってくださる方がもしもいるなら、こうした活動がお返しの一つになれば。そして単純にみなさんとつながれる場所、会える機会が欲しいなと思ったんです」と、その背景を語る。
ファンミーティングの開催も計画しており、「絶賛、どういうことをしようか、日々考えています」とのことだ。
そして今回のナレーション収録を通して、「それぞれの思いを抱えながら入ってきた塾生たちが、どういう気持ちで親元を離れたのか。幼い頃からそれぞれが思い描いていた夢など、一人ひとりが違った気持ちで入ってきている。現実と、夢との狭間でみんながもがきながらも一生懸命日々と向かい合っている姿がすごく印象に残りました」と受け止めた松本。
「新たな若者たちの、スタートラインに立った姿をまた見ていただきたいです」と呼びかけ、早くもシリーズ第3弾を「楽しみにしています!」と笑顔を見せた。
●松本若菜
1984年生まれ、鳥取県出身。07年に俳優デビューし、09年に映画『腐女子彼女。』で初主演、17年に映画『愚行録』で第39回ヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞。22年、ドラマ『やんごとなき一族』(フジテレビ)で“松本劇場”と話題になり、東京ドラマアウォード助演女優賞を受賞。同年、『復讐の未亡人』(テレビ東京)で連続ドラマ初主演を果たす。近年の主演ドラマ『西園寺さんは家事をしない』『わたしの宝物』や、今年7月期の『君の好きは無敵』などで支持を集め続け、今年は村上龍の『ラブ&ポップ: トパーズ2』のAudible朗読を担当。映画『負けへんで』の公開が11月13日に控える。


