
10月22日に開催される2026年のプロ野球ドラフト会議。高校生野手にも、長打力を武器にする打者から、走力や守備力で評価を高める選手まで、多彩な候補が揃った。本稿では、選手名鑑に掲載した高校生野手16人をピックアップ。捕手3人、内野手7人、外野手6人の経歴やプレースタイルを寸評とともに紹介する。[1/2ページ]
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高校生の捕手(3人)
後藤 幸樹(沼津商/右投右打)
底知れぬ可能性を秘めた原石。中学時代は伊豆ベースボールクラブなどでプレーし、沼津商高に入学。
1年夏に三塁手として出場し、同年秋から捕手に転向した。
地肩が強く、二塁送球は伸びのある球で盗塁を阻止。木製バットでも本塁打を放つ打撃力に加え、「打てるキャッチャーになりたい」と語るように、50m走も6秒を切る俊足を備える。
3年夏は初戦敗退も、2安打4打点と意地を見せ、「育成でも行きたい」とプロ入りへの思いも強い。(文=栗山司)
内藤 蒼(浦和学院高/右投右打)
屈強な体躯を誇る捕手の好素材。長野・小諸シニアを経て、浦和学院に進学した。
外野手としてプレーしていたが、2年秋から捕手にコンバート。当初は守備面の綻びが目立ったものの、一冬越えて急成長。
今春は強打の正捕手として活躍し、関東大会準優勝に導いた。パンチ力のある打撃に、二塁に向かって伸びていくスローイング、さらに野太く勇ましい声まで武器になる。
時にはバスターで進塁打を試みるなど、泥臭さも持った捕手だ。(文=菊地高弘)
田中 諒(日大三/右投右打)
得難い雰囲気を持った巨漢スラッガー。深川ジャイアンツに所属した小学6年時に巨人ジュニアに選出された。
東京玉川シニアを経て、日大三に進学した。高校2年夏の甲子園では2本塁打を放ち、準優勝に貢献。
柔らかく運ぶようなスイングが特徴的で、高校通算本塁打数は30本に到達した。新チームから捕手を兼任するようになったように、力強いスローイングも光る。
愛嬌溢れるキャラクター性を含め、応援される選手になりそうだ。(文=菊地高弘)
高校生の内野手(7人)
若藤 芽空(高川学園高/右投左打)
50メートルを5秒台で駆ける快足を誇るスピード型の遊撃手。
隙あらば次の塁を陥れる走塁、速さと安定感のある遊撃守備で、2年夏から3季連続での甲子園出場に貢献した。
名門大学や強豪社会人も興味を示した好素材も、「プロに行きたい」と、エースの木下瑛二とともにプロ志望届を提出。
やや打撃に非力さが残ることで評価は割れた印象だが、走守のスピードはプロでも一芸になる水準。ストロングポイントを押し出し、吉報を待つ。
柳井 球汰(宇部工高/右投左打)
左中間にも痛烈なライナーを放つ、中国地方屈指の左のスラッガー。
甲子園のみならず、中国大会にも縁がなかったが、広角に長打を飛ばせる非凡な才能に、プロのスカウトも度々足を運んだ。
本職は三塁手も、2年秋はチーム事情で遊撃手として出場。確実にさばく守備力を見せ、スカウト評価の上昇に一役買った。
育成指名も受け入れる意向でプロ志望届を提出。憧れる小森航大郎(楽天)以来の宇部工高からのプロ入りを目指す。
宮本 紘成(海星高/右投右打)
攻守に目を引く遊撃手で、付属の海星中から進学した。
昨夏まで指揮をとっていた森下晃理前監督が「今までで一番のショート」と証言するほど能力が高い。
夏の三重大会において2年連続で本塁打を放ったほか、木製バットでもスタンドへ放り込んだ実績がある。
人工芝のグラウンドなら一塁到達4秒を切る俊足、難しい打球に対する守備のカンもすばらしい。体のサイズ面をプロ側がどう評価するかだが、そのプレーは上背のなさを感じさせない。(文=尾関雄一朗)
池田 聖摩(横浜高/右投左打)
泥臭さも厭わない強肩遊撃手。小学校ではソフトバンクジュニア、熊本中央ボーイズでは侍ジャパンU-15代表に選出。
さらに熊本県陸上3冠という運動能力を秘める。横浜では1年時から大舞台を踏み、2年春のセンバツ優勝を経験。
投手としても最速150キロを超える強肩と、50メートル走5秒9の俊足を武器にする。
打撃は課題ながらクセのないフォームで、力強さを増している。二遊間の有望選手は希少だけに、評価が高まる可能性は高い。(文=菊地高弘)
高田 瑛大(都城高/右投左打)
令和の牛若丸候補。中学は宮崎県南ボーイズでプレーし、父の母校でもある都城へ進学した。
高校2年の12月に九州選抜に選ばれ、台湾遠征を経験。今春には高校日本代表候補合宿に招集され、軽やかな内野守備でスカウト陣を驚かせた。
今夏は宮崎大会準決勝で敗退。強豪大学からスカウトされるも、強いプロ志望を貫く。
偉大なOBである山本由伸(ドジャース)の背中を追いかけている。二遊間の人材を求める球団にうってつけの存在だ。(文=菊地高弘)
長山 武蔵(日本ウェルネス沖縄高/右投左打)
沖縄で育まれた未完の大砲。アメリカ人の父を持ち、沖縄市立宮里中では軟式野球部でプレー。
日本ウェルネス沖縄では2年秋に九州大会ベスト8を経験した。投手としても最速147キロを計測する本格派だが、将来性を評価されるのはスケール抜群の打撃。
今春は高校日本代表候補合宿に招集され、末吉良丞(沖縄尚学)から左翼越えの二塁打を放った。
今夏は8打数1安打と不本意な形で高校野球を終えたが、無限の可能性を秘めた原石だ。(文=菊地高弘)
谷渕 瑛仁(大阪桐蔭高/右投左打)
今年のセンバツ優勝校・大阪桐蔭高で中軸を担った強打者。高知県四万十町から大阪桐蔭に進学すると、2年秋から打線の格となる。
昨秋の近畿大会で1回戦の市和歌山戦でサイクル安打を達成。
4番DHで出場した今春の甲子園は準々決勝の英明戦で本塁打を放つなど、主砲としての活躍を見せて優勝に貢献した。
今年に入って守備につく機会は少なかったが、一塁と三塁をこなす。自慢の打力で突き抜ければ、一流選手になれそうだ。(文=馬場遼)
10月22日に開催される2026年のプロ野球ドラフト会議。高校生野手にも、長打力を武器にする打者から、走力や守備力で評価を高める選手まで、多彩な候補が揃った。本稿では、選手名鑑に掲載した高校生野手16人をピックアップ。捕手3人、内野手7人、外野手6人の経歴やプレースタイルを寸評とともに紹介する。[2/2ページ]
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高校生の外野手(6人)
黒川 斗季(海部高/左投左打)
阪急監督を務めた上田利治氏やプロゴルファー・尾崎将司氏(いずれも故人)らを生み出した徳島県立海南高の流れを継ぎ、近年は森唯斗(ソフトバンク)を輩出した海部高の小さな大打者。
日本通運・東洋大・西部ガスで監督を歴任した杉本泰彦監督の下での野球を志した高校時代は、左腕としても140キロを叩き出す先天的筋力の高さを武器に守備能力の高い中距離砲として成長を遂げた。
本人の目指す理想像は近藤健介(ソフトバンク)。(文=寺下友徳)
鈴木 悠人(関商工高/右投右打)
パンチ力が際立つ右の強打者。名古屋ゴールデンファイヤーズでプレーしていた中学時代から期待度は高く、関商工高では1年春からスタメンで起用されている。
体に馬力があり、力強いスイングで打球を飛ばす打撃は出色で、高校通算で27本塁打をマーク。
しっかりとバットを振れる長所は、プロ側の目にも魅力的に映っている。
がっちりした体格だが脚力も備えており、岐阜大会準決勝まで勝ち進んだ今夏は1番打者として6盗塁を成功させた。(文=尾関雄一朗)
佐藤 大介(常葉大菊川高/左投左打)
左右両方向に打ち分ける好打者。浜松南シニアから常葉大菊川高に進学し、2年春のセンバツでは背番号1をつけて甲子園のマウンドに立った。
最速144キロまで伸ばすなど投手としての高いポテンシャルを備えるが、プロ入り後は野手一本で勝負する心づもり。
どんな球種に対しても体が開かず、コンタクト率の高さが光る。
昨秋の東海大会では本塁打を放つなどパワーも十分。50m走5秒9の脚力も持ち合わせ、攻守に魅力を備える。(文=栗山司)
田山 纏(仙台育英高/右投左打)
明るい雰囲気をまとう強肩強打の外野手。小学6年時には、茨城在住ながらDeNAジュニアに選出。
江戸崎ボーイズを経て、仙台育英に進学した。2年夏の甲子園では、先頭打者として左翼フェンス直撃の快打を放つなど存在感を示した。
遠投120メートルの強肩と、常に力強いスイングができる打撃が持ち味。全身から発する覇気もまた無形の財産だ。
今夏は強豪の主砲として力を発揮し、順調にアピール。強烈な高卒プロ志望で、高みを目指す。(文=菊地高弘)
牟禮 翔(九州国際大付高/右投右打)
大物感が滲み出る強打の外野手。岡山県で生まれ育ち、中学ではヤンキース岡山ヤングでプレー。
九州国際大付では2年秋の明治神宮大会制覇に大きく貢献した。打者としての潜在的能力の高さは、指導に訪れたイチロー(元マリナーズほか)も認めている。
今夏は右足肉離れの故障明けながら、右翼方向へ本塁打を放つなどアピール。チームは福岡大会準決勝で敗れた。
6球団からの重複1位指名を狙うなど、ビッグマウスでも存在感を示す。(文=菊地高弘)
中西 佳虎(大阪桐蔭高/右投両打)
大阪桐蔭が誇るスピードスター。京都ヤングから大阪桐蔭高に進み、1年秋からベンチ入りを果たす。
2年秋からは2番中堅のレギュラーに定着。50m走で5秒9の俊足を武器に活躍し、今春の甲子園では3盗塁をマークして優勝に貢献した。
現代野球では珍しいスイッチヒッター。その希少性を活かしながら打力を強化できれば、相手から嫌がられる選手になっていきそう。
長所の足を磨いて代走のスペシャリストを目指すのも面白い。(文=馬場遼)
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【了】
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