朝日新聞社が手がける、50代以上向けのメディア・コミュニティー「朝日新聞Reライフプロジェクト」は2026年10月13日、更年期世代の心身の変化や不調に関する調査結果を発表した。本調査は2026年7月27日~8月23日、コミュニティー「読者会議」のメンバー3,308人を対象に、オンラインで実施した。
男女とも約9割が心身の不調を経験、最多は「疲れやすさ・倦怠感」
30代後半~60代ごろまでに感じた心身の変化や不調について尋ねたところ、何らかの不調を経験した人は全体の92.4%だった。性別では女性が94.6%、男性が89.3%となった。
男女ともに最も多かった症状は「疲れやすさ・倦怠感」で、女性が61.6%、男性が52.2%だった。続いて「肩こり・腰痛・関節の痛み」「寝つきの悪さ・眠りの浅さ」「物忘れが増えたと感じる」が、男女共通の上位症状となった。
更年期への気づき、男性は15.9%で女性の47.4%を大きく下回る
不調を感じた際、更年期と関連づけて考えたことがあるかを尋ねたところ、「更年期(男性更年期を含む)」と関連づけて考えた人は、女性が47.4%、男性が15.9%だった。男女の差は31.5ポイントにのぼった。一方、男性では「不調を感じた当時は分からなかったが、今は更年期と関連していたかもしれない」が35.4%となり、女性の24.4%を上回った。「関連があるか分からない」も35.5%を占めた。
男性は不調を感じても、当初は更年期との関連を意識せず、後になって振り返ったり、判断がつかなかったりする人が比較的多い傾向がうかがえた。
男性の46.8%が不調を相談せず、相談相手は「配偶者・パートナー」が最多
心身の変化や不調があった際、身近な人に相談したかを尋ねたところ、「相談していない」が全体の39.3%で最多となった。男女別でも「相談していない」が最も多く、男性は46.8%、女性は34.0%だった。
相談相手については、男性では「配偶者・パートナー」が42.3%で最多となった。「友人」は8.8%、「職場の同僚」は4.0%だった。一方、女性では「友人」が31.3%となった。
男性の75.4%が医療機関を未受診、理由は「受診するほどではない」
不調や変化を経験した人に医療機関の受診状況を尋ねたところ、「受診した」は全体の31.8%にとどまり、68.2%が未受診だった。未受診には「受診しようと思わなかった」「受診しようと思ったが受診していない」が含まれる。
男性の未受診率は75.4%で、全体を上回った。未受診の理由では「受診するほどではないと思った」が67.0%で最多となった。次いで「受診しても解決しないと思った」が29.7%、「何科を受診すればよいか分からない」が17.4%だった。
更年期世代の不調、43.1%が仕事への影響を経験
不調によって実際に起きたことを複数回答で尋ねたところ、「仕事上のミス」「集中困難」「欠勤・早退」「休職」のいずれかを選んだ人は、全体の43.1%だった。女性は42.8%、男性は43.7%となり、性別を問わず不調や変化が仕事にも影響していることがうかがえた。
不調が1年以上続いた人は6割超、最多は「3年以上」
不調の継続期間について尋ねたところ、最も多かったのは「3年以上」で、全体の38.0%、女性の39.3%、男性の36.1%だった。
「1~3年程度」と回答した人も全体で24.1%、女性で27.1%、男性で19.7%となった。「1~3年程度」と「3年以上」を合わせると、不調が1年以上続いた人は全体の6割を超えた。
社会に必要なのは「正しい知識」と「相談しやすい場所」
更年期世代の不調をめぐり、社会に必要だと思うことを複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「正しい知識が広がること」で74.0%だった。次いで「相談しやすい場所が増えること」が50.9%、「医療機関にかかりやすくなること」が33.2%となった。こうした社会的な支援に対する期待には、大きな男女差はみられなかった。
周囲に求めることについては、男女ともに「話を否定せず聞いてくれること」が最多となった。
男性からは不調への戸惑いや相談の難しさを訴える声も
今回の調査では、不調を経験してつらかったことや困ったことについて、多くのコメントが寄せられた。男性からは、不調への戸惑いや周囲の理解を求める声があった。
京都府の40代男性は、最近イライラすることが増え、このアンケートに回答する中で更年期の症状かもしれないと感じたという。
大阪府の50代男性は、急な発汗やメンタルの不調を周囲に理解してもらえず、介護による疲労も重なっているものの、更年期によるものか疲れなのか判断できないまま現在に至っていると回答した。
愛知県の70代男性は、年齢のせいだと症状を判断していたと振り返り、男性更年期かもしれないと気軽に言えるような情報を求めた。
東京都の50代男性からは、やる気や気力の低下、人と会ったり話したりすることへの煩わしさ、言葉や考えがまとまらないこと、ほてりによる発汗、急な不安感などを経験しているという声も寄せられた。
また、東京都の60代男性は、不安感や焦燥感、気分の落ち込み、イライラ、不眠などが頻繁に起き、つらい日が続いたと回答した。
職場では上司に状況を説明したものの、どこまで話すべきか迷い、家庭でも家族に理解してもらえないと感じて本音を言いにくいという男性もいた。一方、妻の理解に救われたとし、家族や同世代の友人にも率直に話せるようになればよいと望む声もあった。


