9月4日に開催されたフジテレビ番組審議会で、8月16日放送の情報番組『Mr.サンデー』について議論。委員から災害報道や国際情勢などの伝え方について様々な意見が出され、局側は「安易にあおる、センセーショナルな見出しに行きたくなる傾向があったのかもしれない」と振り返った。

  • フジテレビ本社=東京・台場

    フジテレビ本社=東京・台場

「『Mr.サンデー』といえばこれ」のコーナー求める声

番組全体については、「2時間という番組の中でテンポよく色々なテーマを取り上げていて、とても見やすかった」「日曜の夜に直近の出来事を振り返りつつ、最近の話題を知ることができる情報番組として安定感がある構成」などの評価が寄せられた。

一本一本のVTRについても「制作者の熱量を感じる丁寧な作り」「ナレーターの使い方も贅沢で、それが番組の品格につながっているのではないか」とする声があった一方、週末の報道情報番組は各局が似たテーマを扱うため、「他局が取り上げていない題材をどう見せるか」という差別化の必要性も指摘された。

放送枠が2時間強となったことで「やや長さを感じる」という意見もあり、「『Mr.サンデー』といえばこれだと思い出すようなインパクトのあるコーナーが必要では」との提案も。宮根誠司が『情報ライブ ミヤネ屋』を卒業することを踏まえ、『Mr.サンデー』で「新生・宮根誠司」を感じさせるコーナーがあれば、番組の魅力が高まるのではないかという声も上がった。

これに対し、フジテレビ側は「何か『Mr.サンデー』という番組に対して期待値が高まるようなコーナーをしっかり作っていきたい」と応じた。

千葉豪雨特集「どう備えれば」に答え求める意見

災害報道では、千葉豪雨を取り上げた企画について議論が集中した。

想定区域外でも被害が起きたことを紹介し、大雨の際の判断の難しさや恐怖をリアルに伝えた点には評価が寄せられた一方、「私たちはどう備えればよいのだろうか」という問題提起に対する具体的な答えが不足していたとの指摘があった。

道路で人が溺れる事態がなぜ起こったのかは分かりやすかったものの、車が水没した際になぜ脱出できなくなるのかなど、命を守るための情報まで説明してほしかったという意見も。「放置車両」という表現についても、被災者は自ら望んで車を放置したわけではないため、宮根が被災者の気持ちに寄り添うコメントを加えることで受け取られ方が変わるのではないかとの声が出た。

局側は、水没した車からの脱出方法などについて、これまで様々な情報番組で何度も扱ってきたため、制作側に「もういいじゃないか」という意識があったと説明。その上で、「伝えなければいけないことは、丁寧にその都度説明しなければいけないと感じた」とした。

国際情勢「安易にあおる、センセーショナルな見出しに」

国際情勢を扱った企画についても、伝え方への注文が相次いだ。

プーチン大統領の北方領土視察を伝えたニュースでは、強い表現について、隣国への批判が必要な場面であっても差別的感情を呼び起こしかねない言葉の使用には慎重になるべきだとの意見が出た。

さらに、北方領土問題そのものの歴史的経緯を知らない視聴者も多いとして、歴史的背景を一枚のフリップなどで整理する方法も提案された。

中露朝をめぐる情勢についても、危機感を強調した後、「日本は今後どのような外交をすべきなのか」「どう振る舞えば危機を回避できるのか」といったところまで踏み込んでほしかったとの声が上がった。

フジテレビ側はこうした意見を受け、「安易にあおる、センセーショナルな見出しに行きたくなる傾向があったのかもしれない」と振り返り、「実は歴史的な背景や明るい解決策の方が求められている可能性もあることに、改めて気づかされた」と説明した。