突然鼻血が出ると、慌てて上を向いたり、ティッシュを鼻に詰めたりする人もいるかもしれません。しかし、鼻血は姿勢や押さえる場所を間違えると、血がのどへ流れ込んでしまうことがあります。鼻血が出たときの正しい止め方と、医療機関を受診すべきケースを知っておきましょう。

鼻血が出ても「上を向く」のはNG

  • ※画像はイメージです

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鼻の内部は薄い粘膜で覆われ、細かな血管が多く走っています。そのため、鼻を強くかんだり、鼻の中を触ったりするなど、わずかな刺激でも出血することがあります。 鼻血が出たときに「頭を後ろにそらして上を向くとよい」と言われることがありますが、これは適切ではありません。

上を向くと血液がのどへ流れ込み、飲み込んで気分が悪くなったり、むせたりすることがあります。

軽く下を向き、鼻翼をしっかりつまむ

鼻血が出たら、座って軽く下を向き、親指と人差し指で鼻翼(小鼻のやわらかい部分)をしっかりつまみます。そのまま静かに安静を保ちましょう。

鼻からのどへ流れてきた血液は飲み込まず、口から吐き出します。ネクタイなど首を締め付ける衣類は緩めましょう。

必要に応じて額から鼻のあたりを冷やす方法もあります。

止まらない鼻血や、頭を打った後の鼻血には注意

こうした対処をしても出血が止まらない場合は、耳鼻咽喉科などの医療機関を受診してください。

また、頻繁に鼻血を繰り返す場合も、病気などが隠れていないか、一度医師に相談するとよいでしょう。

特に注意が必要なのが、頭を強く打った後に鼻血が出た場合です。この場合は、鼻血を止めることに時間をかけるのではなく、119番通報をしてください。

鼻血は「上を向く」より「小鼻をつまむ」

鼻血が出たときは、上を向いたり首をたたいたりするのではなく、軽く下を向いて小鼻をしっかりつまむのが基本です。

多くの鼻血はこうした圧迫で止まりますが、なかなか止まらない場合や、頭を打った後に鼻血が出た場合などは、医療機関への受診や救急要請が必要です。

鼻血の対応方法について、救急科の専門医に聞いてみました。

鼻血は急に出ることがあるので焦ってしまう人もいるのではないでしょうか。

元々鼻の病気が指摘されていたり鼻の治療を受けた方はかかりつけの耳鼻咽喉科の先生の指示に従ってください。

外傷後の鼻血に関しては、可能な範囲で圧迫止血をしながら医療機関を受診した方が良いと考えます。その他の通常の鼻血では、上を向くという対応は推奨されません。出血が鼻の奥から喉の方に流れないように軽く下を向いて最低でも15分は小鼻をつまんでください。途中で止まったかな? と離してしまうと、せっかく止まりかけていたのにまた出血することがあります。

しっかりと小鼻をつまんでいるのにポタポタ血が出続ける場合や、血をさらさらにする薬をもともと飲んでいる場合、15分押さえても止まらない場合には、医療機関の受診が推奨されます。救急では応急処置になるので、後日耳鼻咽喉科の受診が必要となることがあります。

瀬尾 亮太(せお りょうた)先生

一宮西病院 総合救急部 救急科/部長
資格:日本専門医機構認定 小児科専門医、日本集中治療医学会 集中治療専門医、日本救急医学会 救急科専門医