大正製薬は2026年9月2日、「わんちゃん・ねこちゃん、飼い主さんの防災意識調査」の結果を発表した。本調査は、全国の24~69歳の犬・猫の飼い主400名(犬200名、猫200名)を対象に、2025年12月にインターネットで実施したもの。

猫の飼い主はペット防災への取り組みが低い傾向

「防災対策として、すでに行っていること」を尋ねたところ、「ペットフードや水を備蓄している」は犬の飼い主が25.0%、猫の飼い主が16.5%となった。「避難所の受け入れ体制を確認」「迷子札やマイクロチップを付けている」の項目でも、犬の飼い主が猫の飼い主を上回った。室内で過ごすことが多い猫の飼い主と、犬の飼い主で取り組みに違いが見られることがうかがえる。

  • ペット防災対策としてすでに行っていること

    ペット防災対策としてすでに行っていること

「近隣の避難所のペットの受け入れに関するルールは知っていますか」と聞いたところ、「知っている」「ある程度知っている」の合計は、犬の飼い主が30.0%、猫の飼い主が20.5%だった。猫は個体差があるものの、ストレスから病気になりやすい場合もあるため、避難所へ行くこと以外の選択肢も含め、災害時の対応を考えておく必要がありそうだ。

  • 近隣の避難所のペット受け入れルールを知っているか

    近隣の避難所のペット受け入れルールを知っているか

避難時のトイレやケージへの備えにも差

避難所で周囲に迷惑をかけずに過ごすためには、日頃からのしつけも重要になる。

「避難時等に備えて、わんちゃん・ねこちゃんにしているしつけ」を尋ねたところ、「決められた場所で排泄ができる」は犬が25.0%、猫が33.0%となった。猫は決まった場所で排泄する習性があるためか、犬を上回る結果となった。また、「ケージ・クレートに慣れさせる」は犬の飼い主が39.0%、猫の飼い主が24.0%だった。猫も避難所ではケージやクレートで生活することになるため、日頃から慣れさせておくことが大切だという。

「飼い主以外の人に慣れさせる」では犬が猫の3倍、「見知らぬ場所に慣れさせる」では犬が猫の4倍近くとなった。普段から外に出る機会が少ない猫については、ハーネスを付ける練習や飼い主と散歩するなど、できることからチャレンジすることを勧めている。なお、ペットシーツは人のトイレにも使用できるという。

  • 避難時等に備えて行っているしつけ

    避難時等に備えて行っているしつけ

20~40代の犬の飼い主が防災準備に積極的

飼い主の年代別に見ると、防災対策への取り組みにばらつきが見られた。

「わんちゃん・ねこちゃんのための防災の準備をしていますか」と尋ね、「しっかり準備している」「ある程度している」と回答した人の合計は、犬の飼い主では20~30代が59.1%、40代が46.5%となった。いずれもほかの年代や猫の飼い主を上回っている。一方で、年齢が高くなるにつれて情報を集めにくくなる現状も考えられるとして、近所に目を向け、地域で一緒に助かることを考えるよう呼びかけている。

  • ペットのための防災準備をしているか

    ペットのための防災準備をしているか

「避難所、避難ルートを調べた」と回答した犬の飼い主は、20~30代が22.7%、40代が18.6%だった。ただ、全体的に数値は低く、具体的な避難についてまだ考えていない人も多いことがわかった。

  • 避難所や避難ルートを調べたか

    避難所や避難ルートを調べたか

さらに、20~30代の犬の飼い主では、迷子に備えて「ペット防災手帖・プリント写真を用意している」が27.3%となった。

  • 迷子に備えて用意しているもの

    迷子に備えて用意しているもの

「自宅で生活(在宅避難)ができない場合、避難中の飼育環境をどう考えていますか」との質問では、半数が「車中泊」と回答。20~30代の犬の飼い主は、災害への備えや情報収集に対する意識が高い傾向にあることがうかがえる。

  • 避難中の飼育環境をどう考えているか

    避難中の飼育環境をどう考えているか

地域の自治体や近所との連携が今後の課題

災害時には、地域の自治体や近所とのコミュニケーションも重要になる。

「防災対策について、地域の自治体や友人・近所の人と相談したことはありますか」と尋ねたところ、「自治体の人に相談した」「近所のペットを飼っている人に相談した」は、犬・猫の飼い主ともに1割以下だった。一方、「相談したことはない」は犬の飼い主が69.5%、猫の飼い主が77.0%を占めた。

  • 地域の自治体や友人・近所の人に防災対策を相談したことがあるか

    地域の自治体や友人・近所の人に防災対策を相談したことがあるか