「ご機嫌に働いたら、仕事は終わっている」高齢者の食と介護現場を変えるモルツウェルの挑戦
株式会社ジャパンエフエムネットワークが制作する全国JFN系列22局ネットで放送中のラジオ番組「となりのカイシャに聞いてみた!supported by オリックスグループ」。意外とあなたの近くにある、地元で活躍するカイシャ。「そこに辿り着くまでの話」や「事業への想い」など、明日へのヒントになる話から、お気に入りスポットまで、地域に密着してお届けする企業応援ビジネスバラエティプログラムです。パーソナリティは小堺翔太が務めます。今回は、エフエム山陰アナウンサーの板花とーやがパートナーを担当。

8月22日(土)の放送では、モルツウェル株式会社 代表取締役の野津積(のつ・つもる)さんをゲストにお招きして、高齢者の食を支える取り組みや、介護現場の課題解決について話を伺いました。

(左から)パーソナリティの小堺翔太、モルツウェル株式会社 代表取締役 野津積さん、アシスタントの板花とーや(エフエム山陰)

◆高齢者とスタッフの「ご機嫌」を追求

モルツウェル株式会社は、島根県松江市に本社を置き、高齢者の「食」に関する事業を幅広く手がけています。高齢者施設向けの食材の企画・製造・販売をはじめ、給食や在宅向けの配食、厨房コンサルティングまで、さまざまなサービスを「食×デジタル」で一貫して展開しています。

野津さんは、島根を拠点とする強みについて、「社会課題の先進地域だから、さまざまな課題がある」と説明します。少子高齢化や人材不足といった問題が身近にある島根だからこそ、地域が抱える課題に向き合い、解決策を考えるには最適地だと考えています。

モルツウェルが向き合うのは、在宅や介護施設で暮らす高齢者の食事です。「どうやって楽しんでもらえるような食事を提供できるか」というテーマに、テクノロジーやソフトウェアなどを活用して取り組んでいます。

また、高齢者が喜ぶサービスを目指すうえで、食事を提供するスタッフが「どれだけ楽しく仕事ができるか」も重要です。そこで、業務にゲームの要素を加える「ゲームフィケーション」に着目。「“楽しく仕事をしていたら終わってました”という状態を目指しています」と説明します。

その根底にあるキーワードが「ご機嫌」です。モルツウェルは利用者の自宅に足を運び、365日食事を届けるなど、地域生活の最前線に関わっています。「いろんな人がいろんな生活をしているというのが、僕たちには手に取るように分かる」と野津さん。さまざまな暮らしを見てきたからこそ、「経済的な豊かさとご機嫌でいられることは、必ずしも結びつかないと気づきました。ご機嫌にする方法はお金をかけなくてもあるはず」と考える野津さんは、一人ひとりに合ったご機嫌のあり方を探しています。

◆食事づくりの負担を減らす「楽盛」

モルツウェルでは、介護施設の人手不足を見据え、早くからセントラルキッチン化を進めてきました。そのなかで生まれたのが、真空調理法を用いた商品「楽盛」です。

真空調理法は、食材を袋に入れて密封し、そのまま加熱する調理法です。野津さんは「たとえばレトルトカレーは、袋のなかに入れてから最終加熱をして無菌状態にしていく」と説明。商品によって適した温度や加熱時間が異なるため、それぞれに合わせて調理していると話します。

こうして作った調理品は、安全性を確保しながら施設へと届けられます。届いた先の介護施設のなかのオペレーションも同時に解決するのが、楽盛の特徴です。調理済みの食事を提供するだけではなく、現場が無理なく運用できる仕組みまで含めて「食事総合支援システム」として展開しています。

特に負担が大きいのが、配膳やトレイメイクです。盛り付けまでならワンオペで対応できても、一人ひとり異なる食事形態に合わせて配膳する作業は簡単ではありません。

同じ魚料理でも、一口大、刻み、極刻み、ソフト食、ミキサー食など、利用者に応じて細かく提供されることがあります。そこでモルツウェルは、デジタルを活用して「誰でも簡単に間違いなくできる仕組み」を構築。これが「楽盛配膳システム」です。

高齢化が進む一方で、介護現場では働き手不足が課題となっています。こうした状況を支える仕組みを整えるなかで、野津さんが大切にしているのが「ご機嫌に生活してほしい」という思いです。

野津さんにとって、ご機嫌の源にあるのは「自分で選んで自分で決める」という行為です。高齢者に限らず、若い世代も自分で選択できる機会が少なくなっていると感じるなかで、「選択肢を増やしたい」「面白い仕事を提供したい」という思いを経営の軸に据えています。

そのために目指しているのが、会社の「裾野を広げる」ことです。「富士山みたいにでっかい高い山は、裾野が広いじゃないですか」と、野津さんは自身の考えを語ります。

会社の規模が大きくなれば、一人ひとりが挑戦できる領域も広がります。「これをやりたい」と思ったときに、それを実現できる可能性も高まります。そうした環境が、会社の成長にもつながると考えています。誰かに言われたことをこなすのではなく、自ら選び、決めて動く。その姿勢を尊重する組織こそ、野津さんが目指す会社の姿です。

<番組情報>

番組名:となりのカイシャに聞いてみた!supported by オリックスグループ

放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国22局ネット

パーソナリティ:小堺翔太

番組Webサイト:https://jfn.co.jp/lp/tonarinokaisha/

番組公式X:@tonarinokaisha

番組公式Instagram:@tonarinokaisya