厚生労働省の共働き・共育てを推進する広報事業「共育(トモイク)プロジェクト」は7月31日、「若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査」の結果を発表した。調査は2026年6月13日~6月17日、全国17~39歳の男女15,845人を対象にインターネットで行われた。
共育プロジェクトとは、共働き・共育ての推進のため、「職場」や「家庭」におけるいわゆる"ワンオペ"の実態を変え、男女ともに誰もが希望に応じて仕事と家事・育児を両立し、「共に育てる」に取り組める社会を目指す、厚生労働省の広報事業である。特に、"企業"へのアプローチを主軸に、雇用環境・職場風土の改善等、多くの企業が「共育て」しやすい環境作りに積極的に取り組めるよう、普及啓発活動を展開している。
家事・育児と仕事の両立や共育てに対する意識の変化
育休取得意向
子どもをもつことを希望する若年層の約9割が育休取得を希望しており、そのうち約7割が1か月以上の育休取得を希望している。男女別でみると、男性の5割超、女性の約8割が1か月以上の育休取得を希望している。
共育てに対する意識
若年層の約7割が、「共育て」は「これからの時代に必要」「より子育てしやすい社会になる」「家族との理解や信頼を深める」など、ポジティブな回答をした。「共育てのかたちは家庭ごとにそれぞれ」「社会や職場の支援が必要」との回答も約7割だった。
子育てに対する関与意向
若年層の約6割が「自分と配偶者・パートナーが同じくらい主体的に子育てを行いたい」と回答している。
仕事と子育てに関するジェンダー意識
育児や家事に関する項目について、若年層の約8割が、「性別は関係ない」と回答している。
仕事とプライベートの両立意識
若年層の約7割が、会社を選ぶ時に「仕事(キャリア)とプライベートの両立を意識している」と回答した。
子どもが生まれたあとに希望する働き方
子どもが生まれたあとの働き方の希望は、「フルタイムで定時帰宅」が約4割で最も多かった。男性では「フルタイムで定時帰宅」が約4割、「フルタイム+残業」が約2割の順で多く、女性では「短時間勤務」が約4割、「フルタイムで定時帰宅」が約3割の順で多かった。
仕事と家事・育児の両立に関する現状
希望する働き方の実現状況
希望する働き方ができている人の割合は、子どもが生まれる前と後で、6割超から約5割に減少した。
家事・育児分担割合の希望と現実
子育て世代が希望する家事・育児分担割合は「5:5」が約4割で最も多く、男女別でみても「5:5」が最多だった。一方、実際の分担割合では「5:5」は約2割にとどまり、女性の分担割合が高くなっている。
配偶者・パートナーの家事・育児参画による影響
配偶者・パートナーが今よりも積極的に家事・育児に関わるようになった場合、男性に比べ女性は、項目全般において、プラスの影響がある、との回答割合が高い。
希望の働き方を実現する上でハードルになりそうなこと
子育てをする時期に希望する働き方を実現する上でハードルになりそうなこととしては、「業務量」「長時間労働」「突発的な業務」「上司の理解」「勤務時間の柔軟な調整」が多く挙げられている。
職場の両立のしやすさと希望する働き方の実現度合い
子どもが生まれたあとに希望する働き方ができている人は、できていない人に比べて、「自分の職場は子育てとの両立をしやすい」と感じている割合が、37.0ポイント高い。配偶者・パートナーの職場の場合についてみても、同様に、28.2ポイント高い。
職場の両立のしやすさと今の職場で働き続ける意向
「自身の職場は子育てとの両立がしやすい」と感じている人は、そうでない人に比べて、「今の職場で働き続けたい」と回答した割合が44.9ポイント高く、約8割だった。
両立のための家庭における工夫
希望する働き方ができている人は、配偶者・パートナーとの間で「勤務予定や繁忙期の共有」「家事・育児分担の定期的な話し合い」を行っているとの回答割合が高い。「特に行っていることはない」のみ、希望する働き方ができていない人の回答割合が高い。
共育て実現のために企業に求めること
両立の意向とキャリアアップ志向
仕事と育児の両立に積極的に取り組みたい若年層は、若年層全体に比べて、「仕事と育児を両立できる環境があればキャリアアップしたいと思う」割合が21.9ポイント高い。
就職活動時に知りたい企業に関する情報
就職/転職活動をするに当たって知りたい情報は、男性/女性の育休取得率が上位に。男性は、「男性の育休取得率」「男性の育休取得日数」を知りたい割合が高く、女性は、「女性の育休取得率」「出産・育休後の復職率」を知りたい割合が高い。
就職したい気持ちが高まる企業の取り組みに関する情報
就職意欲が高まる情報として、「両立支援制度の充実」「育休取得者のサポート体制」「育休後の復帰やキャリア形成に関する支援」「経営者の方針の明示」など、「職場環境や支援制度」に関するものが多く挙げられている。男性の育休取得率・日数等については、回答割合が男女でほぼ同水準となっている。
働きやすい職場づくりや両立支援等に関する社内の取り組み
社内で積極的に取り組まれていると思うこととして、「有給休暇取得の促進」が約5割、「残業時間の抑制」は約4割の回答となっている。両立支援に関する「経営層のメッセージ」や「男性育休取得促進」などは約3割だった。
両立を実現できている要因
希望の働き方や子育てとの両立ができていると感じる要因として、「業務量が適切で、時間の余裕がある」「同僚・チームの理解や協力」「業務量や労働時間を調整できる」「上司・管理職の理解」「長時間労働の職場ではない」が多く挙げられている。
両立を実現するために企業等に求めること
子育て中の人が企業や周囲に求めることとして、「業務量の適正化」「上司・管理職の理解促進」「長時間労働・残業の削減」「制度を利用しやすい雰囲気づくり」「家事・育児分担の見直しに関する支援」が多く挙げられている。



















