インファンティーノ会長はFFE設立計画を撤回している [写真]=Getty Images

 欧州サッカー連盟(UEFA)は1日、国際サッカー連盟(FIFA)が打ち出していた子会社設立および株式売却計画の撤回を歓迎する声明を発表した。

 FIFAは先月28日、同連盟の商業やFIFAワールドカップ等の主催大会の運営を担い、放映権やスポンサーシップ、チケット販売、ライセンス事業などを一元的に管理する子会社「FIFAフォワード・エンタープライズ(FFE)」の設立計画を発表。FIFAは経営権を維持しつつ一部株式を投資家へ売却することで、巨額の資金を調達して加盟協会へ還元する狙いがあった。

 しかし、サッカー界が投資家や株主の利益に支配されることへの強い危機感から、各連盟が相次いで反発。欧州サッカー連盟(UEFA)をはじめ、北中米サッカー連盟(CONCACAF)とアジアサッカー連盟(AFC)も反対姿勢を示していた。こうした反発を受け、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は自身の公式インスタグラムで同計画の撤回を余儀なくされていた。

 そして、UEFAは「FIFAがW杯の株式売却計画を撤回したことを歓迎する」と題した声明を発表。「この計画に反対したすべてのファン、リーグ、クラブ、選手、個人、協会、連盟、そしてFIFA会長に対し『サッカーは売り物ではない』ことを示した多くの首相、国家元首、解説者の方々に感謝の意を表します」と表明した。

 さらに今回の騒動を引き起こしたFIFAの執行部に対して、「現在のFIFA指導部は、UEFAの信頼を失っただけでなく、サッカー界の多くの関係者の信頼も失った」と厳しい言葉を投げかけながら、インファンティーノ会長が2016年のFIFA会長選挙時に発言した言葉を引用しつつ、痛烈な批判を述べている。

「ジャンニ・インファンティーノは2016年にFIFA会長に選出されるにあたり、加盟協会に投票を求めた際に、『透明性を保つ必要があります。私はUEFAでの過去15年間、常にそうしてきました。FIFAの活動には、皆さんも日々参加していただく必要があります』と述べた。その後には、『FIFAの資金はみなさんの資金です。会長の資金ではありません。FIFAの資金はサッカーの発展のために使われるべきであり、それ以外の目的に使われるべきではありません』と語っていた」

「彼はこれらの約束をどちらとも果たせなかった。彼が企て強引に押し通そうとした陰湿で不透明な取引は、透明性とは程遠いものだった」

「これはサッカー界全体にとっての勝利だ。しかし、これで終わりではない。提案は撤回された。FIFAへの信頼を再構築する作業は、まだ始まったばかりだ」