毎年夏になると、SNSを中心に話題になる「ハッカ油」。首筋にひと吹き、寝具にシュッ、お風呂や足湯に数滴――。「本当に涼しく感じるの?」と気になっていた方もいるのではないでしょうか。そこで今回は人気の使い方をすべて試し、その清涼感や使い心地を検証しました。酷暑のグッタリを和らげる、ハッカ油の快適な使い方を見つけておきましょう。

ハッカ油の効果とスプレーの作り方

ハッカ油は、「ハッカソウ」を乾燥させて抽出した植物油です。抗菌や消臭効果のほか、虫よけ、リラックス効果もあり、日常のさまざまなシーンで活躍します。

そして、暑い夏に特に嬉しいのが「清涼効果」です。スーッとした清涼感は、ハッカ油に含まれるメントールが肌の冷感センサーを刺激することで生まれます。実際に温度が下がるわけではなく、脳に「冷たい」と感じさせるのがハッカ油の得意技なのです。

  • ハッカ油とハッカ油スプレー

    ハッカ油とハッカ油スプレー

ハッカ油は、シーンによっては原液をお湯に垂らすなどして使えます。ただし、今回検証する「清涼感を得るための使い方」は、基本的には以下のように原液からスプレーを作って使います。

ハッカ油スプレーの作り方

<材料>

・ハッカ油
・水(精製水または水道水)
・無水エタノール
・スプレーボトル

<作り方(50mlの場合)>

まず、適当な大きさのスプレーボトルに無水エタノール5mlとハッカ油数滴を入れてよく振って混ぜます。その後、水45mlを入れてよく振り完成です。

なお、無水エタノールを入れないで作る方法もあります。その場合、スプレーボトルに水50mlとハッカ油数滴を入れてよく振って混ぜればできあがりです。ハッカ油は水に溶けないため、使用前にはもう一度よく振りましょう。

注意したいのは、ハッカ油はポリスチレン(PS)を溶かしてしまう性質があることです。そのため、スプレーボトルはこれ以外のものを使用しましょう。また、無水エタノールを入れないで作るハッカ油スプレーは日持ちしないため、1〜2日を目安に使いきるのがよさそうです。

「清涼感」が感じられる人気の使い方を試す

ここからは、清涼感が感じられる人気の使い方をすべて試し、「どのくらい涼しく感じるのか」「気になった点はあるか」といった点を検証していきます。

1.首筋やうなじに吹きかける

まず試すのは、首筋やうなじにハッカ油スプレーを吹きかける定番の使い方です。はじめは、50mlの水に5滴ほどのハッカ油を垂らしてスプレーを作りましたが、これではあまり清涼感を感じられませんでした。そこで、ハッカ油をさらに数滴追加したところ、先ほどよりもスーッとした清涼感があり、体感温度も下がったように感じました。

ただし、ハッカ油を足しても「清涼感が30分以上ずっと続く」という感じはありません。そのため、休憩時間や、ひとまず体感温度を下げたいときなど、一時的なリフレッシュとして使うのがよさそうです。

とはいえ、首筋に吹きかけてから外出すると、暑さが少し和らいだように感じました。特に風が吹いたときは、はっきりと涼しさを感じます。

2.濡らしたタオルに吹きかける

濡らしたタオルにスプレーして首筋やうなじ、腕を冷やすという方法も試してみました。タオル自体の冷たさにハッカのさわやかさが加わり、とても快適です。猛暑の外出先から帰ってきて体を冷やしたい、というときにとても活躍しそうな使い方でした。

  • 濡れたタオルにシュッと吹きかける

    濡れたタオルにシュッと吹きかける

3. マスクや洋服、ハンカチに吹きかける

次は、マスクや洋服、ハンカチにスプレーをシュッと吹きかけて外出してみました。

マスクは外側に吹きかけ、水分が乾いてから着用します。実際に外に出てみると、スーッとした清涼感があり、鼻が通って呼吸もしやすく感じました。ただしマスクは直接顔に着けるため、スプレーの濃度が高いとハッカの香りがきつくなってしまいそうです。濃すぎないスプレーを、シュッとひと拭きから試してみるのがおすすめです。

  • マスクに吹きかける際は外側に

    マスクに吹きかける際は外側に

洋服は、Tシャツの襟元や袖口に吹きかけました。首筋やうなじの場合と同じく、清涼感はずっとは続きませんが、香りは2時間くらいは続く印象です。

ハンカチは、清涼感を感じたいときに仰ぐとハッカの香りが広がり、さわやかな気分に。ハンディファンとあわせて使うのもよさそうです。外でサッと使えるよう、マスクやハンカチと一緒にスプレーを持ち歩くのもおすすめです。

  • スプレーを持ち歩くのもおすすめ

    スプレーを持ち歩くのもおすすめ

ただし、ハッカ油スプレーをマスクや洋服に吹きかけて外出すると、周囲の人が香りに気づく可能性があります。香りや刺激には個人差があるため、特に、電車やオフィスなどでは香りの強さに気を付けて使用しましょう。

4.枕や寝具に吹きかける

就寝前、枕全体に2〜3プッシュ吹きかける方法も試してみました。水分が乾いてから横になると、ハッカのさわやかさが広がり、寝苦しさを感じず快適に眠りにつくことができました。

  • 枕に吹きかけて寝ると寝苦しさを感じず眠れる

    枕に吹きかけて寝ると寝苦しさを感じず眠れる

エアコンの設定温度はいつもと同じでしたが、それでも普段よりひんやりとした感覚が得られます。これからの時期は熱帯夜が増えていきそうなので、寝苦しさを少しでも解消したいときに大いに役立ちそうです。

5.扇風機やエアコンと併用する

扇風機やエアコンとの併用もやってみました。まずはハッカ油スプレーを首筋やうなじ、腕などに吹きかけ、その後、扇風機の風に当たってみます。すると、涼しいというより「冷たい」と感じるほどの感覚でした。暑さの厳しい時期には、この方法でかなりの清涼感が得られそうです。

また、ハッカ油を体に吹きかけた状態でエアコンの部屋で過ごしてみると、いつもより設定温度を少し上げても、しばらくは涼しく快適に過ごせました。ただ、これは体感温度が下がっているだけで、実際に体温が下がるわけではありません。エアコンの温度は適切な範囲で設定し、熱中症にならないよう十分注意しましょう。

6.お風呂や足湯に入れる

最後に試したのは、お風呂や足湯にハッカ油の原液を数滴垂らす方法です。どちらも、ハッカ油を垂らしたらよくお湯をかき混ぜます。

お風呂にははじめは5滴程度垂らしましたが、あまり清涼感を感じなかったため、さらに数滴追加しました。すると、お湯は温かいのにスースーするという不思議な感覚に。ただ、少し刺激があってピリピリし、しばらくすると寒さも感じました。思っていた快適さとは少しちがったので、「お風呂での使用はもういいかな」という感想になりました。

はじめはあまり清涼感を感じなくても、5滴以下など少なめから試してみることをおすすめします。

  • お風呂へのハッカ油は少なめから試したい

    お風呂へのハッカ油は少なめから試したい

足湯は、フットバス用のバケツがあればベストですが、今回は大きめの洗面器に塩をスプーン1杯(保温効果が高まる)とハッカ油2滴ほどを入れて試しました。しばらくすると足のポカポカと清涼感の両方が得られ、とてもリラックスできました。

  • 足湯はちょうどよい清涼感が得られる

    足湯はちょうどよい清涼感が得られる

お風呂での使用はちょうどよいと感じるハッカ油の調整が難しく、人によっては刺激が強すぎてしまうかもしれません。まずは足湯から試したり、全身では使わず足湯だけにとどめたりするのもよさそうです。

ハッカ油、この夏おすすめの使い方ランキング

最後に、これまで試した6つの方法を、この夏おすすめの使い方順にランキングにしました。「清涼感」「(効果の)持続性」「リピートする?」の3項目で総合評価しています。

  • ハッカ油、この夏おすすめの使い方ランキング

    ハッカ油、この夏おすすめの使い方ランキング

6つの使い方を試した結果、最もおすすめしたいのは「扇風機やエアコンと併用する」です。特に扇風機は、風が肌に当たることで清涼感が一気に増し、単体で使うよりもはっきりと涼しさを感じられました。2位の「枕や寝具に吹きかける」は、吹きかけて寝るだけという手軽さに加え、寝苦しさが和らいだ点がとても好ポイントでした。

3位の「濡らしたタオルに吹きかける」も、これからの暑い時期はかなりおすすめです。

6位の「お風呂や足湯」は、清涼感そのものは十分です。ただしお風呂では、ハッカ油の量の調整が難しく、入れすぎると刺激や寒さを感じることも。まずは足湯から試すのが安心です。

なお、手軽さについては、どの使い方も面倒に感じることはありませんでした。お風呂や足湯なら原液をそのまま使えますし、ハッカ油スプレーも手間なく作れます。ハッカ油は、とても日常使いしやすいアイテムだと感じました。

ハッカ油はコスパもよい

ハッカ油は、実際に涼しくするのではなく、「涼しく感じさせてくれる」アイテムです。エアコンや扇風機、濡れタオルと組み合わせれば、その効果を存分に発揮してくれます。今回使用した滴下式なら1瓶(20ml)で数百円、1回に使うのは数滴なので、幅広く使ってもなかなか減りません。コスパも抜群のハッカ油、この夏の暑さ対策に取り入れてみてはいかがでしょうか。