
◆NISAでは「長く持てる会社」を選びたい
NISA(少額投資非課税制度)を利用して株式投資を始める人が増えていますが、制度を上手に活用するには「長く持ち続けられる企業」を選ぶことが大切です。
高配当株は配当金を受け取りながら資産形成を目指せる点が魅力ですが、配当利回りだけを見て投資すると、業績悪化によって減配する可能性もあります。
だからこそ、利益を安定的に生み出し、長期的な成長も期待できる企業を選ぶことが重要になります。
また、NISAでは売却益や配当金が非課税になるため、短期売買よりも長期保有との相性がよい制度です。事業内容が理解しやすく、今後も安定した需要が期待できる企業であれば、市場が大きく変動した場面でも落ち着いて保有しやすいでしょう。
今回は、住宅、医薬品、総合金融という異なる業種から、9月に配当権利を迎える3銘柄を選びました。
いずれも知名度が高く、日本を代表する企業として知られています。業種を分散することで、1つの業界に偏り過ぎない資産形成を目指せることもポイントです。
◆大和ハウス工業<1925>
大和ハウス工業<1925>は国内を代表する総合住宅メーカーです。戸建住宅だけでなく、賃貸住宅、物流施設、商業施設、データセンターなど幅広い分野で事業を展開しています。
住宅メーカーというと景気の影響を受けやすい印象がありますが、近年は物流施設や事業用施設などの比率が高まり、収益源の多様化が進んでいます。住宅市場だけに依存しない経営体制は、長期保有を考える投資家にとって安心材料の1つです。
株主還元にも積極的で、安定配当を重視する姿勢を打ち出しています。知名度も高く、NISAで最初に保有する高配当株として検討しやすい企業です。
◆武田薬品工業<4502>
武田薬品工業<4502>は日本最大級の製薬会社です。医療用医薬品を中心に世界中で事業を展開し、海外売上比率も高いグローバル企業として知られています。
医薬品は景気の影響を受けにくい分野の1つです。景気が悪くなったからといって医薬品の需要が大きく落ち込むことは考えにくく、ディフェンシブ銘柄として注目されることも少なくありません。
また、長年にわたり株主還元にも力を入れており、高配当株として人気があります。NISAで長期間保有しながら配当金を受け取りたい人にとって有力な候補となるでしょう。
◆オリックス<8591>
オリックス<8591>はリース会社として創業しましたが、現在では金融、不動産、環境エネルギー、空港運営、事業投資など幅広い事業を展開する総合金融グループへと成長しています。
1つの事業に依存していないため、景気の変化に応じて収益源を分散できることが特徴です。長期的な視点で企業価値を高めながら、株主への利益還元も重視しています。
高配当株として個人投資家からの人気も高く、「長く持って配当を受け取りたい」というNISA利用者との相性もよい銘柄です。事業内容が幅広いため、1社でさまざまな分野へ投資しているような分散効果も期待できます。
※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告なく変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、ご自身の責任でお願いします。
文:田代 昌之(金融文筆家)
新光証券(現みずほ証券)やシティバンクなどを経て金融情報会社に入社。アナリスト業務やコンプライアンス業務、グループの暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事し、2024年よりフリー。ラジオNIKKEIでパーソナリティを務めている。
文=田代 昌之(金融文筆家)