投資では「買うタイミング」だけでなく、「売るタイミング」も重要です。
育休中に株式投資を本格化し、わずか2年で資産1億円を築いた現役ママ投資家・ちょる子氏は、資産5,000万円に到達したタイミングで東京エレクトロン株をすべて売却。その後も成果を上げ続けた背景には、独自の「勝てる投資ルーティン」があったのだとか。
ちょる子氏の著書『ママ投資家が育休中に1億貯めた株式投資』(ダイヤモンド社)から、前編に続き、その投資術を紹介します。
目標の「年収3,000万円」をなんとかクリア
東京エレクトロン株1本に絞って売買を続けて、約半年。私の資産は5,000万円へと大きく膨らんでいました。掲げていた「年収3,000万円」という目標は、デイトレを始めてわずか半年で、あっさりと達成してしまったのです。
しかし2019年末、私はあえて、手元の東京エレクトロン株をすべて売却(手じまい)しました。理由は2つあります。
1つは、「半導体サイクル」を考えたこと。半導体業界には約3~4年の好景気サイクルがあり、2019年はまさに絶好の波が訪れていました。私は、「年が変われば景気の波が変わるかもしれない」と、波が引く前に利益を確定させたのです。
もう1つは、「自社株買い」の終了です。東京エレクトロンは積極的な自社株買い(企業が自らの資金で自社株を買い戻すこと。株価上昇の要因になりやすい)を行っていましたが、それがその年の12月2日でいったん終了しました。材料が出尽くした東京エレクトロン株に執着し続けるのはリスクだと判断したのです。
「つわり」さえもトレードの味方にする
このタイミングで、もう1つ大きな変化がありました。第二子の妊娠です。実はこれも、緻密に計算した「計画的な妊娠」でした。第一子のとき、私はひどいつわりに苦しみながら会社へ出勤することの過酷さを痛感しました。「二度と仕事をしながらあの苦しみを味わいたくない。それなら、育休中にもう1人出産しよう」と決めていたのです。
デイトレであれば、つわりがひどいときはベッドで横になりながらスマホを触るだけで済みます。どうしても辛ければトレードを休めばいい。何より、自分の体調を最優先しながら、会社員時代以上に稼ぐことができる―。
「株式投資という武器を持って、本当によかった」心からそう思えた瞬間でした。
独自の「勝てるルーティン」の確立
東京エレクトロン株を手放したとはいえ、私の「日給15.7万円」というノルマは変わりません。私は次なるターゲットとして、ディスコ(6146)、アドバンテスト(6857)、レーザーテック(6920)、キーエンス(6861)といった、値動きが激しく読みやすい値がさ株に照準を合わせました。
ここで私が確立した「勝てるトレードのルーティン5」を紹介します。
(1) 市場環境の確認:米国市場(NY ダウ・NASDAQ)の終値をチェック
(2) 為替(ドル円)と先物の連動性を確認:「米国株の騰落率」に対して「日経平均先物」の動きに乖離がある場合、ドル円の動きを確認。為替と先物は連動する場合もあれば、しない場合もあるため、「いまは円安(円高)に反応して先物が動いているのか(連動性は生きているか)」を見極める
(3) 指数の予測:市場環境と為替の連動性を踏まえ、その日の日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)の着地点を予測
(4) 個別銘柄の選定:狙っている銘柄の株価チャートを「日足(トレンド)」→「1分足(タイミング)」の順で確認
(5) エントリー:株価が下落した局面で、「陽線をつける」あるいは「下ヒゲ(ピンバー)が出る」タイミングで買い
とてもシンプルですが、これこそが、のちに訪れる「コロナ・ショック」の荒波を乗り越える最強のコンパスとなったのです。ちなみに「ピンバー」というのは「針のような棒」という意味で、一般的にローソク足の実体部分(始値から終値までの値幅)は小さく、高値や安値は実体から離れたところで形成されます。



